映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は「ポテチ」です。
震災後の仙台で制作された68分のショートムービーは、宮城を舞台に魅力的な作品を生み出す伊坂幸太郎と伊坂作品を映像化で注目を浴び、話題作を次々に生み出していく中村義洋監督がタッグを組み挑んだ意欲作です。
個人的には、伊坂×中村作品は、すべて観てきた大ファンですが、今回の作品は短い時間に、作品の魅力が凝縮されていました。
物語は出番のなおプロ野球選手と同窓の空き巣泥棒の青年との出生の秘密から生れる人間ドラマをユーモラスに描いています。
空き巣泥棒の青年を中村作品には欠かせない濱田岳が演じ、空き巣泥棒の師匠を大森南朋が、母親には、石田えり、恋人役には梅ちゃん先生にも出演した木村文乃が演じています。
伊坂作品の魅力は、シーンごとに繰り広げられる日常が線で結ばれ、ラストに大きな感動を生むことだと思っています。
今回も数々の出来事が伏線となって、感動のラストへの導かれるのですが、決してそれは大げさな感動ではなく、むしろユーモラスで心がじわりと温まるラストでした。
