サンチョパンサの憂鬱

ダンディズムの今……

ダンディズムは『こうあるべし❗❗』と服飾、生活様式などを通して美学の領域に踏み込み、遂には美学を宗教のレベルにまで高めた流れ……である。

18世紀イギリスから始まりフランスにも及んだ……とあった。

『男の特性』を強調し……社会の一般的見解から距離を取り、より深く思索を行い独自の主張を持つに至る人……。

服飾の基本は変わらず在るし、それを学ぶ事は大切である。
しかし『こうすべき❗』という『型式』にとらわれ、自由を失うは本末転倒……それは『教条主義』に堕落するのである。

先般より書いてきた『ジェンダー』の問題から言えば……『教条・権威主義』に陥った時点で……現代ではダンディズムは死ぬのである。

生活様式の様々な分野の基本を学び、知識面においても絶えず深く思考しながら……それを使って『自分の個性・思考・主義』を表現していく事……それが『今様のダンディズム』だろうと思う……。

自分の個性表現することは同時に他者の個性表現も同等に尊重し理解に努める事が当たり前に求められる。
『人との差異を受け入れ理解する』事は自分のダンディズムを死守する絶対必要条件なのである……。

今……『分かりやすい正義・教条主義』が世の中を吹き荒れ生き辛くしてるのは……『単なる型式』として目に見え、確認できる『形而下の領域』で簡単に(安易)理解しようとするスタンスのせいだと思う……。

『意味に重きがある正義』でさえ、言葉尻とか形としての協調性の遵守とか……目に見える領域での判断が横行している。

『手続き民主主義』の弊害・堕落も病根は『哲学という意味を持てない点』において同じだと思う……。

『その意味は?』というワードが重要なキーワードとなる時代が始まったのである。

『数量の極致』……で運営される市場経済・グローバリズムの限界も……んで?『そんなん演る意味?は何?』と時代に詰問されているのである。

余りにも多くの人達が苦難のみを得ながら……ほんの少数者が利得追及にひた走る意味って何よ?……と。

豪華クルーザー、世界旅行、超高級腕時計、タワーマンション……そんなのに血道を上げる人達……。
それは古典的成金の領域を出ない。幾ら演じても空腹感は増すばかりの餓鬼道まっしぐらの図である。

困難に行き詰まり、飢えに倒れた子供を抱き起こす事……そこから未来のダンディズムは始まるのだと思う……。

『現代版ノブレス・オブリージュ』の精神……それがこれからのダンディズムの重要な柱の一つとなると思う……。
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