![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/fc/6269c70f58588b368bcaa03ab7b32c8d.jpg)
帰路に起きたミステリーのおかげで米国滞在中の印象が自分でもやや薄れがちだったが、
なんだかんだと印象に残る出来事はあった。つれづれなるままに。
ひで氏です。
海外でのミッションでよく経験することだが、外国人が集まるプロジェクトなどではよくレクリエーション的な催しが用意されている。
それは日中に思いきりプログラムに組み込まれている場合もあれば、夜のディナーにてエンターテイメント的に開催される場合もある。
これは一般的に「Team Building」(チームビルディング)と呼ばれ、まあいわば知らない者同士、親睦を深めるため遊びを通じて少しでも仲良くなろうぜ、というものである。
日本でもこういう発想はあるが、個人的に思うのは日本人の場合そもそもチームに加入したという時点である程度の忠誠心を無意識的に持ちあわせている節があり、わざわざそういうことをしなくてもすでにチームとしてまとまっているという恐ろしくお行儀のよい特性がある。そのためプログラムを組んでまでチームビルディングをやることは少ない。
アメリカという国はその点でそもそもあらゆる種類の人間が集まる機会が多いので、この手の企画をまとめることに非常に慣れている。
想像してみてほしい。もしあなたのボスが、「今度来る10数人の国籍バラバラの外国人たちのチームビルディングを夜にやってくれ」と頼んだとしよう。私ひで氏も含め日本人として思いつくのはまあせいぜいちょっと変わったレストランに行くとか、がんばってボウリング大会、これからの季節なら花見をするとか、そんなところではないだろうか。
アメリカでの初日、日中のミッションを終えた私ひで氏はメンバーとディナーを共にした。
そのあとチームビルディングがあるというので移動した場所が、まさにボウリング場だった。あーボウリングでチーム分けて対抗戦か。あるよねー。。。と高をくくっていたところ、まとめ役の人が我々を同じ建物の中の全く別の場所に向かっていく。
ほとんど説明もなくあるゲートをくぐると、係員が出てきてざっくりとグループを二つに分けた。
暗い個室のようなところで、壁から突き出た多数の棒に何かが無造作にかけられている。身につけろというので言われるままに手に取ってみると、ズシリと重い。
果たしてそれは防弾チョッキと銃だった。銃はレーザーガンで、スケルトン仕様で色こそカラフルにめまぐるしく光ってはいるが、形は相当リアルだ。防弾チョッキに至っては本当に実戦で使えるのではないかというぐらいしっかりしたものだ。
2チームに分かれて撃ち合い、どれだけ敵をヒットしたかで順位づけするのだという。
ルールはこうだ:
真っ暗闇の、壁や岩がところどころにある広大な2階建ての建物で15分行われる。
敵の胸と背中にあるセンサーをレーザー銃で撃つ。見事ヒットすると相手のチョッキがかなりの振動を発する。
敵と味方の区別は、チョッキが全体に放つ光が赤か青かで判断する。
チョッキの下のある部分にボタンがあり、そのボタンを押している間は、敵の照射を受けても当たったことにならない(防げる)。
ざっと説明が終わると突然始まった。皆が暗闇に散って行った。
生き延びたら勝ちではなく、どれだけヒットしたかで順位を争うのか。。。すげえな。こええ。。。
とひとりごちて、私ひで氏もとりあえず近くの壁に身を潜める。みな様子を見ているのか、不気味なまでの静けさである。
自分の息遣いと心拍数がリアルに聞こえてくる。ゲームとは思えないほどの緊迫感。
すると2時の方向に敵である青色の光が横切った。。!
思い切って壁から身を乗り出し、撃つ。驚くほどリアルに弾の軌跡がレーザーの光となって自分の銃から放たれていく。
しかし標的の青い光は暗闇にすっと消えた。おそらく私の銃弾ははずれ、どこか岩陰に隠れたのだろう。
その瞬間、全身に振動が走った。
はっと自分のチョッキを見ると自分のチームカラーの赤色が点滅している。
撃たれたのだ。まずい、逃げなければ!
とあわてて飛び出した私ひで氏は思わず転んでしまった。
しまった、と思う間もなく後方から人影が現れ、また撃ち込まれた。。。!
この時真剣に一瞬 死の恐怖を感じた。
あああ~~と言いながらチョッキの下部のガードボタンを必死で押すが、どういう仕組みなのか全く効かない。
マジ転びしたというのに助けようとする人はおろか、さらに敵の加勢が現れ爆笑しながら乱れうちされる。
あややややややや ともはや振動しっぱなしの私ひで氏。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/fc/6269c70f58588b368bcaa03ab7b32c8d.jpg)
撃たれながらも自分の銃の引き金を引きっぱなしにしており、乱れ飛ぶ自分のレーザー。
それでも容赦なくどんどんと自分の背後に集まってくる青の軍団。闇の中とは言え至近距離なので顔が判別できそうだが、向けられた銃の先から放たれる鮮やかな青いレーザーで見えない。。。!
な、
な、なにがチームビルディングじゃあい!
