臨済宗南禅寺派圓通寺

Zazen 法話のページ

スリランカと日本の文化的共通点

2022-07-31 | 生涯学習


スリランカと日本の文化的共通点 
〇島国 ・スリランカ Sri Lanka=光り輝く島 日本は島国 
・共通の言葉 ・ヒナ雛僧 雛人形・五色の吹き流し
・舎利 舎利講舎利会 すし飯・ダルマ ダーマ
〇仏教徒・スリランカ70.1%日本46.4%(神道48.5)文化庁『宗教年間』2021
・神社の鳥居の起源は、スリランカのストゥーパーの門
・仏教は多神教がベース
〇お茶文化 
・セイロンティーは世界中でのまれている 
 茶の木はヨーロッパでは育たない。
・日本茶(緑茶)は日本の誇るべき文化
・ヌワラエリヤの製茶工場社長「奈良に行った。日本の大仏はすごい」
〇平和を愛する国民性
・インダス文明には戦争がなかった。モヘンジョダロ遺跡など
・インダス文明は旱魃で滅んだ、彼らは南インドやスリランカに移住した。
・日本の縄文時代(15000年前~2300年前)には戦争がなかった。
・スリランカ人の性格が穏やかなのは仏教の影響といえる。日本もそのようにありたい。
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経典とは何か

2022-07-30 | 


〇仏教の経典『一切経』は8,000巻以上あります。禅ではさらに大自然も含まれます。鳥の声や虫の音、風の音もみな経典を読む声であると説きます。そのような教義は禅の他にはありません。

無念の念を念として謳うも舞うも法の声 「白隠禅師坐禅和讃」より 

〇講演会の後、次のような質問をいただくことがあります。
「キリスト教の経典は『バイブル』1冊で、本当の理解ができるかどうかは別として現代文に翻訳されているので読んで理解できます。仏教の経典は膨大な量で、しかも難しくて理解できない。もっとやさしい経典はないのですか」と。そのようなときはこのように答えます。「禅の経典は難しいといえば難しいが、鳥の声や虫の音も仏陀の説法だと言えばこんなにやさしい経典は他にないのではないでしょうか」。

〇前の動画「延命十句観音経」で「霊元上皇が霊空和尚に「やさしい経典を示せ」といわれ、一切経の中から探しておしめしした」と紹介しました。そのような経緯がなかったら、「延命十句観音経」は今のように知られていなかったでしょう。そこで「観世音と不二」と申しました。「見聞覚知するものと不二、一つである」それが「禅の経典の意味」です。

〇 6月中ごろ、京都の哲学の道や賀茂神社周辺にはホタルがでます。日本中の大都会でホタルを見ることができるのは京都だけです。でも近年その数は少なくなりました。鳥の声や虫の音を仏陀の説法といえば理屈の様ですが、心静かに坐ればそのように感じることができるはずです。そのように自分で感じるというところをたいせつにするのが禅の教えです。
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『延命十句観音経』について

2022-07-29 | 

〇『延命十句観音経』について
  • 中国でできた5世紀ごろの経典 42文字
  • 霊元上皇に比叡山の霊空和尚(1652-1739)に依頼された。
  • 白隠禅師(1686-1769)が「延命」を冠し、その功徳を示された。
〇仏教経典の種類
  • インドの経典 ・中国の経典 ・日本の経典 インドでできたのではないといって軽んじてはいけない
  • 教えとしての経典 『法華経』 ・ 修行としての経典 『般若心経』
〇 観世音と不二、三昧。寞妄想。三昧に入るには理屈を考えてはいけない。
  写経がいい。大きな声で唱えるがいい。

〇原田祖岳「延命十句観音経講義」大蔵出版1957年刊
詩人で有名な蘇東坡という先生が、佛印禅師というお方と一緒にどこかへお出かけになった。すると道端に行道観音という観音さまがおまつりしてあった。その観音さまが珠数を握っておいでになる。これをみた蘇東坡は、佛印禅師に問うた。
「通常の人だったら数珠をもって仏さまを拝むのであるから珠数を持っているのに何の不思議はないが、観音さまは礼拝させる方だから、数珠はいるまいのにこの観音さまは数珠をさげているが、いったい何を拝むのでしょうか」。
すると佛印禅師はこたえて言うには「いや信仰というものは他のものを信仰するようじゃだめだ、自分が自分を信じなければいかん。観音さまは観音さまを信仰するのがよろしい」とおっしゃった。p.37~p.38
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引導について

2022-07-28 | 


〇導師=サータバーハ=商隊の長・商業用語
〇引導の起源 黄檗禅師とお母さん
〇授戒式 と 引導式
〇引導法語は生前の功績、信仰、我無しの働きを讃える
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幸田露伴『努力論』

