その中で『ノイズ・マーケティング』という主人公のセリフが目に入った。
調べると……敢えて悪い噂を流し注目を集める手法なんだとか?特に韓国ではアイドルを打ち出す時によく使われる…とあった。
ま、そんなことはどうでも良いんだけど……。
人間が判断の誤りを犯す時……原因となるのは『バイアス(認知の歪み)』と『ノイズ(バラつき)』なのだとあった。
時として……『間違えた結論を導きたいから敢えて誤りを犯す』場合も多々あるな……?と頷きながら様々の資料を読んだ。
この場合は『結論バイアス』に従って嘘を現実にしようとする企画者は論を進め『望む嘘を真実と勘違いさせる結果を手に入れる』事を目指す。
人間的な不実を行い被害を与えた人間は『とても後ろめたい』という致命的ハンデを背負う……。
しかしそんな場合、人多くその状態をドラスティックに改善する為に先ず何をおいても『自分にご都合の良い結論(物語)』を用意する。
人生三回分の生涯年収を盗みパチンコ屋に献上した人間は『給料が貰えず生活出来なかった』からと至る所で妄言を繰り返した。
逮捕されたときすら刑事にそう言ってシャラッとしていたと後で刑事に聞いた。
建物、内装の企画、管理、交渉、紹介料など数百万円を……支払い期限が来たら……そんな約束はしてない!!……と居直った建設会社の社長。
踏み倒されたとき二年の時間や経費は露と消えたのだった。
この社長は『貸したカネを当方が返さなかった』とあらぬ風説を流布して回った。
彼はスルリと身を翻し……何とも素敵な正義の被害者となってしまったのだった。
杜撰なやっつけ仕事で出鱈目の限りを行った会計関係の人間は……金融機関へ提出する余りにひどい会計資料によって数千万円の資金繰りを何度も頓挫させた。
正常にするまで料金は払わないとしていたが?……タダ働きさせられた話としてそこだけ切り出し喧伝して回った……。
盗人にさえ三分の理。3%は正面切って言えるパーツを有しているものだけど……。
自分の大きな加害者部分を自分と世間から切り離す。
『有利な被害者となる結論』を目指して『言えることだけ』を目一杯有効利用する。
そんな人達に共通するのは……その詐術的運びに『逡巡や躊躇いなど一切ない』事だった。
火のないところに煙を立てる名人達は……『偽りの結論』を以て『自己催眠をかける術』を使えるのである。
既にその時、当人は『真実の語り部』となり自分さえ騙し切っている風情である……。
斯くして『噂のネタ』は振り撒かれる。
その『受信者達』には『モラルのレベルにバラ付き(ノイズ)』がある。
聞くや否や喜色満面で……パッと木くずの様に燃え上がり、ついでに油を注いでから人の耳に触れ回る様なレベルのモラルの人。
経験的にはこの数は圧倒的に多い。すなわち多数派の方々である。
心配を装いながら……ミエミエの情報収集に恐ろしく熱心な人間なんてのもこの中に存在している。暇に任せて押しかけて来るというそんな人間の妙にエネルギッシュな雰囲気もまた鬼気迫るものがある。
矜持とかプライドを有する数少ない人達もいる。この少数派はそんな悪意の流布によっては『態度を何ら変えない』のである。
あたり前の話で矜持・プライドは変わらないからこそ矜持プライドなのだから……。
しかし悲しいけれどその数は圧倒的に少ない。
大きいと思える事件から、大したことないと感じる些細な出来事まで世の中を飛び交う『噂までを含む情報とやら』の大部分はそんなプロセス、構図で流れている。
『バイアスとノイズ』……ある学者の研究では『専門家の予測の正誤の確率』はチンパンジーにダーツを演らせた『当たりの確率』より少しばかり低かったらしい。
『専門家は物事を詳しく解説出来る』けれど『その物事の本質を分かっている訳ではない』からである……とその研究者は論文に書いている……。
詰まり無知なんだけど……その自分の大きな無知を認めたがらない時の人間ほど『自分の無知を否定したくなる』のだと……。
先日……好きではないけれど河野太郎氏の手のうち方はお見事!と書いたけど……。
早速……何処やらから18年も前の旧統一教会の関連団体の催しに祝電を打っている?……なるリーク?……マスコミが一斉に飛び付いている。
確信犯の結論バイアス?そんな臭いがフンプンとするミエミエの『無理から煙』が薄っぺらく流れてきたよね……?
人間は汚く卑劣で狭小で利己的?
でもね?……そんな方々まで含めて……人間って幼稚で分かりやすくて狡くてカワイイ?……なぁ〜んて感じる様になった。
その分、怒りが自分に向かう場面が多くなったから……ま、僕の人生悪い運びじゃないと思うようになった……。