ゑんぢんぶろぐANOTHER!

環境の激変に当の本人が一番馴染んでいない現状…まぁぶろぐは二つとも変わらずまったりどうでもいい事をつらつら書くだけだが。

シリーズ「読了」

2021-02-27 00:12:50 | 読書
「場外乱闘はこれからだ」
著者:椎名誠

著者まとめページっ資料室(仮):「椎名誠」

この昭和末期村松友視(本来は「示」に「見」で「視」だが…文字化けるかも知れん)もどきなタイトルはなんぞ?…と思ったら、元は「Number」に連載されてたエッセイが主なんだな。
 …軽くググると著者と村松友視には興味深い因縁?があった(知りたきゃ各自ググる事←)。


「深夜に駆けるおじさんたち」
 19ページにおける終電を巡る人物描写のまぁ素晴らしい事ww

「真剣勝負の眼は美しい」
 まさかこんな所で「ラジャダムナン・スタジアム」の名前を聞こうとは…。
 参考記事っこんな映画を見て来ましたっ!:「リトルファイター 少女たちの光と影」

「役人どもにスポーツ広場を渡すな」
 タイトル通り、ここで著者は直球ド正論を打つ。このわずか5ページのエッセイを、五輪に絡む「役人ども」は100回音読すべし!!
 この話、1980年のエッセイだからね?…あまりにも成長してない、というかむしろ劣化してないか「役人ども」は。

「シークはいいがアンドレは来ちゃダメ!」
 まさに書名まんまのネタ。全盛期のアンドレの話だからそりゃ恐かろう。

「その女は浅緋のコートをひるがえし午後十一時のくらやみに消えた」
 …で滔々と述べる、妄想爆発で勝手自在な物語創作はまさに立て板に水の如くでお見事。

「風の中の暗闇に浮かんだふたつのドロリ眼」
 なんで急にホラーになるんスか怖いじゃないスか。ワニ目なら著者の身近に居るじゃないスか←

「国際観光ホテル『名月城』の凶器攻撃について」
 ホテルの実名に様々な付帯情報まで付けてdisりまくる怒りの著者。…まぁその内容じゃ仕方ないわなぁ(三センチの塩ジャケワロス)。
 更に不思議なのは、なぜ著者はこのエッセイを雑誌「翻訳の世界」に載せたのか?…って所だな←


例え40年前の本であっても、中味が一向に「(良い意味で)古びない」のはさすが。
軽く読める割に意外と深い事が書いてあったりして、なかなか油断のならない一冊。

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2021-02-24 22:44:58 | 読書
「春と秋と奏ちゃんと。 (上)」
著者:むんこ

著者まとめページっ資料室(仮):「むんこ」

「春と秋について」の続編というかスピンオフ(オフってないが←)というか…な上下巻一気発売。
元々は同人誌で即売会と通販のみの流通だった。だからなのかまず1ページ目を開いた瞬間に「線」に違和感を覚える。
巻末のあとがきでその違和感の「正体」が書かれている(つかちょっと見れば判りそうなモンだ)。

そしてこの物語が生まれた経緯も明かされている。…業の深い漫画家だなww

本編ほどハルやアキトの「癖」は強くない。
というかイイ感じでヒロイン?の奏(かなで)や須賀ちゃんが緩衝材になっているように思う。

78ページのハルの一言は凄まじく胸に刺さる。
そりゃ奏ちゃんも以下略(下巻の最後まで読んだらわかるw)

そして返す刀(?)の85ぺージの奏のセリフの切っ先も鋭い。


…陰キャな少年(少女かも)だった貴方にならきっと、
三人の気持ちが手に取るように分かるだろう。


この物語を、同人の枠内でのみ展開させるつもりだったとは…やはり著者はトンデモない策士である。

下巻の中身はほぼ初見で、とてもイイ話に仕上がっている。
レビューを待て。

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2021-02-05 17:48:04 | 読書
「パパと親父のウチご飯(10)」
著者:豊田悠

「手巻き寿司」…まさか10巻のほとんどを千石の話に費やすとは…。
こういうキャラ掘り下げ回は長期連載じゃ必須だし、伏線も絡むのでもちろんしっかりと読んだ。
(長期連載が当初の予定ではなかった云々は著者が巻末で色々書いている。)

こじれた仲を取り持つ助けになるのが…

「ゴーヤチャンプル」…これまた千石の過去に絡む人だった。
そう。「苦い」というイメージはなかなか払拭できないんだよな…。

「豚汁」…コンニャクをちぎってる所、実際面倒なんだよなぁ…。

お泊り保育って…とんでもなく大変そうだな…。

「だご汁」…あっかーん!! こんなネタ反則や! 泣いてまうやん!

