月のセレナーデ

気がついたらいつの間にか寝てた

スマホを探って

時間をみたら深夜

シャワーを浴びたいけれど
下の階の人に申し訳ないから
朝浴びよう

歯磨きはして

居間に戻って
毛布を被って
明かりを消して

西側の窓のカーテンの隙間

おぼろげお月様

濃い紺色と闇の色に溶けた部屋に
淡いクリーム色の光

懐かしい
柔らかい光

太陽ギラギラ光が
お月様を通ると
こんなに柔らかくなるのが不思議

もう少し
みていよう

もう少し
感じていたい

頭の中では
EGO-WRAPPIN'の
“老いぼれ犬の口笛”が
流れている

雨のセレナーデだけど

今は
お月様のセレナーデ

明日仕事だとか
早く寝なきゃとか
そんな
現実とか
時間が
おとぎ話みたい

静かな闇と
懐かしい光と
私だけ

ただそれだけを
感じていたい

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