こんにちわOZです
連日報道される福島第一原発の被害状況ですが
文系の私には聴きなれない言葉ばかりで
知識が無いから
目に見えないから
不安ばかりが広がっていました
こんなの見せられると一瞬にして健康な体が被爆するの?
2000ミリシーベルトを超えると5%の人が亡くなるレベル?超えてるやん!!
と誤解しがちですが
11日間一日中屋外で過ごしたと仮定した積算値だそうで
この毎時***シベルトx時間の積算値が大事みたいです
また放射線量は体内に永久的に蓄積される物でもないみたいです
◆「シーベルト」と「シーベルト毎時」を理解すべし
ちょっと数字が多くなるけどガマンして。でも距離と時速みたいなモンだから簡単だよ。
報道されてる「***マイクロシーベルト観測されました」はほぼ「シーベルト毎時」であって「そこに1時間いたらそれだけ被曝しますよー」って数値。「****マイクロシーベルト被曝しました」は、「シーベルト=被曝した量」
例
「27マイクロシーベルト観測されました」って所に1時間居たら「27マイクロシーベルト被曝しますよ」、って意味。10時間なら270マイクロシーベルトね。報道には「毎時」が抜けてます。「毎時」が。
ちなみに、上記例の27マイクロシーベルトって、通常(宇宙からの分)の100倍ぐらい。
じゃあそこに
10日住んだら?1年住んだら?10年住んだら?
計算出来るよね。
ここがまず、ごっちゃに報道されててワケわかんなくなってる事に注意。
◆1シーベルト = 1000ミリシーベルト = 100万マイクロシーベルト
次に、単位を理解しよう。これもPC野郎だったりすると、ああ、バイトでキロバイトでメガバイトね、的な話だけど、フツーはわかりにくい。上記の通り。
◆年間被曝量と安全とされる被曝量
放射線は宇宙からいつも降ってるから、ぼけーっとしてても年間「2.4ミリシーベルト毎年(2400マイクロシーベルト毎年)」被曝する。
ほぼ安全な被曝量はどれくらい?と言うと、コレは国が
「放射線業務従事者の線量当量限度」てので定められてて、
・医療従事者や原発関係者:年間50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)
・緊急時:年間(短期)100ミリシーベルト(10万マイクロシーベルト)
・国際救助とかの超緊急時:年間(短期)500ミリシーベルト(50万マイクロシーベルト) ※ただし、妊娠中の女性や妊娠可能な女性は基準が違うので注意!
シーベルト - Wikipedia を参照。 ちなみに、死人が出る確率までいくと
・短期2シーベルト(2000ミリシーベルト/200万マイクロシーベルト):5%の人が死亡
・短期4シーベルト(4000ミリシーベルト/400万マイクロシーベルト):50%死亡
・短期7シーベルト(7000ミリシーベルト/700万マイクロシーベルト):100%死亡 一番ヤバかった原発(400ミリシーベルト毎時)だと、5時間抱きついてると5%の確率で死んじゃうよ、ってこと。んで、X線やらCTでも勿論被曝する。余談になるが、レントゲン博士(この人が発見したからレントゲンつーんだよ)がX線を発見したとき
「ひゃほーい、超すけすけ出来たー!」って、X線を体に当てて「骨スケスケ映像」をみんなで楽しんだ。皆、歓喜に沸いた。でも何日かしたら「あれ、みんな死んじゃった」 このときわかった。
「X線チョーヤバいじゃん」
どうやったら安全に中を覗けるか?って研究がココから進んでいった。だからX線はカメラのフラッシュの様に「パシャッ」と撮って大体、50~60マイクロシーベルト。CTは断層を撮るために、かなりの量を使うので、報道では全身撮影6.9ミリシーベルト(6900マイクロシーベルト)と言われている。(実情はもうちょっと多いらしいが)
