江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

日本国憲法ってそんなに悪いの?!

2013-05-03 | 江戸川区教組
日本国憲法が施行されて66年目、憲法を変えようとする勢力の声が一段と強くなっている。
様々な政党からだ。自民党は結党以来憲法改正を党是としているし、みんなも改正、維新においては憲法破棄と。

憲法第96条の改変もクローズアップされている。
これまで憲法は一字たりとも変えられていない。
1946年11月3日に公布され、翌年の5月3日発効して以来今日までずっと。
そんな中憲法の大きな柱の一つである平和主義は捻じ曲げられ、世界でもトップクラスの自衛隊という軍隊が存在する。

しかし、憲法の前文、9条の存在のため、集団的自衛権を認めるに至ってはいない。
よって、アメリカの戦争に直接まきこまれることなく、現在まできたと言っても過言ではない。

まずは96条を変えたとすると・・・衆参両議院の3分の2を2分の1にするという。
3分の2を集めるのはなかなか骨が折れ、大変だからと。過半数でいいだろうと。

そもそも立憲主義の下作られているこの日本国憲法は為政者の想いのままに変えられることのないように、時の政府の都合で変えられないように、そう簡単には変えられないように作られているのである。
だからこそ、できたままの状態を保つことができ、今日に至っているのである。
それはとりもなおさず、68年前の悲惨な戦争を繰り返さないためにという日本の反戦平和の心が日本国憲法に宿っているからこそなのである。

もし、今声高となっている2分の1に改悪されてしまったら・・・これまでの立憲主義の基本理念の下での憲法でなくなってしまう。
土台が崩れ、日本国憲法の改正に留まらず、新たな憲法にとって代わられ、戦前に回帰するのであろう。
そして、これを狙っているのが維新なのだ。

現憲法に手を加えようとする人たちは、変えようとする人たちは、変えたら最後、市民に制約を与え、自由を享受できない、させない世の中にすることを目論んでいるのである。
まずは国家ありき。
国家のために存在する国民作りに邁進するのである。
人々を束縛する法律と教育の力をフルに生かして。というのも、そもそも民主主義という言葉だけしか存在しない日本には、巷に、また最も民主主義の大事な教育の場=学校に、民主主義が存在しないのだから。
もうすでに、とっくに・・・

さて、この国の人々は本当に憲法を変えたいと思っているのか。
憲法を変えることで自分たちの生活がよりよくなると思っているのか。何をどう変えたいと思っているのか。
そういう具体的なものが出ない中で、96条をまず変えようという風潮。
とても危険だ。

AKB48の総選挙と国会議員を選ぶ総選挙は「違う」ことも分からなくなってきてしまっているのではないか。それほど国会議員が軽いものとなってきてしまったのか。

けれども、どんなに落ちた国会だとしても、もちろん国会は立法機関として存在し続ける。
一度、法律が作られれば、それは私たち国民を縛るのだということを忘れてはならない。
気がついた時は、すべてを牛耳られ、文句を言うことができない状態になっていたということになってしまうのではないだろうか、日本という国は。
このままでは・・・

本当にそんなことを望んでいるのか?
日本の中に市民感覚を根付かせるには、まだまだ長い年月と失敗が必要なのか?
なんのために学校はあるのか?
戦争の歴史から学んではいないのか?
またもや繰り返すのか?

疑問ばかりが溢れ出る5月3日となってしまいました。

今こそもう一度、日本国憲法を読み、憲法の理念を再確認してこの日本という社会を考え、話すことが大事なのだと思われます。



<「危険なイッーポ」は要らない!!>

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