日本に帰国する前日(2006/3/27)のランチは、パリの三ツ星レストラン『PIERRE GAGNAIRE(ピエール・ガニエール)』へ行きました。
旅行前にネットで「パリのおすすめレストラン」情報を探していたところ、美味しそうなレストランや食べ物情報が満載の「食べ物中心。パリ生活」さんのブログにたどりつきました。ここで紹介されていた『PIERRE GAGNAIRE(ピエール・ガニエール)』の記事を見てどうしても行ってみたくなり、夜と比べて少しは敷居の低そうなランチの予約をして行って来ました。
今回の旅行では、ディジョンで2軒の一ツ星レストラン(『Le Pre aux Clercs(ル・プレ・オ・クレール)』、『Stephane DERBORD』)にランチを食べに行ったものの、三ツ星レストランは初めてだったので、すごく楽しみなのと同時にとても緊張していました。ちゃんとたどり着けるか、この日の午前中にお店の前まで下見に行ったくらいです。 「これが終わらないと日本に帰れない。」という、なんだか一仕事片付ける前のような気持ちでした。
12時ちょっと過ぎにお店に入り(前日に予約確認の電話をした際、「お店は12時オープンですが何時にお店に来られますか?」と聞かれたので「では12時に。」と言うと、「12時ちょっと過ぎの方が良いでしょう。」とお店の人に言われたため)、奥の方の席に案内されました。
アラカルトメニューも勿論ありましたが、2人共、「Menu du Marche」という90EURO(≒12,952円、1EURO≒143.914円)のランチコースをオーダーしました。
<食べ物>
【AUTOUR DES AMUSES BOUCHES アミューズ・ブーシュ】
Mariniere de coquillages au jus de concombre
Mousseline de colinot, petoncles noires
Mangue du Vietnam, poivrons verts et ananas au rao-ram
Aspic d’oeuf de saumon au naturel, celeris rave
Creme glacee a l’artichaut ; saubrossade
最初に前菜がずらりと出てきました。お店の方がそれぞれのお料理の説明をして下さって、その時は「へぇ~」と納得しながら食べたはずなのですが、今となってはどれがどの料理だったのか覚えていません。でも、見た目が繊細で美しく、そしてどれもが美味しくて、「次はどんな味がするんだろう?」とワクワク楽しみながら食べました。素材の組み合せや味がとても新鮮で、普段食べている想像のつくような料理とは全く違い、これが三ツ星シェフのお料理なのかと思い知らされました。前菜だけで既に満足で、今日ここに来られて良かったと思いました。
この他に、何種類もの美味しいパンがあり好きな物を選びました。なくなるとサーブされました。
【LE PLAT PRINCIPAL メイン】
メインは2品です。情けないことに写真を見ても持ち帰ったメニューも見ても何を食べたのか思い出せません。かなり舞い上がっていたのでしょうか。でも美味しくて満足したことは確かです。
Pageot sauvage moelleux, glace de cidre poire
Shot de riz noire venere et cornet de champignons de Paris en salade.
【Quelques desserts. デザート】
次はデザートのオンパレードです。
まず、一口大の可愛いデザート7種類が1枚のお皿にのって出てきました。
次になんと5皿ものデザートが次々に出てきました。
幸せだけど苦しいです。取っておいて毎日食後に1皿づつ分けて食べたいです。
TH(夫)は病み上がりということもあってか、デザート1皿目で脱落、最後まで食べることが出来ませんでした。残りを食べてと言われましたが、さすがの私でも10皿完食とまではいきませんでした。(でも自分の分は5皿全部食べて、TH(夫)の3皿分くらいまで食べました。)
<飲み物>
せっかく来たのだから今日は贅沢するど~ということで、ミネラルウォーター(お会計に含まれず)と食前酒とワインを頼んでみました。
【食前酒】
●Kir Vin Blanc(キール):12EURO(≒1,727円、1EURO≒143.914円)
●Floute de Champagne Brut(シャンパン):17EURO(≒2,447円、1EURO≒143.914円)
【ワイン】
●2004 St Joseph Les Oliviers (白ワインフルボトル):69EURO(≒9,930円、1EURO≒143.914円)
贅沢するぞと言いつつも、ワインのフルボトル1本2万円以上するようなものばかりを勧められたら選ぶのにちょっと躊躇するだろうなぁ、と思っていたのですが、ソムリエさんがおすすめしてくれたワインはこのクラスの良心的な価格のものでした。今日はお魚料理が多いとのことだったので白にしました。
<感想>
・日本で、お店のHPから予約をして行きました。HPから予約をすると確認のメールが送られてきました。前日までに再予約の電話が必要だったのでパリから電話しました。フランス語で頑張って話していたら、流暢な日本語で答えがかえってきました。どうして私が日本人だと分かったのでしょうかお店に行って私達にサーブしてくれたのが電話で応対してくれた男性で、神戸のレストランで働いていたこともあるという、ちょび髭でお茶目な日本語上手の人でした。
