文化財保護法公布記念日(5月30日 記念日)
1950年(昭和25年)のこの日、「文化財保護法」が公布された。
「文化財保護法」とは、国宝・重要文化財などを保護・活用するための基本となる法律で、国民の文化的向上と、世界文化の進歩に貢献することを目的としている。
1949年(昭和24年)1月26日に奈良・法隆寺の金堂で火災が発生し、世界的にも有名であった金堂の壁画のほとんどが焼失してしまった。これをきっかけに、文化財保護政策の抜本的改革が望まれ、従来の「史蹟名勝天然記念物保存法」「国宝保存法」「重要美術品等保存法」をまとめた「文化財保護法」が制定された。
この法律では、個人の土地で土器や石器などを発見した場合、その出土品(遺物)は埋蔵物として、発見者が所轄の警察署長に発見の届け出を行うこととされている。
法隆寺の金堂が全焼した1月26日は「文化財防火デー」、文化財保護法が施行された8月29日は「文化財保護法施行記念日」となっている。
金堂の壁面には7世紀末頃の仏教絵画が描かれていた。確実な歴史的史料がないことから作者は不明とされている。以下の画像は金堂壁画の中でも代表作として知られた「6号壁・阿弥陀浄土図」(上部、焼損前)である。