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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

キャシャーン

2004-10-30 16:07:00 | 映画-2004年

「よく見た光景…」

『デビルマン』を観てしまった以上、『キューティーハニー』も観なければと思っていたら、DVDを借りれなかったので『キャシャーン』を観た。
 キャシャーンといっても、昔の全日本プロレス中継で三沢の好きなアニメとしてキャシャーンの名前が挙げられていた……ということぐらいしか知らない。
 むしろ、この映画を取り巻く雑音の方が気になったぐらいだ。

 で、観たカンジなんだけど、冒頭、冗長かなぁと思わずにいられなかった。キャシャーンが出てくるまでね。
 でも、まあ、なんかゲームとかで観たことあるような光景ばっかりだったけど、赤、青、黒、緑といった色を使ってシーンを区切る演出は"見た目に"綺麗だった。
 特に東邸の緑は、後半、枯れてしまって茶色になった光景と対比させる意味でも美しかった。

 前半の退屈をしのいで、やっとキャシャーンが登場……ヘルメットをかぶらなかったのには、のけぞった。
「おいおい『ジャッジドレッド』(byスタローン)かよ!」
 って。原作知らないからアレだけど、原作のファンはどうなんでしょ?
 でも、キャシャーンの戦闘シーンはスッゲーかっこよかった!
 トレーラーなんかで再三使われてきた岩山両斬波も、アニメっぽくスローモーションを効果的に使っていて良かった。
 世界を埋め付くさんとするロボットを、あえて極端な省略で描いてみせたり。見方は色々あると思うけど、オレ的にはこれはアリだった。
 このテンションとかっこよさを維持してくれたら、間違いなくこの映画はオレ的には面白い映画になっていたはず。
 っていうか、このテンションを維持した映画を作ってほしい!

 だけど……この後は、ひたすら退屈だった。
 まず、ヒロインがピーピー泣いてばかりなのがウザかった。格闘美少女が流行る昨今、それに慣らされたのかな?
 でも、昨日、『ローマの休日』がテレビでやってたけど……ヘプバーンはそういうヒロインではなかったよな……。

 そして『デビルマン』でもそうだったんだけど、結局、これも「人間が一番サイアク」っていうことにいたるんだな。
 んで、最後はよくわからんモノローグで勝手に理解して、自己完結して終了。
 エヴァっぽいような気もするけど、いずれにせよ飽きた、いろんな意味で。
 っていうか、『デビルマン』のところでも書いたけど、モノローグで解決した、と思い込むのはやめれ。
 オレは独り語りを見るのが趣味ではないのだよ。

 観客はタツノコプロのアニメ(が原作)に、何を求めているのか? なんか、その辺がないがしろにされていたような気がする。
 少なくても、タツノコプロのアニメがターゲットとしていたような年齢の子供達に、この映画の自分語りが理解できるのかな、と首を捻らずにはおれない。
 もしかしたら、この自分語りを理解できる人なら、もっとこの映画の評価は高いのかもしれない。
『食人族』なんかで喜ぶようなゲスなオレには、この映画は高尚すぎて理解できなかった。
 少なくても、タイムポカンシリーズを実写映画化したとしても、こんな映画にはしてほしくないと思った。

『キャシャーン』(DVD)
http://www.casshern.com/
監督:紀里谷和明
出演:伊勢谷友介、麻生久美子、寺尾聰、唐沢寿明、他
評価:4点(5点はつけられなかった)


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