私がほぼ毎日行く多摩川の右岸、河口より60㎞地点付近に牛枠が15機ほどあります。牛枠とは昔の人たちが先人から受け継いだ経験や知恵に基づき、河川にある自然の素材を利用して作った川を治めるための構造物のことです。洪水が起きると、蛇行する川の曲がり角が決壊しやすい。例えば、右に曲がる場合は左岸の堤防が壊され、左に曲がる場合は右岸が壊されます。下の写真は左側が上流に向け、右側が下流に向けられます。
下の写真はその実物を撮影したものです。中州が約1.5mほど掘り下げられております。写真右側が下流です。そしてこの地点で左方向に蛇行しております。さらに、写真の背後にある堤防の下には約200軒からなる集落があります。低い土地ですから堤防だけでは持ちこたえられないと見なしたのでしょう、古くからこの牛枠が制水(水の流れを制御する)のために作られているのでしょう。
下の写真は望遠で撮影していますから、牛枠どうしが接近しているように見えるでしょうが、それぞれの間には20m近い間隔があります。今日、この牛枠を取り上げたのは、現地のすぐ下流で同じ目的で積み重ねられていたテトラポッドが去年の八月に襲った豪雨でメチャメチャに壊されて無惨な姿となり、1年近くにわたる護岸工事が終わったのを契機に、前々から、先人の知恵の凄さをお知らせしたかったからです。テトラポッドは押し流されたが、この牛枠は一機たりとも流されなかったその事実。ハイテクとローテクの勝負に小気味良い決着がついたのだった。
オマケの写真:今朝、自宅のベランダから見た富士山 頂上まで続くジグザグの登山道が見えませんか?
下の写真はその実物を撮影したものです。中州が約1.5mほど掘り下げられております。写真右側が下流です。そしてこの地点で左方向に蛇行しております。さらに、写真の背後にある堤防の下には約200軒からなる集落があります。低い土地ですから堤防だけでは持ちこたえられないと見なしたのでしょう、古くからこの牛枠が制水(水の流れを制御する)のために作られているのでしょう。
下の写真は望遠で撮影していますから、牛枠どうしが接近しているように見えるでしょうが、それぞれの間には20m近い間隔があります。今日、この牛枠を取り上げたのは、現地のすぐ下流で同じ目的で積み重ねられていたテトラポッドが去年の八月に襲った豪雨でメチャメチャに壊されて無惨な姿となり、1年近くにわたる護岸工事が終わったのを契機に、前々から、先人の知恵の凄さをお知らせしたかったからです。テトラポッドは押し流されたが、この牛枠は一機たりとも流されなかったその事実。ハイテクとローテクの勝負に小気味良い決着がついたのだった。
オマケの写真:今朝、自宅のベランダから見た富士山 頂上まで続くジグザグの登山道が見えませんか?
富士山はやっぱり白くなくては~
牛枠と言うのは私は富士川や荒川を歩いた時に何度も通りました。
笛吹川にもいっぱいあって~釜無川にもありました。
信玄堤と言って、武田信玄が洪水を防ぐために
考案したと言われています。
頭の良い人だったんですね。
そういう洪水を防ぐために富士川の堤は何重にも守られていて、途中で堤を歩いていると切れたりしています。水をためる場所を作ってあらゆる努力をしたようです。
それ位富士川や荒川は昔から暴れ川だったようですね。
それが今でも利用されている事に驚かされますね。
昔は木で作ってありましたが、今ではコンクリートで出来ているところもいっぱいありました。
こういうのを実ながら、またガイドの説明を聞きながら歩くことがとても楽しいです。
何時まで続けられるかは分かりませんが、とても興味が有るますね。
またこの聖牛を見ることが出来て良かった~と思います。
牛枠のお話、とても興味深く拝見しました。
昔ながらの知恵が、近代的なテトラポットに勝ることが、
見事に証明されたのですね。素晴らしいことだと私も拍手喝采を送りたいです。
護岸を守るための昔ながらの工法、牛枠ではない別のもの?を、以前TVで
紹介していて、そうすることで護岸と同時に魚なども住処を得られて
川が豊かになると言っていたと思います。具体的な形や名前はまったく
覚えていないのですが。多くの川では切り立ったコンクリの護岸や
テトラポットが主流になっている今、こうした昔ながらの有能な知恵が
生かされ続けている川があることがとても嬉しく感じられました。
今日もよく晴れましたね。富士山のギザギザの登山道、はっきり見えます!
私でしたら気がついても何だろう?と思うだけで写真に撮らないと思います。
ハイテクとローテクの勝負・・・先人の知恵は凄いですね。テトラポットもすごい働きをすると思っていました。
今日も快晴で気持ち良かったですね。お宅の窓から富士山が見えたのは素晴らしいです。
中央のジグザク登山道がハッキリ!
そうですか、笛吹川にもありましたか。日本古来の技術ですから、あちらこちらで見られることと思います。武田信玄の考案でしたか。それは知りませんでした。多摩川もうっかりすると氾濫します。監視員が絶えず巡回して堤防を調べているようです。日本の治水は世界に誇れるほどしっかりしております。この牛枠も、未だにその役割を果たしているのですから、驚きです。
30年ほど前には、堤防すれすれまで水が来たことがありました。それほどの水量でも、流れに逆らって、破壊されなかったと云われています。
ちょっとそれますが、私はこの牛枠の中に入って身を隠して、野鳥を撮るとこがあります。ホオジロやカシラダカなどは、全くこちらの存在に気が付かないで、私としては落ち着いて撮影することができます。
富士山頂近くにギザギザの道が確認できますか。こんなに寒いのにまだ登る人がいるのでしょうか。
その工事は、川底をさらって平らにして基礎ブロックを埋めてから、多数のテトラポッドを設置しておりました。その間、多摩川の水は濁って、サギたちは魚を探せないので、難儀したのでした。支流の平井川の方が過密状態となりました。
冬の、この時期になるとベランダから、富士山を見ることができます。今日は午前中は快晴でしたが、寒かったですね。
これを壊して可動堰を作ろうとしています。
今はどうなっているのか分かりませんが、
300年ももっているんだから相当なものだと思いますが、
環境問題からしても破壊してはそこらの生態系にも影響が出ます。
ローテクは環境にも優しい素晴らしい技術ですね。
富士山は真っ白ですね。
白い稲妻が光ってますね。
牛枠のお話良いお話しでした。
確かに何でもハイテクなら良いとは限りません。
富士山に白い稲妻が見えましたか。登山道なのでしょう。