“日本料理の繊細さとフレンチの力強さを組み合わせ、旬の食材で季節の献立にてお客様をお迎えいたします”がコンセプトの「和仏料理 手打蕎麦 坂」。和食のコースに前菜、メイン、デザートがフレンチ、そして〆に拘りの蕎麦粉で打つ手打ち蕎麦が楽しめる和仏コース料理が自慢です。また土日祝日限定で“和のつまみ、フレンチのつまみ”の蕎麦前に日本酒やワインを飲み蕎麦で〆る昼呑み蕎麦屋も楽しめます。
今年も最後の外食を蕎麦で〆るべく「和仏料理 手打蕎麦 坂」にやってきました。この店は札幌に転居前の2020年春に現在の住まいの諸手続きで札幌に来た際に夜に利用したのが最初です。その後、同年末に最後の外食を蕎麦で〆て以来毎年末に利用しています。和仏つまみの蕎麦前でワインや日本酒を飲み蕎麦で〆る昼酒飯を含め今回で6度目の利用と円山の飲食店での最多訪問店です。場所は地下鉄東西線「円山公園駅」から裏参道に出て「西18丁目駅」方向へ5分程歩きスープカレーの「マタレー」を超えた交差点の左向かい側の「シーズンビル」1階に入っています(地図)。
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「和仏料理 手打蕎麦 坂」の入る「シーズンビル」。各店の看板左の階段を上がったところが入口です。
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ドアを開けビルに入った奥の右側に店があります。店頭に暖簾と「和仏料理 手打蕎麦 坂」 の小さな看板が出ています。
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店内のようす。カウンター6席と壁側に2人用テーブル席×1、合計8席のこじんまりとした店です。本日は我が家のみで今年最後の客だそうです。
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夜のメニューは、先付け+前菜+向付+椀+メイン料理+手打ち十割蕎麦+デザート7品の「ディナーコース」(税込み8,400円)と、先付け+前菜+メイン料理+手打ち十割蕎麦+デザート5品の「軽めのコース」(同7,000円)の2種類。ご店主の坂さんが全国130余りの蕎麦屋を回り、和食で3年、フレンチで5年修業した後に開業した恵比寿の「丁未(ひのとひつじ)・坂」時代を含め15年以上変わらぬスタイルのようです。
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ドリンクメニュー。“ワインリストがございます”が気になります。
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「和仏料理 手打蕎麦 坂」のシンボルマークが染められた和手拭のテーブルナプキン。
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マウンター内では坂さんが「先付け」の仕上げです。
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先付けと「生ビール」(税込み650円)。
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本日の先付けは「ほうれんそう、しめじ、菊花のおひたしに豆烏賊」。優しい味わいに胃が和む感じです。
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前菜は「アトランティク・サーモンのマリネの蕪スープ仕立て」。
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円筒形にタルタル風に形作ったサーモンマリネの上にはコンソメと和出汁のジュレ、下にはじゃがいもムースの三層構造。周りはカブと和出汁のスープ。1皿に和仏が同居しているような料理です。それぞれの素材を別々に食べても混ぜて食べても美味しいです。ご店主の技量の冴えを改めて感じました。
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この後は和が続くのでビールの後は日本酒を注文。京都、福島、北海道の純米酒が用意されます。左から端麗➡コクありの順序だそうです。
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向付と「日本清酒(北海道札幌市)」の純米吟醸酒「雪ふるる」(1合同1,250円)。刺身醤油は通常のものと青梅醤油が用意されます。青梅醤油は青梅を醤油に漬け込み出汁で割ったものとかで“ポン酢感覚でお使いください”とのこと。
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向付「その日の鮮魚」は平目、ほっけの昆布締めに縞そい。青梅醤油が気に入りました。
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椀は「銀杏豆腐に金時人参」。具材とともにかつお出汁の香りが鮮やかな「吸い地(すいじ)」が美味しいです。
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メイン料理の「鴨のロティー」とグラスワインの赤「Les Villettes Premium Bordeaux(レ・ヴィレット・プレミアム ボルドー)」(同880円)。
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「鴨のロティー」は玉葱とハチミツの赤ワインソースに「インカの目覚め」など季節の野菜添え。鴨肉はチェリーバレー種の胸肉だそうで濃厚な旨味の詰まったレア状態の鴨肉と赤ワイン等が凝縮されたソースが良いかんじです。
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「手打ち十割蕎麦」。薬味はねぎと鮫皮で卸した本ワサビ。
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香りと腰のしっかりした蕎麦です。ズルズルっと喉ごし良く食べるとツユに鰹出汁の良い香りを強く感じます。昆布などを使わず厚手の鰹節のみで濃厚に出汁をとって仕上げに薄切りの鰹節で香り付けをする“鰹節のダブル使い”だとか。
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濃厚な蕎麦湯で割って鰹出汁の旨味を最後まで味わいました。
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最期のデザートを用意するご店主。調理は基本は奥の厨房ですがデザートなどはカウンターの板前で姿を見せてくれます。
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デザートの「チョコテリーヌと林檎キャラメル煮、柿のソルベ」。柿は敢て熟しすぎてドロドロになったものを使うなど何れも拘りの品々でした。
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最期に熱いほうじ茶が淹れられ本日のコース終了。本日も坂流を堪能させていただきました。ご馳走様です。
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店外からビルを出るまで丁寧にお見送りいただきました。「シーズンビル」を「裏参道(南1条通)」との交差点から見たところ。
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人通りの少ない「裏参道(南1条通)」を歩いて自宅へ戻りました。奥が「大倉山ジャンプ競技場」。リフトは31日と正月三が日は休みだそうです。
「和仏料理・手打蕎麦 坂」
札幌市中央区南1条西22丁目2-15シーズンビル1F
011-688-5117
営業時間 11:30~14:00 (ラスト入店) 18:00~22:00 (ラスト入店)
土日祝日、昼の蕎麦屋 11:30~14:30 (L.O)
定休日 不定休(ご予約頂けましたら営業致します)
http://www.saka-saka.com/
札幌市中央区南1条西22丁目2-15シーズンビル1F
011-688-5117
営業時間 11:30~14:00 (ラスト入店) 18:00~22:00 (ラスト入店)
土日祝日、昼の蕎麦屋 11:30~14:30 (L.O)
定休日 不定休(ご予約頂けましたら営業致します)
http://www.saka-saka.com/
(2023.12.29)