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映画 2人のローマ教皇

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本日の映画鑑賞は、ネットフリックスで話題となったアンソニー・ホプキンス&ジョナサン・プライス主演の実話に基づく「2人のローマ教皇」です。

昨年度のローマや今年のアイリッシュマンに、先日紹介したマリッジストーリーなど、何かと話題作を送り出しているネットフリックス。今回の作品も2012年のヴェネディクト16世と現教皇のフランシスコの教皇交代劇を描いて話題となった作品です。二人の教皇をヴェネディクト16世にはアンソニー・ホプキンスがフランシスコにはジョナサン・プライスが演じており本年度のアカデミー賞の助演と主演にノミネートされています。

物語は、当時の聖職者による性的なスキャンダルに巻き込まれ窮地に立たされるヴェネディクト16世が、教会の改革に積極的だった当時のフランシスコを呼び、対話を重ねながら教皇交代の道筋を作り上げていくものです。

冒頭からバチカンでの教皇選出の投票から始まり、美しく荘厳な内部と伝統的な選挙の所作に魅了され、母国の政変により国を追われ、仲間を救えなかったフランシスコの苦悩と保守的な考えを持つヴェネディクト16世の教皇としての孤独が重ね合わされ、対話の中で静かに信頼関係と友情のような芽生えが詳細に描かれています。また、会話の随所にユーモアがあり、フランシスコ教皇の庶民的な感覚が食事のシーンやラストのサッカー観戦シーンなどに見られ、重苦しさを感じるテーマをうまく柔らげる演出があって楽しさも感じます。

日本でも行われた天皇の生前退位。カトリック教会における、ローマ教皇の生前の交代は過去にも少ないそうですが、ヴェネディクト16世の決断と自らの過去を悔いながら、呼応するように再び教会の改革に舵を切ることとなったフランシスコの軌跡。二人の英断がカトリックの運命を変えたと強く感じました。

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