映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。ジェニファー・ローレンス主演の日本公開中止の2017年の衝撃作「マザー!」です。
ブラックスワンのダーレンス・アロノフスキー監督による問題作。第74回ヴェネティア国際映画祭で上映で物議を醸し、日本では上中止となった問題作。TUTAYAにて先行レンタルされましたが、今回もアマゾンプライムにて視聴しました。問題の部分は、観賞者にお任せします。
内容は、ジェニファー・ローレンス扮する妻とハビエル・バルデム扮する詩人の夫の住む古い一軒家に、不信の訪問者が訪れ、その後に訪問者が増殖し、夫婦を破滅の道へ突き進むサイコ・ミステリー。こう話すと、静かにじわりじわりと恐怖が襲うように感じますが、妻の妊娠によりブランクから脱出しベストセラーを生み出してから、展開がホラー張りの恐怖に爆発します。
その恐怖は、どこか、キャリーのラストを彷彿とさせ、何かサイコミステリーにオカルト、ホラーとごった煮的展開に思わずゲップしてしまいました。その衝撃には賛否両論あると思います。ホラーやミステリー好きには大丈夫かと思いますが、特に欧米人にとっては観るに堪えない内容なのは確かです。でも、その様相は地獄絵を観るようで、日本での公開中止は、R指定などすれば問題無かったのではと思います。
僕としては、夫の自己満足による善意の行動が、自らのモラルまでも破壊され愛情対象を失う愚かさと、子を宿した妻の母性愛とその対象を失ったときに悲しみと怒りの爆発が予想以上に表現され、好感は持たないものの監督の意図は十分理解できました。