<STYLUS 1=4/15・練馬区立美術館>
日本画家、松林桂月(まつばやしけいげつ/1876~1963)は
明治・大正・昭和の3つの時代を生き、
数々の名作を残した近代を代表する日本画家です。
山口・萩に生まれた桂月は、幼い頃から絵を好み、東京に出て文人画家・渡辺崋山の孫弟子にあたる
野口幽谷に師事し、精緻で格調高い表現を学びました。
また、親しんでいた漢詩の教養を活かして、詩・書・画の三絶の境地を目指す文人画―南画を描いたことも
特筆されます。
桂月は、南画の真髄ともいうべき水墨画においては他の画家の追随を許さず、その独特の叙情的な作風
は高く評価され、1958年には文化勲章を受章しています。