先週の事だった。本社人事部から電話が、かかって来た。
今の会社に入社した時に担当してくれた本社の人事課長さんからだった。
「お久しぶりですね。元気にやってますか?皆さんとコミュニケーションは取れてますか?」
メッキ剥がれて馬脚出てます。
そう言いたい気持ちをグッと堪えて
「ええ、頑張っています」と当たり障りのない返答をする。
「ところでロンドさん。この前、提出いただいた確定拠出年金の件ですが…」
まとめると自分は嘱託の契約社員なので前回、提出した紙に書いた、給料から5,000円をファンドに預ける話は
無いと言う事だった。用紙を見て自分の職位が書かれていない事を総務に言ったが、総務も分からず
取りあえず一番下の職位の内容に基づいて書き込んだのだが…。
つまり、自分は会社が払ってくれる1,000円だけ毎月ファンドに積み立てられる事になる。哀れな話だ。
前回も書いたが、取りあえず給与明細を見て自分で資産管理をするしかない。
それとは別に差し迫った知らせが届いた。
2年前くらいから叔父がセルフネグレクト状態になっている。セルフネグレクトとは自分の生活を放棄する行為。
お金はあるのに食事をしない、壊れた家電を直さない、年金を受け取りにいかないなどだ。高齢者に多いと聞く。
別名「ゆるやかな自殺」分かりやすい例はゴミ屋敷の住人がそんな感じだ。
余談だがホームレスは家やお金はないけど、生きていく為にゴミ箱をあさったり、アルミ缶を集めてお金に換えたりして生活している。だからこの事象には当てはまらない。ホームレスの実に7割近くは働いているそうだ。日雇いの仕事や、アルミ缶、漫画本を集めて売ったりしてだ。夜から明け方にかけて働き、昼に眠る。だから自分達の眼から見ると、ぐうたらしているようにみえるが実際は日給1,000円以下の収入で暮らしているのだそうだ。
もう一つ、彼らが昼に寝る理由は夜になると襲われるからだ。自分達から見るとなんの価値もないボロボロの臭い服や物も彼らにとっては財産だ。面白半分に若者に襲撃され亡くなったり、冬着を盗まれ凍死するホームレスもいる。またホームレス同士でもいざこざがある。昼間なら人の目がある。助けてくれるかは分からなくてもだ。
ちょっと話が飛んだ。元に戻そう。
叔父は引きこもっていて誰とも会おうとしない。自分達、子供組(と言っても成人してるが)も加わってドアを開けてもらった。早速、住んでる地域の福祉センターに事情を話し、繋いでもらった。そして父親の使わなくなった携帯を契約させて連絡が取れるようにした。「ありがとう。本当にありがとう」叔父は何度も頭を下げた。
それから、しばらくは地域の交流会や自分の実家を含めた親戚宅を回り食事をしたり、酒を飲んだり、昔話に花を咲かせたりしていたが、いつのまにやらそれも無くなり、携帯も解約されていた。自分の実家は「勝手にしな!」と、さじを投げた。そして3日前に福祉センターの人から実家に連絡が入った。
「今年に入ってから家賃を滞納していると言う知らせを管理会社から受けました。何回か自宅訪問をしました。返事は無かったのですが、つい先日、お会いできました。食事を、ほとんど取っておらず衰弱状態でした。生活保護の申請をお勧めします」と…。
その知らせを聞いた時、福祉センターに繋いでいて本当に良かったと思った。
もし、その場限りの対応をしていたら叔父は孤独死していたかもしれない。
状態からセルフネグレクトと判断して、定期的な訪問・ケアが必要と思い行動したのだが、本当にやっていて良かった。
この期に及んで「あーだ こーだ」と実家を含めた親戚は言っている。ある意味仕方ない。
うちの両親も親戚も高齢者だ。気力、体力も衰えてる上に金の余裕なんかない。
しかし自分の兄弟が生きるか死ぬかの状態なのに、どこか他人事のように現状を訴える口ぶりに腹が立ってきた。
今夜、ツレの家に行く。勤めていた会社が倒産した時に「何かの役に立つから」と貸していた本を返してもらいに行く。
そこには生活保護の申請や役所の嫌がらせともいえる応対に対する対策が乗っている。
そして明日、親戚と同行して叔父に会いに行く。子供の頃はいっぱい可愛がってもらった。何とかしたい。
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