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『小鳥を愛した容疑者』 大倉崇裕

2024年04月27日 19時27分29秒 | ■読書
大倉崇裕の連作ミステリ作品『小鳥を愛した容疑者』を読みました。
大倉崇裕の作品は昨年3月に読んだ『福家警部補の挨拶』以来なので、約1年振りですね。

-----story-------------
鬼警部×動物オタク!
捜査一課でならした鬼警部の復帰先は世にも不思議な部署だった。
動物の知られざる生態が事件解決のキーに!

警視庁捜査一課で活躍していた鬼警部補・須藤友三。
ある現場で銃撃を受けて負傷し、やむなく最前線を離れることに。
数ヵ月後、リハビリも兼ねて容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課動植物管理係に配属され…た途端、今まで静かだったこの部署に、突如、仕事の依頼が次々と舞い込む。
刑事時代にはあり得なかった現場、に“驚愕”の須藤。
動植物保護だけのはずが、なぜか事件の捜査にまで踏み込むハメになり、腕がなる!?
元捜査一課・鬼警部補の前に立ちはだかったもの。
それは可愛くも凶暴な小鳥だった??
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2010年(平成22年)に刊行された作品で、警視庁いきもの係に所属する窓際警部補・須藤友三(すどう ともぞう)と動物大好き新米巡査・薄圭子(うすき けいこ)のコンビが、動物の生態をもとに事件解決に奔走するミステリ……フジテレビ系でテレビドラマ化もされている警視庁いきもの係シリーズの第1作です。

 ■小鳥を愛した容疑者
 ■ヘビを愛した容疑者
 ■カメを愛した容疑者
 ■フクロウを愛した容疑者
 ■解説 香山二三郎

銃撃を受けて負傷した警視庁捜査一課の鬼警部補・須藤友三は、リハビリも兼ねて、容疑者のペットを保護する警視庁総務部総務課“動植物管理係”に配属された……そして、そこでコンビを組むことになったのが、新米巡査の薄圭子、、、

人間よりも動物を愛する薄巡査が、現場に残されたペットから名推理を披露……難事件を解決する! 

堅物強面の須藤友三と、動物のエキスパート薄圭子が、毎回珍事件を解き明かす……物語に出てくる動物たちの驚きの生態と、人間より動物を優先する薄が探偵役として動物がらみの事件を解決していく展開が愉しめました、、、

元捜査一課の須藤と新米巡査の薄のコンビがイイですねー 特に薄の動物に対する愛情と、時に現れる変わった日本語が魅力的でしたね……本作では、小鳥、ヘビ、カメ、フクロウなど、様々な動物が登場し、それぞれの習性や飼育方法が物語に組み込まれている点が新鮮でしたねー 生き物に関するの知識が増えそうですね。

ミステリとしての要素はややあっさりしていますが、動物の習性を活かしたストーリーテリングが興味深く、どんどん作品の中に惹き込まれる感じです……動物とミステリの融合が新鮮なシリーズ、、、、

面白かったなー 続篇も読みたいです。

以下、主な登場人物です。

須藤友三(すどう ともぞう)
 警視庁総務部総務課・動植物管理係の課長代理心得。
 階級は警部補。50歳。独身。
 元は捜査一課の刑事で、「鬼の須藤」と恐れられていた。
 銃で頭部を撃たれ、弾丸は摘出されたが捜査一課をお払い箱となり、総務課・動植物管理係に左遷される。

薄圭子(うすき けいこ)
 警視庁警察博物館所属の巡査。
 幼少期から動物に対しての異常な興味と天才的な記憶・考察力を発揮し、北海道の大学で獣医学を専攻していた。
 26歳のときに動植物管理係人材募集のための警察官採用特別試験に合格。

石松和夫(いしまつ かずお)
 捜査一課所属の警部補。鬼瓦のような顔をしている。
 須藤とは警察学校の同期であり、須藤が捜査一課にいた頃はライバル関係だった。
 福家警部補シリーズに登場する石松和夫と同一人物。

日塔(にっとう)
 捜査一課所属の警部補。
 巨体で、捜査へのアプローチも威圧的、暴力的な、古いタイプの刑事である。

田丸弘子(たまるひろこ)
 総務部総務課の事務職員。
 暇をもてあます須藤に「サルでもわかるパソコンシリーズ」などで勉強を勧める。
 お茶淹れは天下一品で、調べ物などのサポートも手際よい。

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