古天気学 A

明治時代以前の日本のお天気や地震また天文関係の資料を収集中

洪水「享保日記」享保十三年七月八日九日 天気編 

2018-02-02 11:19:25 | 古天気学
洪水「享保日記」享保十三年七月八日九日 天気編 

2018年2月2日 金曜日  天気 雪 11時頃止 寒 寒 

昨日の夜より雪が降る。朝は雪で積雪が有りました。
11頃までには雪が止み、主要な道路は雪がありません。
前回の雪の時は山の方に積雪有りませんでしたが、今回は山々で積雪があり、白銀の世界です。
  
「享保日記」享保十三年七月八日九日

「享保十三年七月八日、夜中より翌九日五つ半時分迄、大雨。辰巳嵐にてなか川洪水也。当六年以前卯ノ年之洪水ニハ、壹尺六七寸程もひ(ママ)きく(ママ)可(V)有(V)之哉。同性稻衛門當春中馬乗馬場にて屋敷拜領致候家ノ床高シ、卯ノ年之水ハ縁ノ上へ三尺ほど水上ル、此度ハ一尺貳寸餘も上候由、屋敷守之者申候。但、未引移不(V)申候間、屋守ヲ差置候也。扨、六年以前之大水ハ、佐竹殿御代ノ大水より少ひきく有(V)之由。百年餘ニも成可(V)申由。古キもの物がたり也。其外ニハ此度の水ほどのハまれ也。凡五十六七ねん以来ノ事ハ我等も覚候。此度本五丁目迄上り候也。前々ハ仙波水出、なか川水石垣より差上つかへ候付、紺や丁其外へも上り候虜、此度ハ仙波水不(V)申候付、町へハ上り不(V)申候。なか川ノ水は右之通まれ成洪水也。」
を検証する。

「テータ変換」

年月日 享保十三年七月八日九日 → 1728年8月13日14日 

場所 水戸 → 茨城県水戸 

天気種類 嵐・洪水 → 嵐・洪水

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)と古天気学データベース(KTDB)で検証

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)

享保十三年七月八日 → 1728年8月13日 

弘前 小雨
八戸 晴
盛岡 晴
日光 曇(大雨)
東京 曇(雨)
八王子 雨(大雨)
鯖江 雨
伊勢 雨
池田 雨
津山 晴
鳥取 雨
諫早 晴
臼杵 晴

享保十三年七月九日 → 1728年8月14日

弘前 雨
八戸 雨
盛岡 雨
日光 雨
東京 晴
八王子 晴
鯖江 雨
伊勢 晴
池田 晴
津山 晴
鳥取 雨
諫早 晴
臼杵 晴

古天気学データベース(KTDB)

享保十三年七月八日 → 1728年8月13日

弘前 陰晴 未の刻過ぎより雨 夜中に及ぶ

水戸 年に8 度の洪水が続いた。7 月8,9 日の洪水は、卯月の洪水より、1 尺6,7 寸(約50cm)ほど低かった。

伊勢 大風雨

京都 京畿大風雨。

畿内 大風雨、畿内洪水

享保十三年七月九日 → 1728年8月14日

弘前 陰

「検証結果」

年月日 享保十三年七月八日九日 → 1728年8月13日14日

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)天気記録有

場所 水戸市 吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)水戸市の天気記録無

天気の種類 嵐

「データ整理」

享保十三年七月八日 → 1728年8月13日 

弘前 小雨
弘前 陰晴雨
八戸 晴
盛岡 晴
日光 曇(大雨)
水戸 大風雨
東京 曇(雨)
八王子 雨(大雨)
鯖江 雨
伊勢 雨
伊勢 大風雨
京都 大風雨
池田 雨
津山 晴
鳥取 雨
諫早 晴
臼杵 晴

享保十三年七月九日 → 1728年8月14日

弘前 雨
八戸 雨
盛岡 雨
日光 雨
水戸 大風雨
東京 晴
八王子 晴
鯖江 雨
伊勢 晴
池田 晴
津山 晴
鳥取 雨
諫早 晴
臼杵 晴

「検証結論」

七月八日(1728年8月13日) 日光の天気は、曇(大雨)東京の天気は 曇(雨) で、水戸の天気は、大南東風大雨です。

七月九日(1728年8月14日) 日光の天気は、雨 東京の天気は 晴  で、水戸の天気は、午前9時まで大南東風大雨です。


昔の天気は大変面白いですね。

茨城県水戸市での大変貴重な天気資料です。
コメント
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