まだ若い?と思ってたスタッフ。
〇〇さんは自分の勤め人のキャリアって無駄だった?と思いますか?と唐突に聞いてきた。
そうか?春から彼女も就活ってのが始まるんだ……と感慨深かった。
何を演っていようと『その経験自体が無駄』だったってことはないと思う……と僕は言った。
もし、その『時間での体験』を使わないならそりゃ無駄になるんじゃなく『その人が無駄にしている』のだと思うと……。
僕はとんでもなくチャランポランの自信がない男だったから……会社内で無目的に流されて生きていた。
しかし目的をハッキリ意識してからは過ごす時間の密度がドラスティックに変化した。
その会社で見るもの聞くものあらゆるモノが目的によって脳内で処理され目的のための栄養になっていく?そんな感覚に変わったのだった。
『要するに、ポイントは君が何を目指すか?』しかないなのだと僕は言った。間違っても周囲の訳知り顔の『こうらしい……ってな話』を耳に入れてはならないと……。ましてやソレで焦ったりなんかしたらアウトだよ?……と。
イメージも目的も持たず企業訪問なんてしては駄目だ。
先ず、最初に自分に対するイメージだけでも良いから、こんな感じの仕事、こんな感じの…生き方をしたい!という目的を君だけの座標軸のど真ん中に据え付けたら良いのだと。
後はね?状況が勝手にソレに必要な機会とか知識とか出会いとか情報の取っ掛かりを君に運んでくる?そんなニュアンスで動き出すから……ね?
『自分の目的をハッキリさせる』ソレだけで就活だけじゃなく、その後の人生はその目的が羅針盤となって君に進む方向を何時も教えてくれるのだから……。
君は気が強いけど、恐ろしく臆病者でもある。
その臆病は武器になる。但し……中途半端じゃ駄目。その臆病に徹すること。すると『その臆病は細心・繊細』として働き始める……。
『状況を下手に整えて、私、普通ですよ!的な演技』に走らない様にくれぐれも自分に言い聞かせておいた方が良い……。
無目的に大学を過ごしたからみんなが就活に入った時、僕は恐ろしくビビった経験がある。
目的が見えないから動けなかった訳だけど……。
周囲が『チャッカリ大人のフリして自分の体裁を整えてる姿』にスッカリ気負されたのを昨日のことのように僕は覚えている。
就活に真面目に取り組んでいる女子大生?そんな三文演技の芝居をする暇があったら……自分を目一杯開放して『自分の素直な要望』に耳を傾けてリラックスして過ごすことを心掛けること。
大学の就職活動指導なんて放っておけ。
人生は『自分のホントの欲望を見付けた奴』が幸せになるのだから……と言い加えておいた。