・優しいソムリエのお兄ちゃんに「日本にお土産にするワインを買おうと思っているのだけど、どういうお店で買えばいいか。」とTH(夫)が尋ねたところ、私達が帰る際に「いい品物が置いてあるので自分はこのショップでよく買います。このお店で相談すれば好みにあったワインを買えると思います。」と言って「Les Caves Taillevent」と「Cave Auge」というお勧めのショップ2軒の住所を書いた紙を手渡されました。こういうさりげない心遣いがとても嬉しかったです。
・服装についてですが、このお店に来ることが決まり、どんな服装で行ったらいいか悩みました。今回の旅行は移動が多かったので、リュックをしょってシャツかセーターにパンツ、という軽装で旅行を続けていました。しかし、そんな姿でランチだとはいえ三ツ星レストランに行くのは気がひけます。とは言うものの、わざわざこの日のためだけにドレスやスーツを持って行くのは荷物が増えるので無理だし・・・。
迷った末、こんな服装で行きました。
TH(夫):ジャケット(ちょうど冬だったので旅行中コートの下にいつも着用)&チェックの青いシャツ&ネクタイ(リヨンで購入)&コーデュロイのパンツ
私:黒いセーター&黒いタイシルクのロングスカート(軽くて小さく折りたためるので移動に便利)&退職時に上司から頂いたbinhouseのオレンジ色の大判スカーフ(軽くてかさばらなくいので便利、これ1枚で洋服が豪華に変身)&母にもらったパールのネックレス
・私達以外のお客さんは、スーツ姿のフランス人ビジネスマンやお金持ちそうなフランス人の年配の人達でした。この他に私達と同じく旅行者らしい、Tシャツにジーパン姿の欧米人の若者カップル、ちょっとその辺のスーパーに買物に来ましたという感じの比較的軽めの服装の日本人女性2人組がいました。
・お店はモダンなインテリアでした。
・お店に入る前は「三ツ星レストランなんて、どんな気取った所なんだろう。私達でも大丈夫かな。」と心配していたのですが、そんな心配は無用でした。サービスしてくれる人達は皆キビキビしているのですが、押し付けがましさのない適度で感じの良いサービスだったので、食事やお店の雰囲気をリラックスして存分に楽しむことが出来ました。また、毎回お料理や飲み物がサーブされるタイミングは絶妙でした。
・帰る時に「お車をお呼びしましょうか?」と聞かれました。こういうレストランに来る人達はお車で帰っていくのでしょうか。次回はお車で颯爽と帰ることにしたいと思います。今回は車に乗らずにホテルまでてくてく歩いて帰りました。部屋に入ると、ひと仕事終えた充実感と酔っ払ってだるかったのとでしばらくベッドに横たわりました。
・来る前は緊張しましたが、来た後は「ああ、このお店に来られて良かった。また是非来たいなぁ。」と思えるお店でした。なんとも贅沢な気分にひたれた幸せなランチタイムでした。
takapyonaの評価:★★★★★(5つ星)
《お店データ》
日時:2006年3月27日(月)ランチ
国:フランス
街:パリ
店名:PIERRE GAGNAIRE
住所:6, rue Balzac, Paris 8e
電話:33 1 58 36 12 50
URL:http://www.pierre-gagnaire.com/
分類:フレンチ
値段:283EURO(≒40,727円、1EURO≒143.914円)
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すごいですね、三ツ星レストラン!
三ツ星はまだ行ったことがないので、どのようなお料理がどんな雰囲気でサービスされるのか、とっても興味があります。
しかし、デザートがまたすごい量ですね。
それに、ご主人の分も半分召し上がって・・
食事も体力勝負ですね。
また遊びに来ます。
早速遊びに来て下さって有難うございます。
デザートの量は半端ではありませんでした。
たくさん出てきて嬉しいながらも最後の方はもはや苦行でした。
散歩道さんがおっしゃるように、コース料理は体力勝負ですね。
さらに体力をつけてお金を貯めて、またいつか挑んでみたいと思います。
うーん、おいしそうです。
美しいです。
また行きたい!と思わされましたよ。
苦行の様・・・。確かに。ワタシはデザートな人ではないので、2皿くらい少なくてもいいかな、と思いますが、デザート好きな友人は大満足でした。
拙ブログをご紹介いただき、ありがとうございました。TBも。こちらからもTBさせていただきました。
これからもよろしくお願いします。
farafelさんのブログに出会えなければ、「PIERRE GAGNAIRE」に行ってこんなに大満足のランチライムを過ごせなかったと思います。
また、旅行前に色々アドバイスを頂き本当に有難うございました。
こちらにもTBをして下さったとのことなのですが、なぜか反映されていないみたいです。
お手数ですが、もう1度TBして頂ければ幸いです。
こちらこそ、これからも宜しくお願いします!
「かんだ」に行かれるのですね。いいですね~。
服装ですが、自分が自信を持って着て行ける服なら大丈夫じゃないでしょうかね。
私も日本で三ツ星に行った事はないし、服装アドバイスできるほどのお洒落さんではないのですが、私が着ていくとしたらワンピースか、セーターにジャケットにスカートとかかなぁ(って、いたって普通の服装ですね)。
いずれにしても、お食事楽しんで来て下さい☆