ネコ好きには不意に感情を揺さぶられる回…。



お、今回は巻末不穏が無くてむしろホッコリじゃねぇか。こんなんでいいんだよこんなんで。


…(小声)なんか物足りない←←←←←←


過去作っ
「パパと親父のウチご飯(9)」
「パパと親父のウチご飯(8)」

「パパと親父のウチご飯(7)」
「パパと親父のウチご飯(6)」
「パパと親父のウチご飯(5)」

「パパと親父のウチご飯(4)」
「パパと親父のウチご飯(3)」
「パパと親父のウチご飯(2)」
「パパと親父のウチご飯(1)」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2021-01-29 15:29:22 | 読書
上:「パパと親父のウチご飯(8)」
下:「パパと親父のウチご飯(9)」


著者:豊田悠

8巻
「ソース焼きそば」…7巻の巻末から引っ張る「昔話」。真っ先に覚える料理が「ソース焼きそば」って千石ん家はテフロンのフライパンか?←焦がした奴おつww
このトッピングに「四万十の青のり」をかけると…っ「深夜食堂(2)」第25夜

「エビフライ」…作れる人、尊敬します。

「チャーハン」…くっそww飯テロじゃねぇかwww

想像もつかない二人の紆余曲折が「料理」をキーワードに紐解かれていく。
まだまだ描かれていない「過去」がもっと知りたくなる。

…そして巻末恒例、不穏な予感しかしない人物登場www

9巻
「懐かしのナポリタン」…あぁ喫茶店といえば、だよなぁ…。
チラ見せだけだった「あの事件」の詳細が描かれる。

「鶏肉のスタミナ漬け焼き」って、おっ!?…なんかちょっと違うメニュー出てきたぞ。美味そうじゃん(涎

「茶碗蒸し」…久しぶりだな姉妹。
レンチンの方のレシピは「ごほうびごはん(6)」の滝さん回で見たんだが、まだ作れてないな。

またまた恒例、巻末の不穏な流れktkr
もうお約束状態ww絶妙なエサだよな。


早く次読まなきゃ←ホイホイに捕まる奴w


過去作っ
「パパと親父のウチご飯(7)」
「パパと親父のウチご飯(6)」
「パパと親父のウチご飯(5)」

「パパと親父のウチご飯(4)」
「パパと親父のウチご飯(3)」
「パパと親父のウチご飯(2)」
「パパと親父のウチご飯(1)」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2021-01-28 11:01:08 | 読書
「あやかしよろず相談承ります」
著者:伽古屋圭市

いやジャケ買いしたオレが言うのもなんだが

「(軽いネタバレになるから)表紙は見るな」

…軽いタッチの中身だろうか、と躊躇したんだが著者の実績に賭けた(↓のリンク参照)。
まぁハズレは無いだろう、と。

まずサブタイがオカシイww

「狼男はなぜこんなにたくさんの呼び方があるのか」
「一つ目小僧は現実では小僧とはかぎらない」
「首のない依頼者は鼠の国の夢を見る」
「人魚が望んだもの、少年が望んだもの」

これでタイトルに微妙なトリックが仕掛けてあったりするから侮れない。

「狼男…」の冒頭で一気に異世界に飛ばされる感(それは別のジャンルだw)
なるほど、こういうのは想像の斜め上だったw
(これも軽いネタバレになるから書けないが…かつて植田まさしの四コマでこの手の名作を見た事がある←恒例超絶激古ニッチネタ)

「一つ目…」では読了後、何とも特殊な寂寥感に囚われる。伏線の張り方が絶妙。

「首のない…」wwwおい!そんなのアリかwwww
実写ドラマ化して欲しいわココだけでもいいからwww

「人魚…」…この記事書いてる内に唐突に思ったんだが…「人魚」をモデルに物語書くと基本「悲劇」になるのは何故なんだぜ?
「鼠の国」の「人魚姫」ですら元ネタは「悲劇」だろう(知らんけど←)。

