この頃、ダイは編みぐるみのくまさんがお気に入りだった。猫パンチをしたり、首のところをくわえて運んで来たりと、くまさんは大人気だった。ちゃんと獲物の首をくわえているのには驚いた。何も教えていないのに本能的に首を噛むのだ。その後が問題だった。私がすべて悪いのだが、くまさんを持って、宙に放り投げて見せたのである。「ダイ、いいか、こうだ」と言いながら、くまさんの首を抑えて口でくわえる真似をして、何度も上に放り投げた。すると、ダイが同じようにくまさんの首をくわえて放り投げるではないか。何度か繰り返すうちに、ダイはすぐに覚えてしまった。
以来、ダイはぬいぐるみを口にくわえると、放り投げるようになった。これではネズミは捕れない。すべて私の責任である。







以来、ダイはぬいぐるみを口にくわえると、放り投げるようになった。これではネズミは捕れない。すべて私の責任である。






