リブート版・猿の惑星三部作の最終章、「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観賞
僕たち世代にとって、猿の惑星は映画、ドラマと子供の頃に何度もテレビで放映されたことで、脳裏に焼き付いた作品で、特殊メイクという言葉も猿の惑星により知ったと記憶してます。
中年になってリブート版が制作され、創世記、新世紀と約4年周期で公開され、映像技術や特殊メイクの向上に内容も新たな解釈も加わって新鮮な気持ちで楽しめました。そして今回の聖戦記で締めくくるようです。
猿の惑星の魅力は、人間と猿の関係を通じて、本能的な感情と営みの中で生まれた倫理観など相まみれ、人間に近い存在である猿のシーザーを通して、人間の本性があらわになるところだと思います。
創世記と新世紀は、その部分が強く出てましたが、今回は、共存という理想を掲げながら、予想を超える事態に人間と距離を置き猿社会の建設を舵を切りながら、敵対しする人類との戦いに巻き込まれ、最愛の家族を失ったことで生まれる憎悪との葛藤するシーザーの苦悩が描かれていました。
平和な社会を理想としながらも、生き残った人類の対立戦争に巻き込まれる猿たちの姿は、戦争の犠牲者である弱者や女性、子ともたち重なります。クライマックスでは、雪深い山岳地帯での壮絶な戦いと自然の驚異には圧倒、シーザーを中心とする捕虜となった猿たちの救出劇も見ものです。
特集メイクの中に潜む豊かな感情表現と自然を舞台に繰り広げられる聖戦は劇場で観てほしい作品です。