Don’t Dilly Dally

…とことことことこ

九份の階段 ~Jioufen~

2024-09-23 13:54:15 | 回顧録

10月の初めに私の誕生日があります。

数年前の誕生日、台湾へ一人旅をしました。思いつきだったので仕事は休めても3日。よし!台湾で美味しいものを食べて、九份を散策しよう!と「無計画な計画」を実行しました。

 

そして誕生日当日、台湾に向かっていざ出発!

ちょっと都会的な喧噪の漂う台北の街。遠くには山並みが見えます。

この日は夜市でつまみを買ってホテルでのんびりと過ごすことに。立ち寄った夜市は、見出し画像の「饒河街夜市(Raohe Street Night market)」です。

台湾の屋台グルメ「胡椒餅」と台湾ビールを購入して、一人で自分に乾杯!Happy Birthday!

ちなみに私はこの日、初めて胡椒餅を食べました。胡椒餅(フージャオビン)は、発祥は中国の福建省らしいですが、今では台湾のB級小吃(シャオツー)の代表格となっています。日本のおやきのような焼きまんじゅうです。

翌朝は、ホテルのビュッフェで疲れた胃を労りお粥を選択。

お粥といっても、具材?が沢山あるので健康的にお腹いっばいになりました。

午後からはオプションツアーに参加して九份を訪れました。

九份といえば、スタジオジブリのアニメーション『千と千尋の神隠し』の舞台になっていることでも有名です。現地ガイドさんがバスの中でこのようなことを言っていました。

「九份は、本当に神隠しの町です。だから我々は九份には住みません。九份で働く人たちは皆、近くの町から通っています。九份は人が住んではいけない場所なのです。」

へー。

九份はかつて金鉱の町として栄えた、風情のある山間の町です。斜面に建物が立ち並んでいるので、あちらこちらに階段があります。

私はその数多い階段に魅力を感じ、あれこれ想像を巡らせながら歩いてみることに…。

夕食までは自由行動だったので、一人でゆっくりと散策することができました。

ノスタルジックな雰囲気が漂います。

お!あんなところに美味しそうなお店を発見。

入ろうか入るまいか悩んだのですが、夕食付きのプランだったので泣く泣く断念。今思えば、そんなことは気にせずに食べておけば良かったです。

この階段をのぼるとどこに行くのだろう…神隠しにあってしまうだろうか、なんて思いながら見上げてみたり、

あら、魅力的な階段。この階段を駆け降りてみたい!などと転ぶことなど考えずに空想してみたり、

まだまだ九份の階段の画像はあるのですが、切りがないのでこの辺でやめておくことにします。いつかまた個人で訪ねてもっとじっくりと散策してみたいです。

階段ばかり見ていましたが、もちろんちゃんと店舗も覗いてきました。

お釈迦様の頭と呼ばれるフルーツ、釋迦(バンレイシ)。

そしてこちらは丸焼き!?

ワーオ。

そしてノスタルジックなお土産物屋さん。

ゆっくり物色すれば掘り出しものがありそうです。

そうこうしているうちに陽が西に傾き、辺りに灯りがともり、ますます幻想的な雰囲気が漂い始めました。

やばい!神様たちが湯屋にやってきてしまう!(笑)

こちらがアニメのなかで千尋が働いていた湯屋のモデルらしいです。

反対側を見ると、夕暮れ色に染まる東シナ海。午後7時過ぎ。

この景色を眺めながら、また一つ歳を重ねることが出来たことに感謝をしました。どこか体が不調なわけではありませんが、早くに両親を亡くしているので、心身共に健康であることの有難みを痛感しています。

2泊3日の強行日程でしたが、鼎泰豊(ディンタイフォン)の本店で小籠包も食べたし、マンゴースイーツも食べたし、大満足の旅となりました。

行きと同様にキティちゃんの飛行機で帰路につきました。

ちなみに機内食もキティちゃん。

ワーオ。

 


大好きな街 ~Lambertvill~

2024-09-16 21:21:57 | 回顧録

私は定期的にアメリカのニュージャージー州に滞在しています。次の滞在予定は来年の夏。

 

ニュージャージー州には私のお気に入りの街が2つあり、その1つがランバートビルです。ランバートビルはデラウェア川沿いに位置する小さな可愛らしい街です。見出し画像もランバートビルの一角。

落ち着いた通りには、アンティークショップや素敵な雑貨店が立ち並んでいます。

ある秋の日、ちょっと覗いてみたアンティークショップ。

上には何があるのかな…と壁に飾られた絵画を眺めながら階段をのぼると、

ダルメシアン発見!