これメッチャ濃いキャラが揃ってるけど…一冊きりなんかな?
ちょっと続きが読みたい。


蛇足…何て言うか、アクロバティックなミステリー?書かせたら異彩を放つなこのヒト。

著者の他作品
っ「からくり探偵・百栗柿三郎 櫻の中の記憶」
っ「からくり探偵・百栗柿三郎」
っ「なないろ金平糖 いろりの事件帖」
っ「帝都探偵 謎解け乙女」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
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※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2021-01-23 23:42:16 | 読書
「青矢先輩と私の探偵部活動」
著者:喜多喜久

冒頭を読んだ時…あまりにも文体と口調が軽かったので「ラノベ?ケータイ小説?」と思った(ラノベは間違ってないだろうが)。
途中で気が付いた。

ヒロイン?の美玖を「高1」と勘違いしていたからだ…「中1」だった(ちゃんと本文中で説明されていたのに…orz)。

…第1話「探偵部の復活」のクライマックス部分の描写のせいで勝手にそう思い込んでたんだが…コレはしかし「中1」じゃオカシかろう。

で、まぁ無事に天才探偵役:青矢先輩が登場するんだが…マジ無敵すぎる。

「夜の未確認飛行物体」あたりで若干、天才・青矢の駆使するツールの描写に違和感(理系の著者の事だからデタラメな事は書いてないんだろうが…スッゴい雑な感じがする)。

「救済の毒草」…コレはヒネリが効いててヨロシイ…登場人物がムナクソ悪いのばっかりだが←。
「神の目の在り処」では探偵に意外なハプニングが(連載物なら一度は訪れるイベント回みたいなものか←ちょっと意味が解らない)。

「円環の暗号」は読者の期待を斜め上に外す展開で…ちょっとガッカリ(?)する人も居るかも。いやコレはコレで…ではあるが。


どうにも中途半端な所でブン投げられたようで…続きが読みたいような(コレが作者の狙いか?)…。

この作品、誰に向けて書いたんだろう?


★その他の作品

「科警研のホームズ」
「リケジョ探偵の謎解きラボ」
「推理は空から舞い降りる 浪速国際空港へようこそ」

☆「化学探偵Mr.キュリー」シリーズ

「化学探偵Mr.キュリー8」
「化学探偵Mr.キュリー7」
「化学探偵Mr.キュリー6」
「化学探偵Mr.キュリー5」
「化学探偵Mr.キュリー4」
「化学探偵Mr.キュリー3」
「化学探偵Mr.キュリー2」
「化学探偵Mr.キュリー」

「満足度:◯」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2020-12-11 18:10:07 | 読書
「BARレモン・ハート(1)」(双葉文庫-名作シリーズ)
著者:古谷三敏

PART,1「幻の銘酒」
…と言いつつ隠し球とか変化球は無い。レモンの辺鄙な立地とマスターの顔見せ、酒棚チラ見せ、メガネさんが3コマ。松ちゃんも出て来ない。
1985年の初夏、別冊アクションで連載開始。パートカラー。

PART,2「今夜のビール」
…メガネさんすら居ない。モブ常連木村さんと後輩山田クン。
マスター語るは「ビール」。

…まぁだいたい38ページみたいな感じで帰宅するのが関の山。
…それで良いんじゃないですかね。

PART,3「松田さん」
…来た来たレギュラーの松ちゃん!

誰!?←w


まだまだフォルムが定まってないようだ(主人公のマスターはともかくメガネさんもキャラまで完成されてるのにね~)。

松ちゃんは外見こそアレでも中身は今も変わってないのがさすがというかw

PART,4「メガネさん」
…三人のキャラクターは既にココで完成されてる。
70ページの松ちゃん、ヒゲ無いけどw

PART,5「思い出酒」
…いい話。時々コレがあるから「レモン…」は止められない。
ジャン・フィューと言えば星のローカス…右へ回すとボールペン←ニッチにも程がある。多分誰一人理解できないネタ。

PART,9「私たちの結論」
PART,10「酒 落語」
PART,12「待つ女」

と佳作多数。

酒好きなら巻頭のマスターズコレクションは必見。

他の巻っ
「BARレモン・ハート(35)」
「BARレモン・ハート(25)」
「BARレモン・ハート(22)」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2020-12-06 23:04:40 | 読書
「C.M.B.森羅博物館の事件目録(16)」
著者:加藤元浩

※過去作など「まとめ記事」はこちらっ資料室(仮):「加藤元浩」へGO!

