映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はWOWOWの連続ドラマから、松山ケンイチと早乙女太一のW主演による盗賊を描いた時代劇「ふたがしら」です。
すっかり地上波での時代劇はNHKくらいになりましたが、WOWOWの連続ドラマ「ふたがしら」は、一話45分のDVD三巻を一気に観賞してしまうほど楽しい時代劇でした。
原作はオノ・ナツメの同名コミック。監督はSRサイタマのラッパーの入江悠が担当。若手の異色監督が挑んだ時代劇は、スリリングでスピード感あふれる内容で、盗賊が主役の舞台にふさわしいものです。
脅さず殺さず汚え金を根こそぎいただくを信条とする盗賊一味の赤目は、頭の辰五郎の死により跡目争いが勃発。死ぬ間際に頭から跡目を告げられた松山演じる弁蔵と早乙女演じる宗次は、遺言書により一番弟子の甚三郎が後跡目を継ぐことになり、新しい一味を作るために旅に出るなか、辰五郎もあこがれる大阪の八坂一味に弟子入りにすることに。
甚三郎は、辰五郎の掟を破り、押し入り屋敷で殺生を繰り返し金と恐怖で一味を支配し、八坂をつぶそうと企み、弁蔵と宗次は甚三郎に立ち向かうと言うものです。
水と油の弁蔵と宗次の二人のやりとりや一味の仕事など小気味の良い展開に惹きこまれました。相棒ですっかり正義の味方が定着した成宮寛貴が残忍な甚三郎を演じ、辰五郎の妻を菜々緒が演じることで更に悪と色気が増してます。松山の熱い男弁蔵役と早乙女のクールな色男宗次のコンビは、まさに適役。第二弾もすでに決定しているだけに、これからの展開も待ち遠しいです。