山の麓の川沿いに村の人達が昔から水神様といってお祀りしてある小さな祠がある。龍神様なのかわからないけれど、この山の神様の眷属神として山の神様をお護りしていたのではないかと思う。
私の姉が祠をあげる前日、生まれて初めて白龍様の夢をみたという。薄暗い小さな山へ上がり山さんが祝詞をあげてくれると薄暗かった辺りが見る見るうちに明るくなり雲が渦を巻いて白龍になり空へ舞い上がったという。その山に姉と一緒に私と母と既に亡くなったおばさんも上がって行ったと言う。
その亡くなったおばさんに私達はとても可愛がってもらった。生前、そのおばさんはとても信仰深く、どうしてそんなに一生懸命にお経を唱えたりするのと聴くと神仏の大切さをよく話してくれていた。そのおばさんが亡くなって20年以上になる。あの頃は若すぎて神仏の話についてもピンときていなかった私だったけれど今になると自分でも不思議なくらい神仏の有難みが沁みてわかるようになった。
そのおばさんが夢に出てきてニコニコ笑って山に一緒に上がってくれたみたいだ。その白龍様の顔が髭に至るまでリアルすぎてはっきり覚えていて本当に凄い夢だったと姉が興奮して話してくれた。私がその夢みたかったよと言って姉と笑った。
そんなこともあって祠建立の前に白龍湖といわれる田舎のお山から10分くらいの所にある人工池に姉とドライブした。人工池とはいえ神秘的なコバルトブルーの池にすっかり魅了された。