私は幼い頃からダルメシアンが大好きで、私の亡くなった愛犬もダルメシアンでした。欲しい!と心の底から思いましたが、飾る場所がないので泣く泣く断念。

*

ランバートビルからデラウェア川を渡ると、ペンシルバニア州になります。

橋の上には州境のライン。

ニュージャージー州ランバートビル側の橋の手前には、このような立て看板があります。

『独立戦争中、大陸軍はペンシルバニア州からデラウェア川を渡り、ニュージャージー州モンマスの戦いに向かう途中、ジョージ・ワシントン将軍の指揮下でここに駐屯しました。』とのこと。

そしてこちらが、橋の上から眺めたデラウェア川。

ジョージ・ワシントンが大陸軍を率いてデラウェア川を渡ったことを題材にした『Washington Crossing the Delaware(デラウェア川を渡るワシントン)』という有名な油彩画もありますが、当時の戦いが嘘のような静けさです。

松尾芭蕉の句、「夏草や 兵どもが 夢の跡」といったところでしょうか。

*

私はジョージ・ワイントンとは逆側からデラウェア川を渡っているので、橋を渡ればペンシルバニア州です。

ランバートビルよりも少しだけ観光地化されているニューホープの街。

行くと必ず立ち寄るのがこちらのショップです。

ロックなTシャツ屋さん。ロックなお兄さんが店番しているのかと思いきや、無口で親切なおばあさんが店番をしています。

ある時、私がダルメシアンの小さな缶バッジに反応していたら、「サービスであげるわ」と優しい口調でその缶バッジをくれたこともあります。

 

ランチはいつもランバートビル側のBBQのお店です。

カジュアルな店内。

この日のオーダーはこんな感じ。

このボリュームと大雑把なようでいて明確な美味しさがお気に入りの理由のひとつです。

 

そういえば、昨年の夏にニューホープ側の橋の近くに新しくポップコーンのお店がオープンしていました。

フレーバーがたくさんあり悩みに悩んだ結果、いくつかのチーズ味を混ぜてもらったものと、キャラメルのハーフ&ハーフを購入。あまりの美味しさに翌日には完食。

 

そして行くたびに購入を悩んでは買わないのが、このニワトリのバッグです。

これは可愛いのか??日本円にすると8000円程。それが高いのか安いのかもわかりません。

結果、昨年の夏にとうとう購入しちゃいました。(笑)

 

滞在先から車で2時間程の街ランバートビル。BFとドライブを兼ねて遊びに行くのは、私にとってお気に入りの休日の過ごし方になっています。もう一つの大好きな街については、いずれまた…。

 


黒船来航 ~Touro Park & Cliff Walk~

2024-09-10 06:33:08 | 回顧録

昨年の秋の初め、BFの仕事で訪れていたボストンの帰りにロードアイランド州のニューポートに立ち寄りました。ニューポートは「黒船」のマシュー・ペリー提督の故郷でもあり、墓地もこちらにあるそうです。

マシュー・ペリーといえば、日本を開国へと導いた人です。その動機がどうであれ、黒船が来航したことで日本は長い眠りから目を覚ますことになり、幕末へと突入していきました。

 

トューロパークには、ペリー提督の像がたてられており、8月には「黒船祭り」が開催されているそうです。そのお祭りに行きたかったのですが、少し時期を外してしまいました。仕方ありません、来年(2025)に期待ということで。

おー。教科書で見たことのあるお方です。

台座には日本のお侍さんの姿も彫られていました。腰に刀を差しています。

ペリー提督の斜め前には、アメリカの景色とは不釣り合いな石灯籠も建てられていました。

州の沿岸に位置するニューポートの街は、とても洗練されており、海辺には大豪邸が立ち並んでいます。

海岸沿いに「Cliff Walk」というトレイルがあり、片側は絶壁の海、もう片側は大豪邸という優雅な気分でハイキングもできます。

しかし、優雅な気分でいられるのも半分くらいまでで、後半はかなり険しい道になりました。

断崖絶壁だったり、ゴツゴツとした岩山だったり。

道が険しくなる前に面白いトンネルがありました。トンネルの向こうに海が見えます。

お、海が近くなってきたぞ。

ワーオ!