2022-07-27 | 東洋思想

幸田露伴『努力論』
〇お寺の信者さんから「和尚さん幸田露伴『努力論』よんだことあるかい」といわれた。大本山妙心寺での布教研修会で講師先生から「この本を読みなさい」と言われてそのままだった。ネット古本屋で岩波文庫初版本昭和15年を1000円で買った。これは貴重なのでもう一冊買い、これにメモをしながら愛読書にしている。

〇その思想背景 仏典 老荘思想 東洋史

〇その主題
 分福 = 福を分かち合う
 借福 = 幸福を取り尽くしてしまわない
 植福 = 福の種を植えよ= 林檎を食べたらその種を播け

〇普遍的な価値がある。日本文化の誇りである。
 露伴はドイツにおけるトマスマンに匹敵する。
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智慧とは輝く命のこと

2022-07-26 | 生涯学習

〇智慧と知識の違い wisdom 処世術もwisdomブッダの智慧は言葉で表現できない世界

〇柳川市立盲学校(特別支援学校)訪問

〇久留米市立養護学校(特別支援学校)訪問

〇お互いは生まれながら仏の智慧をそなえている。
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大乗仏教の戒律

2022-07-25 | 仏教

大乗仏教の戒律
〇白隠禅師は「枕元に薬があれば必ず病人だ」といっている。健康なら薬はいらない。戒律も同じ。
 「禅では、最後は戒律も捨てる」これがポイントで結論。
  • 六波羅蜜は大乗仏教だけ。一口に大乗仏教といっても多くの宗派がある。
  • 鑑真(688~763)は聖武天皇の要請を受けて唐から5回目の渡航でようやく来日し、日本に正式な授戒会を伝えた。鑑真は『四分律』の専門家とされ、これは上座部の戒律と全く同じ。在家信者には「八斎戒」または「五戒」が説かれます。これは上座部仏教の信者と変わりない。
〇上座部(スリランカ)の祭日
  • 毎月満月の日・ポヤデーは、肉屋、魚屋、酒屋は休み、魚市場も休み。レストランも飲酒は禁止。この習慣は大乗仏教国にはない。
  • 祖母が言っていた「お盆には虫を殺してはいけない」

〇禅の戒律は「十重禁戒」と呼ばれます。禅では、戒は本来、自分に備わっているというのがその趣旨です。
上座部では「ダーマは自らに備わる規範」。これと同じ。
  • たとえば「不殺生戒」では、生き物を殺さないだけではなく、生き物の命を活かす努力を求められます。その上に慈悲のこころに気付くことが大切です。
  • 日常生活において生き物を殺さずに生活するのは不可能です。私たちは生き物の恩恵の上に生かされています。
  • 信仰心の篤い方に「人の物を盗むな」という必要はありません。正しい生活を送っている人に「何々するな」という必要はありません。そのように正しい生活には戒律は必要ない。でも最初から軽く考えてはいけない。
  • 止悪修善、悪いことはしないで良い行いをする、口で言うのは簡単ですが、実行するのは難しい。
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ブッダの最初の弟子 コンダンニャ

2022-07-22 | 仏教

 
ブッダの最初の弟子コンダンニャ
〇ブッダは菩提樹の下で悟りを開いた後サールナートまで行き友人たちに説法した。『初転法輪経』
  • ブッダは最初だれにも理解されないと思って黙っておられたが、は梵天に説得されて説法をすることにした。「世の中には心の穢れの少ない者、智慧の発達したもの、善行為をよろこぶものがいると観察したうえで説くことを決意した。『マハーワッカ』  

〇 コンダンニャはブッダが生まれたときスッドダーナ王に雇われた8人の占い師の一人

〇サンユッタニカーヤ vol1、第8篇第9節「コンダンニャ」
  • 「ときにアンニャータ・コーンダンニャ尊者はいとも久しくたってから、尊師のところをおとずれた。
  • コンダンニャの葬式 象が食べ物を運んだ。池のほとりで静かに息を引き取った。ヒマラヤの山々が涙を流した。
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四つの誕生日

2022-07-21 | 生涯学習
四つの誕生日

  〇亀井勝一郎(1907~1966)全集(講談社1972)との出会い 
・    高校生のとき現代国語の教科書に「黄金の言葉」がのっていた。 
・    久留米市内の古本屋で8冊購入。友人に頼んで弘前の古本屋を紹介
  して もらい残り16冊を購入。 
・    女性の味方、社会啓蒙家、執筆のバックグラウンドは仏教、親鸞。
 ・    こころの救いを仏教にもとめた。 

〇四つの誕生日全集第8巻123~124p. 
・    母親から生まれる
・    青春時代。疑問をいだく。如何にこたえるか。
・    もう一度自分に念をおしてみる。宗教的誕生日。邂逅による開眼 
・    死んで思いでとして生まれる

