「六花亭」は北海道の代表的な菓子店のひとつ。酪農王国十勝・帯広の肥沃な大地の恵みを受けながらポケットマネーでいただけるおやつ菓子づくりを続けてきたとか。その「福住店」2階の喫茶室です。落ち着いた雰囲気のもとで老若男女が楽しめる喫茶メニューを用意しています。
我が家のすぐ近くの「六花亭 円山店 」の2階にも喫茶室があります。一度週末の昼時に訪問すると満席で断念。いずれ「リベンジするぞ！」と思っていたのですが図らずも「六花亭 福住店 」で実現。「さっぽろ羊ケ丘展望台」訪問後のランチを探していてヒットしたのがこの店でした。「さっぽろ羊ケ丘展望台」から地下鉄「福住駅」に戻るバスを「福住2条5丁目」で途中下車しすぐ近くの店に向かいました。
蔦の絡まる「六花亭 福住店」の重厚な外観。一見の価値ありです。
1階の菓子売り場は「円山店」より若干広い感じ。入口から入って左手奥の階段を上がったところが「喫茶室」です。
2階の「喫茶室」は広々としたフロアにコロナ対策もあり余裕を持ってテーブルが配置されています。12時前に入店しましたが女性を中心に前後客が頻繁に出入りしていました。
メニューを拝見。こちらは2階への階段にも表示されている一押しメニューのようです。
シニアから子供まで幅広い客層を意識したラインアップ。
そして菓子店ですので拘りのスイーツのメニューです。なお当日は準備の関係でピザは用意できないとのことでした。
まずは「智宏風ハヤシライス」（税込み840円）。北海道・帯広の洋食文化を築いた「レストラン・ホーム」のご主人・井出智宏さん直伝の味とか。野菜のとろみでしょうか良くある甘めのハヤシライスです。以前、元祖ハヤシライス（早矢仕ライス（＊諸説あります））を日本橋の旧丸善ビル屋上の店で食べたことがあるのですが記憶では甘さのないガツンとした濃厚味で「元祖はこんな味なんだ！」と思ったのですが洋食屋の煮込みハヤシは大抵このタイㇷ゚のようです。具材は薄切りの牛肉、玉ねぎ、マッシュルーム、タケノコ等で悪くはないのですが、個人的には若干甘さが気になります。
＊「ハヤシライス」の発祥について「丸善」創業者の「早矢仕 有的（はやし ゆうてき）氏」を考案者だとするものがあります。氏を祖先に持つ者によれば氏が医者当時に栄養食として牛肉と野菜をどこの家庭にもある鍋一つで煮た料理をすすめていたことは事実のようですが、現在のドミグラスソース味の「ハヤシライス」の元祖というのは時代的にも素材的にも無理があるような気がします。「ハッシュド・ビーフ」が訛って「ハヤシライス」となったというが現実的のような。ただ、本来の「ハヤシライス」は薄切り牛肉やタマネギを炒めたものにドミグラスソースを合わせてほんの軽く煮込み、一皿一皿作っていたために大量に煮込んで作る「ビーフシチュウ」と違って手間がかかることから洋食屋のメニューから一時姿を消していたとか。従って肉の形状や甘さや酸味で両者を区別するような煮込み「ハヤシライス」も少し違うのかも。ただ料理は時代につれ変遷するものでもあるのでしょう。
「ビーフシチュウ」（税込み860円）。士幌牛は小ぶりの角切りですがトロトロで、いんげん、人参、しめじ、マッシュルームなどとともに酸味の効いたドミグラスソースで煮込まれています。専門店のビーフシチュウのようにはいきませんがまずまずの味です。「ハヤシライス」よりこちらの方が好みかも。
「ブルーベリーパフェ」（540円）。新鮮でシャッキっとしたブルーベリー果実がたっぷり。甘さ控えめの卵感溢れるバニラアイスとスッキリしたブルーベリーシャーベットや生クリームの下には、寒天とブルーベリーソースが溶け込んでいます。和洋折衷で懐かし感のある良い味です。さすが菓子店のスイーツと思いました。
こちらは店おすすめの「プレミアム25（チョコレート）」（460円）。2.5時間かけて低温でじっくりと焼き上げた濃厚なチョコレートケーキに六花の森ヨーグルトでつくったクリームがとろーりと。チョコマカロンがトッピングされています。濃厚チョコケーキとさっぱり酸味のクリームが良いマッチングです。
ここはやはり菓子店ですね。スイーツが上出来です。「円山店」は公園散歩や北海道神宮参拝の際にも良さそうな地の利で人気だと思っていたのすが、平均点以上の食事ものと店の雰囲気や入りやすさ、メニューの選択幅等の総合点で、そして何よりも「六花亭」という名前が与える安心感で人気なのでしょう。何となく満足させられる感じの店でした。ご馳走様でした。
「六花亭 福住店」
札幌市豊平区福住二条5-1 0120-12-6666
営業時間 9:00～18:30 ※2階の喫茶室は11:00～15:30（L.O.15:00）
定休日 無休
http://www.rokkatei.co.jp/
（２０２１．２．１７訪問）
