ちゃわらの辻褄合わせの日々 Japan's rural daily life

雑記…日記、風景描写、思いついたこと色々 Diary and various things

自分を疑え

2017年11月10日 20時47分33秒 | 日記
「自分を疑うんだ。
正しいと思って出した数値も
3回確認するんだ」

小さいとき
私の父はこたつの上に広がった
青焼きの図面を見せながら
私に言った

土木の現場監督だった父は
夜な夜な図面とにらめっこしながら
関数やプログラムの入った
電卓を駆使して
工事に必要な寸法を割り出していた

『自分を疑う』

父はとても
完璧主義者で

責任を全うしようという
覚悟がいつもあった

大人になってから
そう思った

社会に出てから
私の上には
上司がいて
部長さんや
社長さんがいる

部長さんや社長さんの多くは
自分が出した結論や指示なのに
部下がミスすると

『アイツは使えない』
『役立たず』扱い

貴方の出した
指示や結論で
こちらは動いたのですが?

部長さんや社長さんなど
役職が上がれば上がるほど
他人を疑って
自分は完璧だと思ってる

そんな風に
私はいつも感じていた

神戸製鋼の社長の記者会見をみて
『現場の声を吸い上げていなかった』
というような趣旨を言っていた

ねぇ
じゃあさ
君たちは
何を基準に指示を出してるの?

現場を見ないで
何が出来るの?

現場の声を吸い上げないで
今まで出していた経営上の答えは
正解だと言えるの?

自分を疑わないで
誰かのせいにしてきたから
今、あなたの責任が問われてるんだね

神戸製鋼の社長を見ながら
そう思った

【本】『トーキョー・アルキ』荒木経惟

2017年11月10日 10時09分00秒 | 本・映画・Amazonプライム・テレビ 感想
『トーキョー・アルキ』

荒木 経惟 著

株式会社 新潮社 発行

*****************

写真家アラーキーさんの
東京の写真集

私はカメラを持ってないし
写真を撮っても
スマホでしか撮らない

写真集を観るのも好きだけれど
海洋生物とか宇宙とか
そんな類のもの

街中の風景の写真って
あまり好きではなかった

カメラの前の撮られる側も
カメラを構える撮る側も
読む側も
どこかよそよそしい

凄く距離感を感じる

それぞれが
グランドの端っこにいる感じ

荒木さんが撮られた東京の写真は
優しさや哀愁や
人間臭さに溢れている

モノクロの写真だけど
荒木さんが私の肩に手を回しながら
一緒にお散歩してる感じ

写真を撮られてる人を
近所に住んでる顔見知りのような
親しい距離感を感じる

荒木さんの心で撮ってる写真だから
心で繋がるのかもしれない

荒木さんの心は
オープンハート

荒木さんの写真を見てると
自分の心が硬く閉ざされて
排他的になってるのか気づかされる

荒木さんが
『天才アラーキー』として
広く認知されている理由が
少しわかったかもしれない

カメラについてわからない私でも
荒木さんの心の豊かさや温度を
写真から感じることが出来る

そんな写真
荒木さんしか撮れない