春の日に
春の日に しばらく男の子と遊んでいた犬のコロはするりと身をひるがえ すと家の門を抜け...
街角の風景
街角の風景 にぎやかな大通りを抜けて坂道を登ると 大正の匂いの残る 細い路地にでた 雑踏...
巣立ち
『巣立ち』 生まれた時は弱そうだね だから親がいるんだよ 雨や嵐もあるからね 翼の下だと...
若者たちの春
「若者たちの春」 ~とある田舎の祭りによせて 夕暮れに、ふらりと覗い...
この1篇
はちと神さま はちはお花のなかに、 お花はお庭のなかに、 お庭は土べいのなかに、 土べいは...
恋人たちの海
花を見終えての帰り道昨日までのはにかんだ顔はすっかり影をひそめている磯の香りに 光に誘...
この一篇
犬 うちのだりあのさいた日に 酒屋のクロは死にました。 おもてであそぶわたしらを...
この一篇
哲学 無意識的なものから意識的なものへ、 そこからもどって、多くの小道を通り、 私たちが無意識的に知っていたものへ、 そこから無慈悲に突き放されて、 ...
みつばツツジ
今年はどうだろう、 私は少し不安になった。 みどりの山々が折り重なったわき道でも、 ま...
山頭火 この一句
ぬいてもぬいても草の執着をぬく 山頭火今年も庭の草抜きを始...