おもしろかった。
急転直下。この言葉が真っ先に思い浮かんだ家族ものちょっとドタバタの物語。
引退の言葉がちらつくようになったベテラン映画監督の中井戸八郎(69歳)。
この歳になって自分の父親が名監督だったと知る。
八郎が「おれは降りる! 親! ずっと逃げてきたが、正解だった。向いてないからなっ」
今さら何を言っているのやら...妻も子どもたちも、孫でさえ分かってるよ。
内容紹介
一番身近で一番わからない、一番大切な「家族」の話。
コメディ映画監督の中井戸八郎は、新作映画の監督を降ろされてからスランプに陥っている。
そんななか、新潟で家庭を持つ長男の章雄が仕事を辞めて戻ってきた。
時を同じくして、トランスジェンダーの元三男、
現長女の美子が離婚して孫の吾郎を連れて出戻り。
家にはもともと引きこもりの次男・真太郎がおり、中井戸家は図らずも一家集結することに。
あるとき、映画プロデューサーの森が、中井戸が所有するはずの
“世界の黒川”と呼ばれる名監督の遺稿である脚本が、ネットオークションに出ていると告げる。
慌てた八郎は、家族の誰かがオークションに出したのではないか、と疑い、改めて家族一人ひとりと向き合ってみようとするが……
家で過ごす時間が増えた今、家族と向き合うのにぴったりの一冊!
おすすめコメント
知っているつもりの「家族」のこと。実は全然分かっていないのかも……
家にいる時間が増えて、そう感じた人も多いのではないでしょうか。
みんながみんな問題を抱えた中井戸家。今こそ家族と向き合うとき!