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名機スピーカとディジタルアンプでPCサウンドを聴く

2012-08-14 22:41:07 | 音楽
 iMac DV SEのヘッドフォン出力から臨場感の高いクラッシック音楽を聴きたいということで、PC用アクティブスピーカをいろいろ調べてみた[1-3]。しかし、そこにはある意味コストの限界があるように感じたが、その過程の中でPC用アクティブスピーカをわざわざ改造してパッシブ化し、それに中国製のデジタルアンプを接続する記事[4]を見つけた。しかも、この手法は、低価格にもかかわらず、非常にクリアで良い音が得られるようである。
 この情報を参考に、低価格のデジタルアンプに、名機と言われるスピーカ(パッシブ型、オークションで低価格で入手可能なもの)を接続したら、仮に音源がiMacのヘッドフォン出力でも、高いクオリティーの音楽が楽しめるのではないかと考えて調べてみた[5,6]。

【名機スピーカ】
 私はオーディオ機器にはそれほど詳しくないので、ネットで名機と言われるスピーカを調べてみた[7-9]。いくつか入手できそうな小型スピーカの名機として、下記が候補に挙がった。

-ONKYO D-200 II Liverpool[10]
 最大入力:150W
 周波数特性:35Hz-45kHz
 出力音圧:89dB/W/m

-KENWOOD LS-K711
 最大入力:80W
 周波数特性:50Hz-45kHz
 出力音圧:85dB/W/m

-KENWOOD LS-K701
 最大入力:80W
 周波数特性:50Hz-30kHz
 出力音圧:83dB/W/m

-DENON SC-M33
 最大入力:60W(EIAJ), 120W(PEAK)
 周波数特性:45Hz-80kHz
 出力音圧:89dB/W/m

 私が実際に入手できたのは、ONKYO D-200 II Liverpool(エッジリペア品:ヤフオクで¥4,000程度で入手)である。新品にこだわらなければ、数千円で名機が手に入るので、本当に良い時代になったと思う。
 また、前記以外にも、比較のため、既に入手済みのDENONミニコンポ用スピーカ:SC-MG33も使用してみた。

-DENON SC-MG33
 最大入力:50W
 周波数特性:(不明)
 出力音圧:(不明)

【デジタルアンプ/Tripath TA2020】
 音響機器用アンプには、従来のアナログアンプからデジタルアンプまで様々な種類があり、また、そのデジタルアンプの中でも、PWM方式やPDM方式など、いくつかの方式がある[11]。ここでは、前記PWM方式を用いたTripath社のTA2020を用いたデジタルアンプに着目した[12-15]。
 TA2020を用いたデジタルアンプにはいくつか製品があるが、私はトーンコントロール機能を有した中国製のLepai LP-2020A+[16-19]をamazonで購入してみた(電源込みで¥3,000弱)。

【試聴結果】
 試聴に用いた機器構成は、次の通りである。

音源1:iMac DV SE (Mac OSX 10.4.11, iTunes 9.1.1(12))
音源2:iPod shuffle (4th gen.)
アンプ:Lepai LP-2020A+
スピーカ1:ONKYO D-200 II Liverpool(エッジリペア品)
スピーカ2:DENON SC-MG33
評価曲:ドボルザーク 交響曲第9番 ホ短調 作品95 新世界より 第4楽章:アレグロ・コン・フォーコ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

 デジタルアンプLepai LP-2020A+の電源ON/OFF時には、ボリュームを絞っても、ポップノイズを避けることはできなかった。しかし、電源ON後の定常状態ではノイズは皆無で、アンプのS/N比の高さを実証している。
 ボリュームを徐々に上げていくと非常に透明感のある音が聴こえてきた。ヘッドフォンでは気づかなかった弦のこすれや、コントラバスの響く低音を感じることができた。また、クラッシックの小音量のパートも美しく表現し、クライマックスの迫力ある大音量も広いダイナミックレンジで見事に表現できていた。
 ラジカセ並みの価格で、この表現力の高さを入手できたことは、正直、衝撃を覚えた。数十万円のオーディオセットを凌駕する破壊力を感じた。まさに驚きの一言である。
 iMac DV SE、iPod shuffleに記録された音源技術のすばらしさはもちろん、特に低価格でクリアでトランスペアレントな表現を実現した中国製デジタルアンプに脅威を感じた。
 さらに、このデジタルアンプは消費電力も少ないようで、アンプがほのかに温かくなる程度で全く熱くならない。これも驚きであった。
 一方、中国製デジタルアンプの品質に関する課題を指摘する記事[16,17]も有るが、幸い私の購入した製品には全く問題は発生していない。この点も、大きな心配は無いように思う。
 正直、これからいろいろな名機と言われているスピーカをデジタルアンプに接続し、どんな音が表現できるのか試して見たくなった。

