植物性の食材のみでフレンチ・コースを仕立てる「Vegan French Restaurant L’Espérance(ヴィーガン フレンチレストラン レスペランス)」。円山・裏参道より1本裏手の人気カフェ「青い空流れる雲」内にて営業です。シェフにとっては“野菜のみで料理を創るということが想像力の源であり、野菜達へのオマージュ”だそうです。
今日は「Vegan French Restaurant L’Espérance(ヴィーガン フレンチレストラン レスペランス)」でランチです。円山本に紹介されていた店で当初は人気カフェ「青い空流れる雲」に週2日だけ間借りする「水木曜日の白山」でした。2011年4月からは店名も新たに「Vegan French Restaurant L’Espérance(ヴィーガン フレンチレストラン レスペランス)」として開店日も増えカフェ営業日以外の火~土にオープンするようになりました。カフェのご主人が農業に従事される期間に店の管理を任されるようになったからだそうです。間借り店時代より一貫しているのは肉や魚が無い全て植物性の食材と調味料でコース料理を組み立てること。薬膳や自然療法の考えも取り入れた独自のヴィーガン・フレンチだそうです。聞くだけでも大変興味をそそられる店で少し時間が経ちましたが満を持して予約して出かけてきました。店の場所は円山「裏参道(南1条通り)」の1本北側の裏道で地下鉄東西線「円山公園駅」と「西18丁目」の中間付近、丁度「HUANG'S 円山(ファンズ マルヤマ)」 の裏手辺りです(地図)。
「Vegan French Restaurant L’Espérance(ヴィーガン フレンチレストラン レスペランス)」。緑に囲まれた“自然派”らしい店構えです。「HUANG'S 円山(ファンズ マルヤマ)」 の2軒右隣が駐車場になっており「裏参道」より店が見えます。
営業中は「Vegan French Restaurant L’Espérance(ヴィーガン フレンチレストラン レスペランス)」の立て看板が店頭に出てきます。白山シェフの料理は薬膳や自然療法の考えも取り入れた独自のものでヴィーガンやベジタリアンのみならず、アレルギー、グルテンフリー、砂糖抜き等にも対応するそうです。
通りに面した左端が入口になります。
料理に使われるのでしょうかアプローチにはニンニクが乾燥されていました。
店内に入ったところ。通りに面して大きく窓が開かれた明るい店内です。
店中央には大テーブルが1卓(しばらくして予約客で一杯になり2人組と3人組の合計5人で使用していました)と奥(写真手前)には2人用テーブル席とカウンター席があります。
さらに厨房前にカウンター2席がありました。厨房内のシェフの調理の様子が眺められ気軽に話もできる特等席のようでした。
ランチのコースは4品の「GRANE(種)コース」(税込み1,800円)と6品の「TREFLE(四つ葉)コース」(同2,400円)の2種類。ともに何が出てくるかシェフのインスピレーション次第だそうです(事実「季節のスープ」は出てきませんでした)。
ドリンクメニュー(表)。
ドリンクメニュー(裏)です。
妻注文の愛媛「無茶々園」の「温州みかんジュース」。1杯同600円。
グラスの白ワインは2種類から選択でルーマニア / ドブロジェア地方の「La Sapata Crama Delta Dunarii(ラ・サバタ・クラマ・デルタ・ドゥナリ)」。同800円(たぶん)。ルーマニアで最も栽培面積の広い葡萄品種フェテアスカ・レガーラ種100%でフローラルな香りで白桃のニュアンスも感じるワインだそうです。なみなみと注がれ「多めですが気にしないでください」とシェフ。もちろん気にしません。大歓迎です。
最初の料理は「夏野菜のトマト煮」。
茹でたりマリネしたりした紫タマネギ、フレッシュトマト、ズッキーニ、パプリカ、玉ねぎ等をトマトソースでまとめたもの。酸味爽やかな夏の味わいです。これは美味しいです。
