味噌チャーシューめん～「麺屋 彩未 （さいみ） 」

北海道・札幌ラーメン界の指折りの名店「麺屋 彩未 （さいみ） 」。地下鉄東豊線「美園駅」徒歩５分の住宅街にあります。ご店主は同じく札幌の名店「すみれ」で約7年間の修行の後に独立・開業し札幌らーめんの伝統の味を継承する想いで日々らーめんと向き合っているとか。そんな心のこもった一杯を堪能すべく今日もらーめん愛好家の長い行列が続きます。

本日は札幌味噌ラーメンの最高峰とも言われる「麺屋 彩未 （さいみ） 」で味噌チャーシューめんです。ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんがテレビ番組で❝宇宙一美味しい味噌ラーメン”と評したことでも有名だとか。そんな評判のらーめんを味わうべく「ボタニカルアート展」鑑賞に「豊平公園」に来た折角の機会に地下鉄駅を一つ途中下車してやってきました。場所は地下鉄東豊線「美園駅」1番出口から住宅街を南へ５分ほど歩いた道右側にあります。店が近づくと入店待ち客が並んでいますのですぐ判りました（地図）。

「麺屋 彩未 （さいみ） 」の外観（写真は11時50分ころの退店時です）。ご店主は札幌の名店「すみれ」の味に感動して約7年間修行したのち2000年11月に「麺屋彩未」を創業。評判店となった今も「初心」を忘れることなく目の前の一杯に魂を込めて伝統の味を継承しつつ更なる高みを目指しているとか。その姿勢がこの長い行列を導く原動力なのでしょう。

営業開始は11時と理解していて10時50分頃に店に到着。既に店前には15～16人並んでいて2巡目くらいで入れるかと思ったのですが11時になっても列が進みません。どうしたのかと思って並んでいると暫くして少しづつ列が動き出しました。店の入口近くに来ると上掲の表示がありました。10時45分開店だったのです！たぶん行列のない日はないでしょうから土・日・祝日は10時30分開店のようです。

しかも新型コロナ対策で待ち席を無くしたため店内では２名ほどしか待てないとか。真冬などは大変だな～と思ったのですが店のウェブサイトを見ると“当店では、真夏・真冬などどの様な時でも、どなた様も順番に並んでいただいております。・・近年、横入りのトラブルが多発しております。大人数でご来店し、1人の代表者が並ばれる場合はトラブルの元になりますので全員でお並びくださいますようお願いします”だとか。確かに「いよいよ自分の番か！」と思ったらぞろぞろと車などから出てきた待ち客が前に入られたら不愉快でしょう。

いよいよ次の順番となりました。「外でお待ちの方、店内にどうぞ」と声がかかり店内に入ります。

すぐに「お一人様、カウンターへどうぞ！」とカウンター端の席に案内されました。席に着いたのが11時20分頃、30分ほど待ったことになります。店内を見回すと評判店の証のような有名人のサイン色紙が４方の壁に掲げられています。

壁には暖簾分けの際に「すみれ」から贈られたものでしょうか、木彫りの「彩未」の看板。アクリル板でカバーをして大事にしているようです。お互いに認め合った両店の関係がうかがえます（写真は店のウェブサイトより拝借）。

カウンター上のメニュー。“シンプルで飽きのこない一杯をお客さまのために・・「麺屋彩未」では札幌らーめんの定番、味噌、塩、醤油を中心に、老若男女どなたでも食べやすいらーめんをご用意しています”というシンプルなメニュー構成です。

着席して５分も待たずに行列中に注文した「味噌チャーシューめん」が登場。“麺屋彩未の一番人気。豚骨ベースのスープに特製味噌ダレが融合した風味豊かな味わい。すりおろし生姜を加えることでさっぱりとした後味を演出する一杯”です。税込み1,100円。スタッフの方のテキパキとしたスムーズな運営ぶりにも関心しました。

数量限定だというチャーシュー増しは計４枚。オーダー毎にすりおろしたショウガとともに拘りの厳選素材だそうです。“北海道産豚肩ロースをじっくりと煮込んだチャーシューは、脂身が少なく肉々しい一品で好評をいただいております。盛り付け前に軽く炙ってから提供されます”とか。確かに肉々しさの中にもジューシーな感じの食べ応えあるチャーシューです。

“朝の5時から仕込みを開始するスープは、豚ゲンコツ・香味野菜・椎茸・昆布などを丁寧にじっくりと炊き上げた豚骨清湯スープ。しっかりしたコクとすっきりとした後味があり、麺屋彩未のベースを支えます”という豚骨ベースのスープに白味噌を配合した特製味噌ダレのスープ。若干甘味のある味噌の旨味を感じつつもスッキリとした味わいです。「純連」に比べるとラードの使用が抑え気味で味噌本来の風味が感じられる味わいスープに仕上がっています。 

“麺は彩未の特徴でもある熱々濃厚スープに負けない、森住製麺の中太縮れ麺です。多加水でコシが強いプリプリの食感と程よい縮れが、スープによく絡む特注麺です”。その通りです。噛み締めた際のプリプリとした弾力に満ちた食感が心地よい麺です。スープにも良く絡みズルズルと麺をすすると深いスープの味わいが口中に広がり「これは評判通りの美味いラーメンだ！」と何度も頷いてしまいました。 

食べ終え退店する12時前には行列は更に長くなっていました。店の廻しが良いので回転も速そうではありますが休日などはかなりの待ち時間を覚悟する必要はありそうです。それにしても行列に並んでいる時に聞かれた注文通りに麺を出すのはどんな工夫なのでしょうかか。何等かの理由で列を離れ帰ってしまう客もたまにはいるでしょうし（そんな根性なしは少ないのかも・・）。いずれにせよご店主渾身のらーめんとともにトータルな店舗運営にも関心した「麺屋 彩未 （さいみ） 」でした。

途中下車して小雨の中３０分並んで食べた「麺屋 彩未 （さいみ） 」の「味噌チャーシューめん 」でした。当初は「そんなにまでしなくても他にも美味いラーメンはあるだろう」とも思っていたのですが評判に納得の味わいでした。「純連」のようなガツンとした迫力はありませんがスープ、麺、チャーシュー等の具材が高いレベルで完成されています。優しい味わいの安心の味噌らーめんです。大変美味しくいただきました。ご馳走様です。

「麺屋 彩未 （さいみ） 」

札幌市豊平区美園10条5-3-12
電話／011-820-6511
営業時間／［火・水］11：00～15：15
［木〜日］11：00～15：15、17：00～19：30
定休日／月曜日(祝日の場合も休み)他月2日不定休あり

https://www.menya-saimi.com/

（２０２２．３．２２）