「北海道立近代美術館」近くの「オステリア ジリ (osteria Zili)」。「ジリ」とは禅語「粥有十利(しゅうゆうじり)」お粥を食べることの十の利点、という考え方から拝借されたとか。禅のこころで有難くCP髙いイタリアンをいただきます。
「北海道立近代美術館」で開催中の「猫まみれ展 MAX」鑑賞前後のランチ店を検索していてこの店に行きつきました。「カレーうどん」の店と悩んだのですが予約のできるこちらの店を選択しました。結果的には大正解の選択でした。場所は地下鉄東西線「西18丁目駅」の4番出口を出て「三角山アップルパイ専門店 」の前を通って一つ目の角を左折、「北1条・宮の沢通り」に至る1本手前の小道を入った右手のマンションに入っています。丁度「北菓楼」の裏手あたり、「北海道立近代美術館」鑑賞時の食事等に非常に便利な場所です。
マンションのエントランスへの階段を上がった右側にお店があります。
開店直後の11時30分過ぎに入店。店内はコンパクトながらもお洒落な空間でカウンター4席とテーブル3卓(4人掛け×2、2人掛け×1)。テーブル席はすぐに予約客で、カウンター席もほどなく埋まり満席となり、予約のない訪問客2組が帰っていきました。人気店なのですね。
「ランチ・セット」は、ピッツア、パスタ、リゾットの中から1品を選び、前菜・パン・ドリンクがついてきます(税込み1,500円~2,200円)。ドルチェも別料金で用意されています。
「お冷」も凝っていてミントやセロリの葉が入った香り良い飲み物がピッチャーで運ばれます。
まずは前菜の盛り合わせ。上から「さつまいもとリコッタチーズのキッシュ」、「鰤とサーモンのタルタル」、「田舎風パテ」、「リコッタチーズのムース」に「人参のパンナコッタ」などです。皆な丁寧に調理された良い味の前菜です。
パンも3種類の盛り合わせで「じゃがいものフォカッチャ」、「ソーセージのフォカッチャ」、「全粒粉のバケット」です。
パスタとリゾットを1品ずつ頼むと「2つに取り分けてお持ちしますね」ということで2皿に分けて出していただきます。有難いサービスですね。こちらは「厚岸カキと白菜のたらこバター・オレガノ風味」(0.5人前)。半人前でも大ぶりの厚岸カキが2ケ。磯の香を活かした柔らかな味付けで、たらこの触感が良いアクセントです。
「菜の花のサフランリゾットと~ポークスペアリヴとビーツの煮込み添え」(0.5人前)。これは嬉しい誤算で軟らかく煮込まれた「ポークスペアリブ」がメイン料理の雰囲気を感じさせます。シャキシャキ感の残る菜の花のリゾットも春らしい季節感ある料理です。
追加注文の「ドルチェの盛り合わせ」(税込み800円)は、左上より「ビアンコマンジャーレ」、「リンゴのコンポート」、「ガトーショコラ」、「ティラミス」に「洋梨のジェラート」です。それぞれ味のしっかりした美味しいデザートでした。
以上で食事終了です。シニア層にはボリューム的にも、前菜+パスタ+メイン+デザート+パンと飲み物のセット・コースを食べた感じです。これで値段が「厚岸カキ・パスタ」の「ランチ・セット」が1,500円、「菜の花リゾット」が1,600円、「ドルチェ盛り合わせ」が800円ですので、1人前2,000円程度という計算になります。「なんてCPが良いんだ!」と思ってしまいました。
「ランチ・セット」で出された店手づくりパンは販売もされており「じゃがいものフォカッチャ」(右上、同300円)を購入しました。会計を終え退店時にはシェフもあいさつに出て下さいました。心のこもった「おもてなし」を感じ満足させていただきました。
今日も美味しくCPの高い結構なイタリアン・ランチでした。店の雰囲気やサービスも大変心地良く人気が出るのも当然と思えました。今後も折に触れ利用させていただきます。ご馳走様でした。
なお、「粥有十利 」とは1(色)体の血つやが良くなり、2(力)気力を増し、3(寿)長命となり、4(楽)食べ過ぎとならず体が安楽、5(詞清辯)言葉が清く爽やかになり、6(宿食除)前に食べたものが残らず胸やけもせず、7(風除)風邪を引かず、8(飢消)消化よく栄養となって飢えを消し、9(渇消)のどの渇きを止め、10(大小便調適) 便通も良い、10項目だそうです。ご主人のfacebookの「料理と食することを改めて考えつつ学ばせて頂けたらと願っております」との謙虚なこころも店の人気を支えているのでしょうか。
「オステリア ジリ (osteria Zili) 」
札幌市中央区北1条西17-1-48 パシフィック近代美術館前 1F 011-215-5105
営業時間 11:30~15:00 17:30~22:00 日曜営業
定休日 月曜日、第1火曜日
https://www.facebook.com/zilisapporo/
(2021.3.10訪問)