江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

「人権」の看板を掲げて人権侵害するの?!

2022-11-03 | 随想
関東大震災時に朝鮮人を虐殺したという事実は、疑う余地のない歴史的事実です。
排外主義と差別によって朝鮮人が殺されたという事実は、二度と繰り返してはならない歴史の教訓として残さなければならないことです。

それなのに、地震や火災などの災害による犠牲者と同じに扱って追悼文を送らないのは、関東大震災下の朝鮮人虐殺の事実を認めないというメッセージになっています。
当然ながら、関東大震災下の朝鮮人虐殺を二度と繰り返さないという認識にも立たないということであり、そのような認識を公言しているのと同じことです。

これまでの都知事が送ってきた追悼文をあえて送らないことを選択し続ける行為は、「朝鮮人虐殺なんてなかった」「そんなの昔のことは関係ない」と考える人たちを励ますメッセージでしかありません。
差別を助長する行為です。


「人権プラザ」にメールを送って圧力をかけることに関わった方々は、自らの責任できちんと都民に経緯を説明すべきです。
東京都民として、このような歴史認識の方が知事であることについて、大変残念に思います。
東京都総務局人権部の方々の歴史認識もどうなっているのでしょうか。
いずれにしても、都知事の歴史認識や今回上映に圧力をかけて中止させた方々の歴史認識は、都民の歴史認識を代表するものではありません。


今回上映が禁じられた「In-Mates」は、1930〜40年に都内の精神病院に入院していた朝鮮人2人の診療記録をもとに作られた映画で当時の彼らと今の在日朝鮮人が抱える葛藤や苦難を表現しているものだそうです。

私はこの作品を見ていませんが、このような作品は、「人権」という名前のつく機関で上映されるにふさわしい作品だと思います。
それを中止するように圧力をかけるとは、一体どういうことなのでしょうか。



<東京都民>

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