だから、CTは年回に受けられる限度が(多分)決まってる。年に何十回も全身CTなんて人はほとんど居ないと思うし、もちろん部分CTだと数値は落ちる。
手術の医療現場だと「リアルタイムなX線」として「外科用X線装置」というのもあって、コレは常にX線を当てて中を覗きながらオペするのに使われたりする。
CアームとかOアームとか色々あるんだけど、Cの間に患部を入れて(OならOの中)手術をする。勿論、患者も医者も看護師も被爆する。
医者や看護師(原発関係者も)は「放射線業務従事者」ってのになるので、被曝量を測定する各個人の「フィルムバッジ」ってのを付けてオペに入る。(鉛の防護服も着てたりする) コレを毎月チェックして、「50ミリシーベルトに達するとオペに入れない」って管理されてる。
さて、少し話がそれたが
「なんで被曝すんのにそんなもん使うんだ?」
って疑問には
患者「先生、手首が痛いんです」
先生「では、切開して中を診てみましょう」
患者「えええっ!!??」
患者「先生、頭が痛いんです」
先生「では、頭蓋骨を開けて脳を診てみましょう」
患者「マジっすか!!??」
「治療の有益性が上回る」から。ねんざして毎回、メス入れてたら大変。非破壊検査ってワケ。
◆豆知識CTとMRI
CTはX線を使った断層撮影、MRIは超超超強力な磁力(MRI室に入った車イスが磁力で飛んでいくレベル)を使った核磁気共鳴を使って断層を撮る。撮れる内容はほぼ同じ。(微妙に違う事はあるし、PETやら何やら色々あるけど割愛)
違いは何か?
CT=短時間(今最速ので全身5分とかだっけな?)だけど結構被曝する→主に緊急患者
MRI=めっちゃ時間がかかるけど、安全→健康診断
そんな感じで使い分けられてるワケだ。
◆まとめと妊婦さんへ
さて、詳しくは以下のリンクで勉強して欲しい。ウチよりよっぽど丁寧で詳細で、詳細すぎて理解不能だったりもするけど。ひとまず
年間200ミリシーベルト(20万マイクロシーベルト)までの被曝
は体に影響が出る事は医学的に立証されていない。その半分を、安全値として「緊急時は年間(短期)100ミリまでOK」ってしてるんだと思う。多分。で、さらにその半分(年間50ミリ)を、仕事でやってる人にOK、ってしてるんだと思う。
(「年間200ミリ以下影響ない説」は議論の真っ最中のようだが)
ただ、妊娠直後の妊婦さんは「とりあえず逃げて」。
何かあって後悔するより逃げておいた方が良い。何とも言えないと言うか、医学的にもどれだけ被曝してOKか、とか詳しくわかってない。だから、妊婦さんには基本的にレントゲンを使わない。初診の時に必ず「妊娠中ですか?」って項目があるのはその為。中を見るときはエコー(超音波画像診断機)を使うのもその為。
ただ「もう生まれますよーっ」てぐらい大きくなってると普通にレントゲンも撮る(治療の有益性の方が上回る場合)から、コレでパニクらないで欲しい。
「最後にまとめ」
宇宙から飛んできてる放射線は2.4ミリシーベルト毎年(2400マイクロシーベルト毎年)
単純計算で、0.27マイクロシーベルト毎時。
国の定める安全な被曝量上限は「年間50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト)」
人体への影響が確認できないとされる被曝量「年間200ミリシーベルト(20万マイクロシーベルト)」
「**(ミリ|マイクロ)シーベルト毎時の場所」の「滞在期間」から危険度(避難すべきか)を判断すること
正しい知識でパニックにならない。
今コレ、大事。
海藻などから善玉ヨウ素を摂取し続けると、それが甲状腺に蓄積され放射性ヨウ素を取り込みにくくなるらしいです
海藻もほうれん草も食べましょう!!
会津福島の方々挫けず頑張ってください
4年前の家族で行った岳温泉
また必ず行きます