セグロセキレイ
カワセミ
先日早朝撮影に出かけた同じ場所に今日は男性の先客が居た
ビデをカメラを三脚にのせてファインダーを覗くでもなくタバコを吹かしている
私は撮影機材を下ろして、彼に近寄りまずはご挨拶をした
「今日は何を狙っていらっしゃるのですか?」と私は続ける
「いや、何て事はなく、今はただぼ~っとしているだけなんだ」と迷惑そうに言葉を返した
無精ひげが茫々と伸び野球帽からはみ出している髪の毛はくすんでつやがない
私がもっとも困ったのはあの独特な腐ったような体臭だ
それから数時間経ったこの瞬間もその臭いが鼻についていて息を吸う度に鼻を刺す
50歳そこそことみた
その風体には似合わず童顔で、目が綺麗だったことが私をしてしばらく話してみようとさせた
野鳥に対する彼の知識は膨大で多摩川に棲息するありとあらゆる名前を挙げて
それらの棲息地点までごくごく正確に述べた
私の理解を超える専門用語が次々と飛び出して私を萎縮させるほどだった
学ぼうとする私の態度と年齢から来る物腰に彼は安心したのだろう、彼が持つ”哲学”を語りだした
いわく、「ダイサギを撮ってその特徴を知り、それで満足をしたら進歩はない
ダイサギを撮影するとその度に異なる写真が出来るだろう
何故か。その度に光が微妙に違っているし、背景が違っている
カメラアングルを変え、立ったりしゃがんだりして構図を考えることが大事なのだ
背景に川の流れを入れたり橋を入れたりする工夫が必要だ
さらにもっとも大切なことは、今日中に満足の行く写真を撮ろうと考える功名心を捨てることだ
何事も出会いだから、その出会いを待つべきなのだ
今日のように暖かい日は、腹一杯に空気を吸って空を眺め雲の形に感じ入って時を過ごす
そう言うときにヒョッコリシャッターチャンスがやって来る
来ても良いし来なくても良いと考えるべきだ」
彼はとうとうと述べたのだった
あのジャン・ジャック・ルソーが述べた、「最もみすぼらしい人の言葉に往々にして真実がある」は正しかった
私は彼に弟子入りしようか真剣に考えています
この辺でもセキレイだけはスズメと同じくらい数が増えてるようです。
カワセミさんはどこか寂しそう。。。
そのカメラマンの方はよく知っている人なんですね。
毎日毎日川を眺めているからでしょうか。
でも。。。あの独特の臭いは私も経験があるのです。
ある人が電車に乗ってきた途端、あの臭いがしてそれは大変でした。
その方が降りると臭いは消えたのでヤッパリあの人だと思ったのでした。
えてして人に胡散臭い感じを与える人に意外と知識人が居たり常識人が居たりすることがありますね。見かけで判断してはいけないと思いながらついつい・・・ってことがよくあります。反省しています。
私も浅川を多摩川の合流点まで歩き、そのまま聖蹟桜ヶ丘まで下りました。
セグロセキレイとカワセミの写真、楽しませていただきました。カワセミは下の方を狙っているのでしょうか。少し背伸びをしているように見えます。
衣服は洗濯しない、お風呂には入らない、これじゃあ、臭いわけだ。でも、野鳥についての知識はプロ並みだと思いました。お友達になるには、まずお入浴と洗濯をしてもらわないと。。
功名心を捨てる・・写真の世界だけでなさそうです。
とはいえ私にはなかなか難しくもあります。
人は見かけによらないとの良い例だと思いました。その知識は膨大で、専門的でした。明日も予防接種の後で行ってみようと思っています。ただ、あの臭いのには困ります。立ち話は出来ても、喫茶店などに一緒に入ることは不可能です。カメラも”骨董品”を使っていました。
素晴らしい出会いがありましたね、弟子入りとまでは行かなくても今後の再会で又学ぶことがあるでしょう。私には臭いが伝わってきませんのでそのことも気になりません。
とは言え、どの種の臭いかは経験があるからわかりますが。
素晴らしい出会いで。彼の知識はカメラ操作に付いてではなく、いかにして良い写真を撮るかということについてです。絵を描くのが好きだとも言いましたから、芸術的センスもあるのだろうと思います。
あの臭いは強烈でして、呼吸を止めたいくらいに匂いましたよ。