井形慶子さんの本です。
行き&帰りの飛行機の中で読みました。
最初は「しまった~っ!」と思ったのです。
対象は私の両親世代では???と思ってしまったもので・・・。
でもすぐに大いに共感して、
あっという間に読み終えてしまいました!
やっぱりこれは母に読ませねば・・・
再来週には母の手元に渡っているはずです。
私は、若さ第一主義!の考え方には大反対!!!
何歳までにどうしていなければならない、というのは
ナンセンスだと思っています。
人はそれぞれ適齢期があるから、
その人にとって時が熟したときに、
その行動に移ればいいと思うのですが、
社会は、なかなかそれを認めてくれませんよね・・・
私は、
大学在学中から、横道に逸れていますが、
就職のときに、その壁を感じました。
まあ、なんとかお給金をもらって、
生活しているので、
このままマイペースで行くぞ~
という感じで、日々をすごしています。
でも、やっぱり弱っちぃので
ほかの人の動向を見て、おたおたしたり、
どよ~んと落ち込んでしまうことが、たびたびありますけどね
では、今回も心に残った部分をご紹介。
ある時、スープキッチンで働く老婦人が
あまりにも忙しそうだったので、
私は「大変ですね」と声をかけた。
すると彼女は笑って片手をブラブラと振ってみせた。
「とんでもない。私の片手はいつも誰かのために空けてあるのよ。
必要とされればいつでも差し出せるようにね」
老婦人の言葉に私は思わず自分の手を見つめたのだった。
「この前、私が担当する75歳の男性と70歳の女性が再婚したのよ。
地元のダンスパーティーで知り合った二人は恋に落ちて
残りの人生を共に歩む決意を固めたの」
彼女(←イギリス人)はそのことをまだ10代の息子たちに話したところ、
彼らは即「うわー、カッコイイ!」と手をたたいて喜んだ。
ところが、彼女が勤める病院で現地ボランティアとして働く
日本の20代の男の子に同じ話をしたところ、
「そんな齢になって恋ができるんですかね。
僕にはその感覚が分からない」と答えたそうだ。
「何人かの日本人と接してて思ったんだけど、
彼らにはパートナーシップが人生においてどれだけ大切かという
発想が欠けていると思うの。高齢者であっても
ヨーロッパの人は生きていく中で常にパーソナルコンタクトを
求めている。だからいくつになっても恋が芽ばえるのよ」
「肩書き(ここでは「エグゼクティブ」「ダイレクター」「ヘッド」等
会社における肩書き)は所詮アウトラインだ。
人間の本質を肩書き一つですべて言い表すことなどできない」
イギリス人の経営者がつぶやいた言葉は今でも忘れられない。
クィーンマザーは、自らの生を愛した。そして「人生に齢は関係ない、
自らの人生を楽しみなさい」と、国民に偉大なメッセージを
送り続けたのだ。
若さがなくても、学歴や誇れる仕事がなくても、
歩き続けた人生を振り返った時、そこには他の誰のものでもない、
その人だけの道のりができあがっている。
それこそが、誰もが作り出せるかけがえのない実績なのだ。
Proud of your age!
尽きることない生きる喜びが、ここにあった。