長年積み上げたアナログでの販売によって全国のエンドユーザーは捕捉出来るだろう?……と。単にECショップ立ち上げましたじゃなく……リアルショップの専門店と会社のバーチャルショップを共同運営すれば……いきなり実のあるユーザーを動員出来るぜ!っていう僕の提案だった。
それを演ろうと思う……と。
んで?タイムスケジュールは?……一年後から二年で!……ってそれ?マジで言ってんの?……まさに江戸城の奥の間の能天気家老だね?……それまでに小売り店の廃業が相次ぎ全国のエンドユーザーの顧客名簿のかなりが散逸するだろうね?
間に合わねえよ!……世間の進み方に。
因みに相手は二十代後半の若手。
『今までの制度とマニュアル』に『保護されて来た』お陰で『脳と感度が著しく弱体化』してしまってる。
正直……ショックだった。理屈では解ってた積もりだけど……。
今は無くなったかつてのアパレル最大手の会社の取締役経理部長が言った事を思い出した。
『これからどうしてったら良いか?その策を持てなくなった人、組織に幾らカネを与えても死に銭になるんだ!』……と若かった僕に言った事があった……。
君は自分のカネの少なさを嘆いているが……君には様々なアイデアや見通しをスラスラと提案出来る思考力がある。
私の会社から言えば……幾らカネを積んでもソレが欲しい!……と。
今になってその人の言葉の重さが深く理解できる様になった。
貧乏すれば誰だって考える。これからどうすんのよ?……と。
保護されてる人間は差し当たり『必要がないから考えない』……。
禍福糾うが如し……か?
良かった状態が悪因となり悲惨な状態が良因となるって事なんだね……世の中。
あの、今はなきかつての最大手のアパレルと……潤沢な資金で有名な若い彼の会社がオーバラップして見えた……。