 〇最も重要なのは第三の誕生日 
・    親鸞聖人『教行信証』序に「遇い難くして遇うことを得たり、
   聞き難くして已に聞く」 
・    法然上人が念仏易行の門に達するまでに、比叡山に入ってから30年。   親鸞が法然上人に出会うまで20年
 〇最大の幸福は宗教的誕生日をもつことだ。
  今まで見えなかったことが見え てくる。 
 本との出会いの影響は大きい。邂逅は本との出会いもある。
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有余涅槃

2022-07-20 | 禅文化
有余涅槃
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涅槃の教え

2022-07-19 | 仏教

涅槃の教え
◯クシナーラ城跡、聖王へのあこがれ
◯スダッタの入門
◯のどがかわいた水をくれ
◯アーナンダーのことば
◯ブッダの最期のことば
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ブッダ最後の旅

2022-07-18 | Buddhism

◯ブッダ最後の旅へ

◯「自灯明、法灯明」
この世で自らを島として、自らをよりどころとして、他のものをよりどころとせず、法を島とし、法をよりどころとして、他のものをよりどころとせずにあれ。『マハーパリ―ニッパーナ経』第二章

ブッダの教えは日月の如し。法は開かれている。

◯チュンダの供養 赤痢、大腸ガン、キノコ中毒など諸説

◯クシナーラの林で「北を枕に床をしいてくれ。」
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亡き人は何を望むか

2022-07-17 | 仏教

◯日本仏教は儒教習慣を取り入れている

◯論語八佾第三「祭るには在すが如くす。神を祭るには神いますが如くす」
孔子の考えではなく、伝統的な教えだろう。誠意が大切。

◯レナード・ケルプ氏の三回忌
 亡き人は遺族に何を望むか
 健康 ・ 繁栄 ・ 安心

◯普遍的な宗教観 理屈ではない世界
人生は解決に困ったことが起きることがある。そのときどうするか。「亡くなったお母さんだったらどうするだろうか」と考えるといい。それが共に生きること。
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仏像は何処でできたか

2022-07-16 | 仏教

  • 紀元前1世紀から4世紀にかけて中央アジアから北西インドを領有したイラン系民族のクシャン王朝がありました。2世紀にこの国にカニシカ王(在位144?~171?)が出て仏教をあつく保護しました。この国は、西のギリシャ、東の後漢の中間に当たりましたのでシルクロード貿易で多くの富を成しました。遺跡からはギリシャ金貨や、それを鋳つぶして鋳造なおした金貨がたくさん出土しています。
  • 当初、カニシカ王は広い国土を治めるにあたり仏教を利用したといわれていますが、王自身はだんだん仏教に深く帰依し、ガンダーラのラニガト遺跡に見られるような大規模な仏教寺院や仏塔、仏像を建立するようになりました。仏像はギリシャ文化の影響を受け、この地で初めて作られるようになりました。

  • この地方では多くの墓が発掘されています。仏教徒になる前のクシャン人は人が亡くなると口に金貨をふくませて埋葬しました。そうすれば亡き人は天国に行っていい生活ができると考えられていたのです。

  • 仏教では、この世の富は来世にはもっていけないと説きます。この世で自ら正しい生活をし、お返しができない人に施しをするなどの功徳を積むことでブッダの悟りに近づけると説きます。カニシカ王はインドから来た僧侶のそのような説法に耳を傾けました。

  • 仏像彫刻の経緯ガンダーラで仏像ができる前、仏教徒は法輪を拝んでいました。当時、戦いのときに戦車の上にのって兵士が投げる鉄製の武器がありました。仏教では煩悩を破壊し教えを広める象徴にこれを転用しました。あるいは戦車の車輪がその由来だとする説もあります。ラニガト遺跡からそのような法輪を拝む仏画が発掘されています。
  • それまでは、それまで仏教ではブッダの像を作ることを禁止していました。クシャン人は王様や神、あるいはアレクサンダー大王を石に彫っていましたので、ブッダの像も掘ってみたいということになったのでしょう。そこにはきっとギリシャから来た職人がいたのです。ガンダーラにはギリシャ風の豊かな着物をきたブッダの像が残されていて、すがすがしく、凛々しい姿です。彼らは感動を以てブッダを拝んだでしょう。
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写経について

2022-07-15 | 研修

◯経典とのかかわり方
読:  目でよむ
誦:  声を出してよむ
解説: 解説書をよむ
書写: 写経

◯無眼耳舌身意
眼=経典を見て目を清める
耳=唱えて耳を清める 
鼻=お香をたいて鼻を清める 
舌=唱えて舌を清める 
身=静かに墨をすって身を清める 
意=こころを清めるには順番がある。 眼耳鼻舌身 —>意

◯高木さんの写経
◯写経をしてみるとなかなか難しい。時間がない、電話がかかってくる、他の用事を思い出すなど、いらいらして根気が続きません。だから写経をするには早朝が良いです。写経は自分自信を見つめるのによい機会です。
最高の写経は上手ではない人徳の写経
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