サンチョパンサの憂鬱

ビートルズよりムスタキが好き!

『ビートルズよりムスタキが好き!』

昔、何かのCMで使われたキャッチコピーだけど……妙に耳について何時までも耳に残ったのだった。
ムスタキ……あの最後の吟遊詩人と言われたジョルジュ・ムスタキである。

そのCMが流れてた時、恐らくビートルズは既に解散してたんじゃないか?と思う。

これもまた定かじゃないけどTBSで木曜日の夜に木下恵介劇場ってのがあった。高校生、大学生達は息を詰めて見入ったものだった。
そのシリーズの一つに『バラ色の人生』というのがあって、寺尾聰と仁科明子が主演だった。

そのドラマの主題歌がこのジョルジュ・ムスタキの『私の孤独』という歌だった。
そんな流れでジョルジュ・ムスタキと『私の孤独』という歌と『ビートルズよりムスタキが好き!』のキャッチコピーは確りと頭の中に刻まれたんだと思う……。

何をおいてもビートルズ!メジャー中のメジャーのビートルズ。
しかし、敢えて私はビートルズよりムスタキが好き!……とCMで女に言わせたセンスは素晴らしい……と感じた。

ロック、ビート、電子音、サイケデリックetc……主張する若者の時代に、アコースティックギターを奏でながら囁く様に歌う吟遊詩人、深さのムスタキを私は好きだというアンチ主流!を訴えるのに最高のキャッチコピーである。

流行より、『目立たぬ深さ』を私は選ぶ!……『静かなる強さ』とでもいうその主張は他を圧してスコーンって耳に入ってきたのだった。

レストランのキャッチコピーを『吟遊私人』とモジッて謳ったのも実はその流れから得たものだった。ムスタキは詩を愛でるけれど我が店に来たら、私人としての『私を愛(まな)で吟じてね』との願いを込めたものだった。

次に、その進化形として『私情解放区』と謳ったけれどこれはイマイチ?だったのか知らず知らずの内に自分は使わなくなった。
若き日々の高揚感を以て刻んだ言葉と違ってテクニックで作ったからなんだろうか?……。
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