この後のことはよく覚えていない。
両目が普段の倍に開き、全身総毛立ったことをうっすら記憶している。
終わってからどれだけ敵をヒットしたかを集計した紙が配られると、
私ひで氏、12人中2位だった。
なんだかんだと印象に残る出来事はあった。つれづれなるままに。
ひで氏です。
海外でのミッションでよく経験することだが、外国人が集まるプロジェクトなどではよくレクリエーション的な催しが用意されている。
それは日中に思いきりプログラムに組み込まれている場合もあれば、夜のディナーにてエンターテイメント的に開催される場合もある。
これは一般的に「Team Building」(チームビルディング)と呼ばれ、まあいわば知らない者同士、親睦を深めるため遊びを通じて少しでも仲良くなろうぜ、というものである。
日本でもこういう発想はあるが、個人的に思うのは日本人の場合そもそもチームに加入したという時点である程度の忠誠心を無意識的に持ちあわせている節があり、わざわざそういうことをしなくてもすでにチームとしてまとまっているという恐ろしくお行儀のよい特性がある。そのためプログラムを組んでまでチームビルディングをやることは少ない。
アメリカという国はその点でそもそもあらゆる種類の人間が集まる機会が多いので、この手の企画をまとめることに非常に慣れている。
想像してみてほしい。もしあなたのボスが、「今度来る10数人の国籍バラバラの外国人たちのチームビルディングを夜にやってくれ」と頼んだとしよう。私ひで氏も含め日本人として思いつくのはまあせいぜいちょっと変わったレストランに行くとか、がんばってボウリング大会、これからの季節なら花見をするとか、そんなところではないだろうか。
アメリカでの初日、日中のミッションを終えた私ひで氏はメンバーとディナーを共にした。
そのあとチームビルディングがあるというので移動した場所が、まさにボウリング場だった。あーボウリングでチーム分けて対抗戦か。あるよねー。。。と高をくくっていたところ、まとめ役の人が我々を同じ建物の中の全く別の場所に向かっていく。
ほとんど説明もなくあるゲートをくぐると、係員が出てきてざっくりとグループを二つに分けた。
暗い個室のようなところで、壁から突き出た多数の棒に何かが無造作にかけられている。身につけろというので言われるままに手に取ってみると、ズシリと重い。
果たしてそれは防弾チョッキと銃だった。銃はレーザーガンで、スケルトン仕様で色こそカラフルにめまぐるしく光ってはいるが、形は相当リアルだ。防弾チョッキに至っては本当に実戦で使えるのではないかというぐらいしっかりしたものだ。
2チームに分かれて撃ち合い、どれだけ敵をヒットしたかで順位づけするのだという。
ルールはこうだ:
真っ暗闇の、壁や岩がところどころにある広大な2階建ての建物で15分行われる。
敵の胸と背中にあるセンサーをレーザー銃で撃つ。見事ヒットすると相手のチョッキがかなりの振動を発する。
敵と味方の区別は、チョッキが全体に放つ光が赤か青かで判断する。
チョッキの下のある部分にボタンがあり、そのボタンを押している間は、敵の照射を受けても当たったことにならない(防げる)。
ざっと説明が終わると突然始まった。皆が暗闇に散って行った。
生き延びたら勝ちではなく、どれだけヒットしたかで順位を争うのか。。。すげえな。こええ。。。
とひとりごちて、私ひで氏もとりあえず近くの壁に身を潜める。みな様子を見ているのか、不気味なまでの静けさである。
自分の息遣いと心拍数がリアルに聞こえてくる。ゲームとは思えないほどの緊迫感。
すると2時の方向に敵である青色の光が横切った。。!
思い切って壁から身を乗り出し、撃つ。驚くほどリアルに弾の軌跡がレーザーの光となって自分の銃から放たれていく。
しかし標的の青い光は暗闇にすっと消えた。おそらく私の銃弾ははずれ、どこか岩陰に隠れたのだろう。
その瞬間、全身に振動が走った。
はっと自分のチョッキを見ると自分のチームカラーの赤色が点滅している。
撃たれたのだ。まずい、逃げなければ!
とあわてて飛び出した私ひで氏は思わず転んでしまった。
しまった、と思う間もなく後方から人影が現れ、また撃ち込まれた。。。!
この時真剣に一瞬 死の恐怖を感じた。
あああ~~と言いながらチョッキの下部のガードボタンを必死で押すが、どういう仕組みなのか全く効かない。
マジ転びしたというのに助けようとする人はおろか、さらに敵の加勢が現れ爆笑しながら乱れうちされる。
あややややややや ともはや振動しっぱなしの私ひで氏。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/fc/6269c70f58588b368bcaa03ab7b32c8d.jpg)
撃たれながらも自分の銃の引き金を引きっぱなしにしており、乱れ飛ぶ自分のレーザー。
それでも容赦なくどんどんと自分の背後に集まってくる青の軍団。闇の中とは言え至近距離なので顔が判別できそうだが、向けられた銃の先から放たれる鮮やかな青いレーザーで見えない。。。!
な、
な、なにがチームビルディングじゃあい!
この後のことはよく覚えていない。
両目が普段の倍に開き、全身総毛立ったことをうっすら記憶している。
終わってからどれだけ敵をヒットしたかを集計した紙が配られると、
私ひで氏、12人中2位だった。