トンネルを抜けると、そこは海であった!などと、この先に険しい道が待っているとも知らずに喜んでいた私です…。

秋の始まりといえどもトレイルを歩ききった私たちは暑さでグッタリ。そんな私たちを癒してくれたのは、スターバックスの甘いフラペチーノでした。

ニューポートは、静岡県の伊豆半島にある下田市と姉妹都市でもあります。

帰国後、伊豆下田に行く機会がありました。江戸時代の末期、ペリー提督率いる黒船艦隊は鎖国をしていた日本に開国をせまり、日米和平条約を結び、その後下田条約を締結します。

下田には、黒船に由縁のある場所や乗り物がいくつかありました。

まずこちらが、ペリー像。

そしてこちらが、ペリー提督一行が了仙寺での下田条約締結のために行進したというペリーロードです。

「黒船」という名前の遊覧船や、

「黒船」という名前の電車もあります。

この日は同じ伊豆半島の伊東市内にあるホテルに宿泊しました。

翌朝の窓の外には伊豆半島の美しい朝日。

 

『泰平の眠りを覚ます上喜撰たった四杯で夜も眠れず』

この狂歌は、強気のペリーに対する幕府の狼狽ぶりや対応を揶揄したものと言われています。強気のペリーと弱腰の幕府。結果、長い鎖国から日本は開国をします。

もし日本がこの時に断固として開国を拒んでいたらどうなっていたのでしょうか。

西洋諸国の軍事力から植民地化を逃れ、第二次世界大戦の各国の兵器軍からも奇跡的に逃れ、諸外国が日本に歩み寄ることもなく、今もなお幕府が存続していたとしたら…。

それは決してユートピアのはずもなく、まったく想像もつかない体制が国内を動かしていたはずです。そう考えると、黒船の来航は日本にとって必然な出来事だったのでしょう。

 

今回は、思いがけず文明開化の音を聞く姉妹都市の旅となりました。

 


ロマンと活気の溢れる街 ~Siem Reap~

2024-09-06 11:33:16 | 回顧録

数年前の9月のある日、私は一人でカンボジアを訪れました。目的はアンコール遺跡群です。

 

アンコール遺跡のあるシェムリアップを目指して、カンボジアの首都プノンペンで国内線に乗り換えることにしました。まずはそこで足止め。スコールで飛行機が遅れてるとのこと。ホテルに到着する頃にはすっかり日が暮れていました。トゥクトゥクが夜の闇を駆け抜けていきます。

私は東南アジアの活気がとても好きで、当時は時間をつくっては東南アジア各国を訪れていました。

カンボジアは初の渡航地。目当ては遺跡巡りでしたが、街の散策やカンボジアのクメール料理への期待に胸をふくらませた晩でした。見出し画像は早朝のアンコールワットです。

そしてこちらがアンコールトム。

「クメールの微笑み」と言われる大きな顔に見守れながら寺院を散策。

壮大な歴史を物語るアンコール遺跡群。

その中で気持ち良さそうに眠るネコを発見しました。

いつでもどこでも気持ちよく眠れるネコ。眺めていたら私も眠くなってきてしまい、可能なら私もこの場所で古のロマンに浸りながら眠りたい、と本気で羨ましくなりました。

 

観光客で溢れるアンコール遺跡。その周りも賑やかです。

市場もとても賑やか。カンボジア語が威勢よく飛び交います。

どこの国でも市場で働く人たちの溢れるパワーは私に元気をくれます。

 

午前中を中心に遺跡を巡り、午後からは街をブラブラ。カンボジアは信号の渡り方が難しかったと記憶してますが、どう難しかったのかを思い出せません…(笑)

夕日に向かって走っていく無数のバイク。今日が昨日になろうとしていくのを実感するのも旅の醍醐味。家路に急ぐ人々のなかで心地よい解放感を味わいながら、この日はホテルの周りを散策しました。

 

同じ日のホテルでの夕食、クメール料理です。

左から時計回りに、バジルチキン、ビーフロックラック(牛肉の甘辛炒め)、フィッシュアモック(魚のココナッツミルク、カレー蒸し)。

カンボジア料理は日本人の口にとてもよく合います。東南アジア特有の香辛料の強さもなく、とてもマイルドな味付け。私はパンチの効いたエスニックな味も大好きですが、ココナッツミルクやレモングラスをメインとした優しい味がとても気に入り、連日あちらこちらで同じメニューを食べていた気がします。

