「明けましておめでとうございます」と新年の挨拶を交わせば誰でもすがすがしい気持ちになります。
「今年の抱負は何ですか」と問われれば、自から心あらたまる気持ちになります。新年の挨拶は良いものです。
正月の飾りは、松竹梅です。日本人は「歳寒の三友」と称してこれを歓びます。玄関の柱に根付きの松を飾り、
門松には松竹梅をさします。松と竹は寒い中でも葉の色はあおく、雪の重みに耐えています。
梅は春いちばん先に花を咲かせます。古人は、松竹梅を人生に置きかえてみたのでしょう。
円通寺大師堂の前に、人の背丈ほどの紅梅があります。十数年前に、総代さんからいただいた盆栽を地植えにしました。
小振りながら年数が経った盆栽でした。根がしっかりはっていましたので良く育ちました。二月には紅い花をたくさん咲かせます。
「和尚さん、梅の盆栽いるかい。地植にすると大きくなるよ」
紅梅が咲くと亡くなられた総代さんの声が聞こえてくるようです。
江戸の商人に「楠も良いが梅もまた良い」という言葉があるそうです。
「大きくなる楠も良いが小振りの梅も品位があっていいものだ」という意味を商売になぞらえたのでしょう。
大きくなるばかりが能じゃない。節度と品位を重んじたいのは現代社会とりわけこの自分にも言えることです。
正月に梅の花を生けるとき日本人としての節度と品位を保ちたいと思います。
●坐禅会 毎週土曜日午前6:25~8:00 久留米市宮の陣町大杜1577-1圓通寺
初心者歓迎 参加費無料 詳細は電話でお問い合わせください。℡0942-34-0350
●学校やクラブなど団体研修 坐禅申し込み随時うけたまわります。
費用はご希望に応じます。宿泊はありません。出張講座もいたします。
甘木市某病院職員坐禅研修 於円通寺2013年5月
2013年10月29日モスクワ・ジャパンハウスでの禅講座