先日、ふと番組欄を観ていて、歴史秘話ヒストリアに中原淳一さんが取り上げられ、楽しく番組を見ました。
朝ドラのカーネーションでコシノヒロコさんが、主人公の母、綾子から雑誌のイラスト画の洋服を作ってもらい、学校で注目の的だったとのエピソードを述べられてました。
戦前、戦中、戦後にわたり、現在のかわいいファッションの原点となった「中原淳一」のイラスト画。
カワイイ洋服姿のイラスト画で、当時の少女に絶大な支持を得ていた中原が、彼女たちのセーラー服姿を見て、ファッション画に、生地の色や柄を加えたり、季節のコーディネートを提案するなど、少女マンガの影響を与えた星が輝く大きな瞳や現在のスタイリストやファッション評論家にも通じる活躍されていました。
贅沢は敵の戦争時代も、工夫を凝らして「カワイイ」を貫き、戦後の復興共に、ファッションを通して夢を与えは走りぬいた中原淳一さんの生き方は、世の中に「カワイイ」を広めた「カッコイイ」人生を感じました。
晩年は、病に倒れながらも、不自由な手で人形を制作。その人形が、イラスト画とは違う男性の作品。それらは、センスの良い美男子ばかり。それらの作品を観ながら、次のメンズファッションの道を作ろうとしていたのかなと感じました。
番組の最後に紹介された言葉
もしこの世の中に、風にゆれる「花」がなかったら
人の心はもっともっと、荒んでいたかもしれない。
もしこの世の中に、「色」がなかったら、
人々の人生観まで変わっていたかもしれない。
もしこの世の中に「信じる」ことがなかったら
一日として安心してはいられない。
もしこの世の中に「思いやり」がなかったら、
淋しくて、とても生きてはいられない。
もしこの世の中に「小鳥」が歌わなかったら、
人は微笑むことを知らなかったかもしれない。
もしこの世の中に「音楽」がなかったら、
このけわしい現実から逃れられる時間がなかっただろう。
もしこの世の中に「詩」がなかったら
人は美しい言葉も知らないままで死んでゆく。
もしこの世の中に「愛する心」がなかったら、
人間はだれもが孤独です。
中原淳一
中原さんの美的感覚を象徴していて、美に携わる者として、とても勉強になりました。