2品目は「夏野菜の煮びたし」。
オクラ、ピーマン、茄子、トマト、ベビーキャロット、大根にコンニャクを昆布出汁で煮びたしにしたもの。和のテイストです。一つ不明な野菜があったのでシェフに聞くと「黒大根です。美味しいということで仕入れました。」とのことでした。
3品目「ブロッコリーのグリル」。
ブロッコリーの下にはアボガドのピューレが敷かれナッツ塩がトッピング。グリルしただけのブロッコリーを自然の味をそのまま、塩分を加味、そしてコクのあるアボガドと好みの味付けで食べます。
白ワインがなくなり赤もグラスで。南仏ラングドック・ルーション地方の「Chateau de Treviac Corbieres Rouge(シャトー・ド・トレヴィアック・コルビエール・ルージュ)。同800円(たぶん)。シラー種が主体の果実が凝縮したような赤ワインです。ただし妻に「料理が健康志向でも昼から何杯も飲んだら意味ないじゃない」と苦言を呈せられました。耳が痛いです。
4品目「もち粟とおかわかめの春巻き」。「もち粟」も「おかわかめ」も初めて食べる食材なので検索すると栄養満点で多くの効能がある食材のようです。
身体に優しいだけなく味も良いです。モチモチ・プリプリした「もち粟」と海苔のような香りと粘りのある「おかわかめ」を春巻きにして揚げた食感の組み合わせの妙を感じる料理でした。
5品目「麻炭を練り込んだスペルト小麦のパスタのバジルソース」。スペルト小麦は人工的な品種改良がほとんど行われていない古代小麦の1種で小麦アレルギーを発症し難いそうです。
細打ち麺でじゃがいも、かぶ、ズッキーニ、きのこ等を具材とするバジルソースが絡まります。冷製の野菜2種類⇒温野菜⇒揚げ物⇒パスタと並ぶと食べた感も十分にあります。肉食男子・女子には不向きでしょうか健康と食味に加えてボリューム感もしっかりしています。
最初シェフの説明で「〇〇を練り込んだ・・」が良く聞こえなかったので改めて聞くと「麻炭」との説明とともにパッケージを持ってきてくれました。台湾で自然栽培された麻を沖縄で加工した麻炭パウダーです。380円で販売しておりデトックス効果が竹炭よりも高いそうです。
季節のデザートは「麻炭と黒胡麻を練り込んだスペルト小麦のマフィン」。豆腐クリームが添えられます。カリっとした外側にしっとりした中身の美味しいマフィンです。この黒色と白の豆腐クリームの色の対比もインパクトがあります。
デザートに合わせて妻が注文した「ハーブティー(ミックス)」。同600円。英国生まれの「HIGHER LIVING(ハイアーリヴィング)」オーガニックハーブティー が大振りのカップで出てきました。
こちらの珈琲は「エチオピア・イルガチェフェ」とか。注文後に丁寧に淹れていただきました。最後まで心のこもったおもてなしでした。
予約した時から「野菜だけでどうやってコースにするのだろう?」と興味深々でした。結果は大満足です。感嘆したと言うべきかも知れません。料理はやはり味が良いのが重要だと思うのですが加えて健康にも役立つとなると有難さが増します。そんな身体をリフレッシュするような美味しいフレンチでした。季節ごとに素材も変わるでしょうからまた来たいと思います。ご馳走様でした。
「Vegan French Restaurant L’Espérance(ビーガン フレンチレストラン レスペランス)」
札幌市中央区南一条西22-1-7 裏参道テラス 1F 青い空流れる雲 内
電話 090-5988-5984
営業時間 Lunch11:00〜15:00・Dinner17:00〜22:00
定休日 月曜日、日曜日
https://www.facebook.com/VeganFrenchShirayama/ https://www.instagram.com/suimokuyoubinoshirayama/ (2022.7.28訪問) |