豊平川のほど近くにたたずむ小さな美術館「HOKUBU記念絵画館」。北武グループ代表を務める実業家・小西政秀氏が収集した美術コレクションを一般に公開する目的で設立された私立美術館です。現在は2024年展覧会vol.03「何を描くかは線次第」を開催中です。
本日は「HOKUBU記念絵画館」で開催中の2024年展覧会vol.02「何を描くかは線次第」の鑑賞です。朴一南(Park.IL-NAM)、南桂子、樋勝朋巳、オコイマツ、ベン・シャーンの作家5名に加え館長が一目惚れしたという学生作品が展示されています。アクセスは地下鉄東豊線「学園前」から北へ徒歩5分ほど「中の島通」と「菊水・旭山公園通」に挟まれた住宅街の中にある絵画館です(地図)。
「HOKUBU記念絵画館」の外観。
2024年展覧会vol.02「何を描くかは線次第」のフライヤー。会期は4月4日(木)~5月5日(日・祝)で会期中の木・金・土・日曜日が開館日です。
1階展示室の朴一南氏(Mr.Park.IL-NAM)の展示コーナー。
朴一南(Park.IL-NAM)「青き丘」2008年。
朴一南(Park.IL-NAM)「Line-鼓動-19-01」2019年。無地の紙に墨の濃淡で書かれた無数の曲線の所々に生命体のような墨点があります。
2階の展示室には南桂子、樋勝朋巳、ベン・シャーンの3氏の作品展示。
南桂子「少女とシャボン玉」制作年不明。
南桂子「森の中の城」1969年。戦後日本を代表する銅版画家と言われる南桂子氏の作品はメルヘン的な優しい雰囲気で大変人気があるようです。
ベン・シャーン「水の枝あるいは欲望」制作年不明。
樋勝朋巳「バスに乗っていくから」制作年不明。
そして3階にはオコイマツ氏の作品。
文房具屋のペン売り場にある試し書きのメモ用紙を収集してモチーフとした作品です。「楽しい採集の時間ー収集地日本」2021年。
オコイマツ「この色ちゃうー収集地大阪」2020年。『ちゃう』➡大阪弁『違う」です。何がちゃうねん?と突っ込みたくなります。
オコイマツ「誰かの地図によるとー収集地東京」2020年。
オコイマツ「誰かが試みに祝宴をあげる-ロンドン」2020年。試し書きで集めた線による風景画のシリーズ。ロンドンで集めた試し書きはロンドンの風景になっていくそうです。
オコイマツ「比類なきナイルの先には」2024年。
オコイマツ「綺麗な球体をした幽霊」2024年。スタイルが少し変わって紙幣を切り貼りしたような作品。風景にも見えます。興味深い作品でした。
「小西家の間」 の肖像画を手掛けた高橋均氏の作品。
最後にコーヒーと菓子をいただきます。楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。
(2024.4.10)