さすが大阪です。他のお店屋さん設定の小説とはひと味もふた味も違った食べ物の店系小説。
十喜子:店の名前?ないわよ、そんなん。
きれいごとや、ご近所さんどうしのいい話を期待してはいけない。
十年ぶりの戻ってきた息子は子悪党かも・・。
そこまで悪人ではないが《我が息子ながら情けない》と心配事は尽きない。
住吉鳥居前商店街の人情話はエッジが効いています。
内容紹介
熱々、カリッと焼けた皮、中はとろり! ソース、マヨネーズ、青のり、かつお節を載せて!
大阪住吉大社の近くで、たこ焼き屋を営む十喜子。
商店街で起きる事件や騒動に、皆で力を合わせて立ち向かう!
大阪の住吉大社近くの商店街で、亡き夫から引き継いだ「たこ焼き屋」をひとり営む岸本十喜子。
十八歳で家を出ていった息子は行方知れずのまま。
だが特製玉子サンドと珈琲が美味しい、カーリーヘアで豹柄のミニスカートの喫茶店のママ、
子ども食堂を併設した「キッチン住吉」の佳代など、商店街の皆と、
身の回りで起きる事件を解決していく。
熱々で美味しいたこ焼きが人々の心を優しく和らげる、どこか懐かしく温かく笑える下町人情物語。書き下ろし。