(ネタバレ防止フィルター稼働中)

…「ナスカの地上絵」

元ネタ(地上絵の保存についてのドキュメンタリーが何本かあった)を上手く昇華した感じ。
トリックはちょっとアレだが…確かにいるよな、こういう勘違いした正義感で突っ込むの。

…「レヤック」

本シリーズに限らず、時たまこの手の逝っちゃった思考の犯人が出てくるんだが…(まぁ現実にも居るっちゃ居るから)。
こうした犯人像になるともう「動機」とか何でもありになりがち。

映画「チーム・バチスタの栄光」を彷彿…逆に当時、相当インパクトが強かったんだなぁ…と。

…「学校の七不思議」

誰もが一度は経験したはずのある感覚を題材に組み込んだ不可思議状況。
コレは色々とアレンジできそうな…。

…「クファンジャル」

マウって幾つの設定なんだろう…?
子供(森羅と同じ位)なんだろうが…立ち位置的に30代でも全然おかしくない…。

いやちょっと考えたら解るだろソコはw


シリアスとギャグのバランスがちょうど良い感じ。


「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2020-11-27 08:31:40 | 読書
「C.M.B.森羅博物館の事件目録(3)」
著者:加藤元浩

「まとめページ」っ資料室(仮):「加藤元浩」

まだまだ一般社会に馴染めずアホな子の域を出ないが、足りない点をヒロイン:立樹が懸命にツナギを取ってかろうじて生きながらえている時代←の主人公:森羅がやたらもどかしい(まぁ最終回でも変人のままではあるが←)。

「失われたレリーフ」
…あまりに有名なネタであちこちのパズルで擦り切れるくらい見た記憶…初見だと相当なインパクトがあるのは間違いない(森羅の解説の仕方がとても上手い)。

こういう傲慢で頭も回る悪役が最後に一敗地にまみれるのは王道だがスカッとする。

「都市伝説」
…微妙に違えどそこらじゅうで耳にする都市伝説、本気で元をたどると…。

全くの脇道かと思われた伏線が浮かび上がる瞬間はまさに驚愕ww

タダ券w(読めば解る)

立樹もクセ者だなしかしw

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
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※:絶版キボンヌ
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シリーズ「読了」

2020-11-24 22:58:09 | 読書
「本バスめぐりん。」
著者:大崎梢

何故か「本」ネタから頑なに離れようとしない著者w
まぁそれでいて色んな切り口で物語を綴っているから面白い。

「テルさん、ウメちゃん」
 定年後に移動図書館「めぐりん」の運転手となった「テルさん」とコンビを組む若い司書の「ウメちゃん」の紹介も兼ねた第一話。
 本に挟まれた「思い出の品」を巡り、交錯する人々の想いとは…。
 ちょっぴり切なくもホッコリと温かい、本シリーズの空気感を表すような一編。

「気立てがよくて賢くて」
 意外な切り口で世相に斬り込んだので驚かされた。
 この「問題?騒動?」は最近もたびたびニュースやワイドショーで取り上げられている。

 実際この社会には「めんどくさいヒト」が思っているよりも沢山いらっしゃるのだ。

「ランチタイム・フェイバリット」
 コレはピントがどこに合っているのかなかなか分からない。
 大きく回って「斜め上」の真相が明らかになり、メインキャストの◯◯事情にも影響を与える。

 …もしかしたら考え過ぎなのかもしれないが、まだ何とも言えない(←イミフだろうが読めば解る)。

「道を照らす花」
 定番キャラといえばいえる、陰のある美少女…。幾つかの不可解な行動がテルさんとウメちゃんの目を引く。
 作中、ジワジワと謎が解かれて行くに従って予想外に深い物語が姿を現す。

 207ページ後ろから二行目…特にインパクトのある単語も何も使っていない極めて平易な文に、これほどまでの衝撃を受けるとは…。

 加えて、作中で触れられる「名作」(ま、オレは未読なワケだが←)を読んだ事がある人にはかなり「刺さる」話だったようだ。

「降っても晴れても」
 一枚の葉書が引き起こす騒然とした空気…。もちろん図書館に限らずコレに似たような事件?はそこらじゅうに有り、作家さんによってはどうとでも描ける題材である。…幸いに読後感は悪くないのでホッとした。

 これまで登場したキャストたちが様々な個性を持ち寄って、一つのゴールを迎える辺りはちょっとした感動モノである。

 著者の「言葉を選ぶ力」は相当なモノがあり、唸らされるような言い回しや感心するようなセリフが所々に見られる。本筋とは別に、それだけをとっても価値のある本だ。

 また、回収されていない伏線も幾つかあるので続編を期待したいところ…。

著者の他作品
っ「横濱エトランゼ」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ

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