「チームマイナス6%で」
この映画は、かつてのアメリカ大統領候補だったアル・ゴア氏の「地球温暖化」をテーマにした講演のドキュメンタリーです。
最近のドキュメンタリーは、わりと怖がらせ系が多いので観るのが楽しいですが。
この映画も「地球温暖化」をテーマにしており、予告編からして怖そうな雰囲気だったわけですが……。
案の定というか、期待どおりというか、今、いかに地球がピンチなのかということをイヤと言うほどに思い知らせてくれます。
事実だけで畳み掛ける、ゴア氏の逃げ道のない論証がホントに怖い。
でも、ゴア氏の軽妙なトークと、わかりやすい説明のおかげで、重たいテーマでありながらも笑いを交えて、肩の力を抜いていられました。
しかも、ただひたすらに恐怖をあおるのではなく、個々人の努力いかんでは地球温暖化を止められるかもしれない、という救いを提示している作りにも好感が持てました。
とはいえ、その「救い」が、いかにもアメリカ的には好ましくないという、風刺もチクリとありました。
オレとしては、むしろ、この歪なアメリカの経済至上主義――京都議定書に調印しない理由――のところを、もっと掘り下げて欲しかったけど、それでは別のテーマになってしまうので仕方がないか。
地球温暖化について勉強するのなら、入門用としては打って付けの映画だと思いました。
ただ、政治家としてのゴア氏のモノローグが、時折、インサートされるのは鬱陶しいというか、不要なのではと思ったりしましたが。
『不都合な真実』(映画館)
http://www.futsugou.jp/
監督:デイビス・グッゲンハイム
出演:アル・ゴア
点数:7点
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