参考文献:
(1)PC用アクティブスピーカ
(2)2012 Best Computer Speaker Comparisons and Reviews
(3)スピーカー
(4)Under10k で最強かもしれん音を~
(5)アンプのブラインドテスト
(6)オーディオの真実
(7)オーディオ攻略メモ
(8)中古オーディオで作る2ランク上のPCサウンド環境
(9)林 正儀のオーディオ講座
(10)ONKYO D-200 Liverpool
(11)アンプ (音響機器)
(12)TA2020-020
(13)Tripath TA2020-20 DataSheet
(14)Tripath TA2020-020 という伝説
(15)デジタルパワーアンプ TA2020
(16)Lepai デジタルアンプ LP-2020A+ Tripath TA2020-020
(17)Lepai LP-2020A+ 2Way切替付タイプの最新版の特長と現況について
(18)LEPAI LP-2020(TA2020使用) D級アンプの簡易改造
(19)Lepai LP-2020A+ mini amp - YouTube
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PC用アクティブスピーカ

2012-08-11 20:00:30 | 音楽
 iMac DV SEの内蔵スピーカの調子が悪くなり、音が割れるようになってしまった。しかし、幸いにもiMacのヘッドフォン出力は正常で、音が割れずに聴くことができた。そこで、いつもはヘッドフォン出力からイヤフォンを使ってiMacの音(主にiTunes)を聴いていた。通常は、この聴き方で問題ないが、たまには、臨場感の高いクラッシック音楽を聴いてみたくなることもある。
 そこで、iMacに手持ちのPC用アクティブスピーカを接続し、その音の聴き比べをしてみた。オーディオ専門家からは、iMac(PC)からの音など所詮、臨場感なんて無理だ、価格なりだ、との意見も聞こえそうであるが、論より証拠、実験してみた。
 客観評価が可能な測定器などは手持ちにないので、評価は自分の耳での主観評価になる。

【ELECOM MS-75MA】
 -スピーカ出力:1.8W/ch
 -周波数特性:80Hz~20kHz
 -S/N比:不明

 iMacに接続直後の第一印象は、ヘッドフォンの音と比較すると、かなりこもった音がして、中音域が聴き取りにくく、バランスが悪いように感じた[1]。
 そこで、トーンコントロールで高音を強調(つまみ位置で3時)するとバランスが良くなってきた。低音はスピーカの構造(バスレフ型)で強調されているようであるが、そのサイズ(2インチ)から、ずしっとした低音の再生は原理的に難しい。スピーカ出力は、仕様では1.8W/chとなっているが、思ったよりも大きな音がするので、小さい部屋ならば十分聴こえるレベルにある。仕様ではS/N比は不明だが、ノイズは気にならない。さすがにこのスピーカでは、目標とする臨場感の高いクラッシック音楽の再生は到底難しいと感じたが、音量を抑え気味にしてiMac(PC)の音(ラジカセ並みの音)を個人的に聴くならば十分使用できる。
 しかし、音質や表現力は、ヘッドフォンやイヤフォンの方で聴いた方がひょっとしたら良いのかも知れないと感じた。

【Creative Inspire T10】
 -スピーカ出力:5W RMS/ch (2ch)
 -周波数特性:80Hz~20kHz
 -S/N比:75dB(商品パッケージには80dBと記載されています)

 第一印象は音量を絞っていたせいか、「あれ?、音が聴こえない!」であった。仕様では5Wのスピーカ出力があるので大きな音がするかと思っていたが、ボリュームを上げないと予想より音が小さいという印象であった。この特徴は、逆に音量を抑えて聴くのに適しているとも言える。
 音量を徐々に上げていくと、低音が結構響くと感じた。しかし、ボーカルが聴き取りにくく、少しこもるように感じたので、トーンコントロールで高音を強調(つまみ位置で2時)してバランスをとった。こうすることで、弦の音もきれいに聴こえるようになったが、音の透明感には、若干の課題が残った。無音時のノイズについては、全く気になるレベルには無い。他のレビュー[1,2,4-6]と同様、この価格でこの表現力というのは驚きであった。感じとしては、数万円のミニコンポの一歩手前に近づいた表現力を持つように思う。
 パーソナルな小音量の用途を見極め、その用途での等ラウドネス曲線[3]を考慮して、低音をブーストする回路を予め組み込み[2]、しかも真面目にもの作りし、低価格で実現する技術力は、驚異に感じる。恐るべきCreativeの音作りである。ドンシャリで、決してフラットな特性を有したモニタではないが、これはこれで有りかと思う。目標とするクラッシック音楽を臨場感高く聴くことについては、満足できたとは言えないが、この価格でこの表現力ならば納得できると思う。

参考文献:
(1)アクティブスピーカーを試してみる
(2)コンパクトだけどいい感じの Creative Inspire T10 IN-T10 を褒めてみる
(3)等ラウドネス曲線
(4)creative ステレオスピーカー inspire t10 in-t10
(5)Creative Inspire T10 レビュー(シニカルな日常)
(6)Creative Inspire T10 IN-T10を購入。気ままにレビューしてみた。
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