上皇御夫妻の御成婚50年の記念の皇室特番やその年の皇室日記などで上皇后様が御入内の際に御召しの十二単が詳しく画面に出ておりましたので御紹介します。それと、紋様や重ねの色目なども一緒に。
こちらは、昭和34年(1959)4月10日の御成婚の時に御夫妻が実際に御召しになられた御装束を公開されたもの。
この御成婚の時の十二単は、昭和の御大礼の際にどなたかの皇族妃が御召しになられたのと事です。又、確かシロガネの記憶では、未婚者が身に付ける濃袴のみ御新調されたとの事です。
常陸宮妃殿下も同様な、十二単を御召しになられした。しかし、どちらの妃殿下方が御召しになられたのでしょうね。
御成婚時の常陸宮両殿下
こちらの檜扇は、上皇后様から平成5年(1993)の両陛下御成婚の際に皇后様に受け継がれました。
平成の御成婚での皇后様
御成婚時の上皇御夫妻
その50年後の御二人の御装束。
その50年後の御二人の御装束。
文様や重ねの色目などを紹介します。
御唐衣
深紫地に亀甲下文に、白の雲鶴の丸上文の二陪織物
裏地 深紫地の小菱文の綾織物
藤袴の襲(表▪紫、裏紫)
御表着
紅地に入子菱下文に、白のか中八重菊の丸の上文の二陪織物
裏地 黄色地の平絹
莟菊の襲(表▪紅、裏▪黄)
御打衣
紫地の綾地綾
御五衣
表地 萌黄地に松立涌文の綾織物
裏地 萌黄の匂いの平絹
御単衣
濃色の幸菱文様の固地綾
御裳
白の三重襷地文に桐、竹、鳳凰の摺り染め
御袴
濃の精好
御成婚時の濃の御袴
十二単は確実に昭和の御大礼の際の装束で間違いないのですが、裳は
どうも大正の御大礼の際してのもののようです。
御成婚時の御裳
こちらは大正の御大礼の際の裳です。御成婚時の御裳と同じです。
そして、昭和の御大礼の際の裳ですが、明らかに摺り絵の大きさ、そして数が違います。大正の摺り絵は大きく一枚絵のようで、昭和の摺り絵は小さくいくつもあります。
今回、上皇后様の十二単を調べましてシロガネもこの事にはじめて知りましたが、どういう理由で大正の御大礼で御使用の裳が使用されたのでしょうか。謎です。