 

この日は、遺跡巡りをお休みしてホテルでまったり。

ロビーでコーヒーを飲んだり、部屋で本を読んだり、ウトウトしたりして過ごしました。人によっては「海外まで行って勿体ない」と思うようですが、私にとって日常を忘れたこの時間はとても大切。

 

旅も終わりに近くなったある日、オプションツアーに参加して日本人にとても人気だという「ベンメリア遺跡」を訪れました。観光が可能になったのは2001年以降。それまでは地雷の撤去が完了しておらず、一般の人は立ち入ることができなかったそうです。それでも地雷未撤去のエリアがまだあちらこちらにありました。

緑に覆われたベンメリア遺跡。神秘的な空間です。

アンコールワットのように観光地化されておらず、発見当時に近い状態でのこっている貴重なベンメリア遺跡。崩れ落ちた建物に木々が絡まる姿を見ていたら、時空を超えた不思議な感覚におそわれました。

 

そしてこちらが12世紀に建築されたヒンデュー教の最大寺院であるアンコールワット。

クメール文化を思わせるレリーフがあちらこちらに施されています。

戦争に翻弄され続けてきたカンボジア王国。現在は平和を取り戻し、アンコールも今では国際支援のもとで保護されていますが、数奇な歴史を端々から感じる旅となりました。

 

そういえば、この旅で仲良しになった Ms.Moly、元気にしてますか?

 


16世紀に思いを馳せて ~New York Renaissance Festival~

2024-08-24 15:40:03 | 回顧録

夏といえばお祭りです。

でも、残念ながら今年は一度も行けませんでした。すでに日本の夏も終わろうとしています。

というわけで、昨年の夏にアメリカで行った「ニューヨーク・ルネッサンスフェスティバル」の思い出を綴ってお祭り気分を満たすことにしました。

Renaissance Festival というのは、16世紀の素敵な街を再現し、当時の仮装をして楽しむお祭りです。アメリカ各地で開催されているようですが、私はニューヨークのお祭りに行ってきました。

思い思いの仮装を楽しむ人たちでいっぱいです。

カメラを向けるとポーズをとってくれました。

素敵な笑顔。

店員さんたちのボルテージも高めです。

カッコいいお姉さんたち。

 

朝食もそこそこに出発してきたので、まずは午前のおやつタイムと決め込みました。

ターキーとフライドポテト。皮がパリパリに焼けたワイルドなターキー。

私が豪快にターキーにかぶりついている写真もありますが、さすがに載せるのはやめておきます。(笑)

 

お腹を満たした後は、16世紀の古の気分に浸りながらブラブラとのんびり散策。

開場時のエントランスは、まるで蜂の巣を突いたような賑やかさでしたが、中に入ってしまうとゆったりと散策することができました。こんなところでもこの国の国土の広さを感じてしまいます。

 

腹話術を見たり、

 

マジックを見たり、

ブラックジョークを連発するマジシャンに観客は大笑い。自分のスマホに目を落としていた白人男性はリアクションでマジシャンに怒られていました。(笑)おどけて返す白人男性。マジシャンのリアクションにおどけて返せるところもやはりアメリカ人ですね。

 

そうこうしているうちに午後のおやつタイム。BFのお目当てがこちら。

Onion Blossom

玉ねぎの丸揚げです。

ワーオ。私は初めてこのオニオンブロッサムを見たのですが、この可愛らしく楽しいビジュアルにまずはビックリ。外側からちぎってチーズを付けて食べます。ヤバイ、これは止まらなくなる味です。(笑)

 

みんなのお目当てもこちらのようで、店の前には買い求める人たちでいっぱいでした。

 

そういえば、以前の投稿『サムライ魂』に載せたお侍さんもこのお祭りで会いました。

ラテン系のお兄さん。16世紀といえば日本では戦国時代ですもんね。

 

まだまだ暑い晩夏の週末でしたが、午後の太陽が傾き始めて、日差しが辺りに陰影を与えだした頃に心地よく吹いてきたのは秋の風でした。

 

帰り道では、過ぎ去った古き良き時代の香りに思いを馳せながら助手席でひとりウトウト。

心地よい車の揺れが私を眠りへと誘い、次は私も仮装してこようと夢の中。

 

楽しかった晩夏の思い出。

日本では台風シーズンの到来です。秋の終わりにはBFがアメリカから日本に遊びに来る予定。その計画を立てながら、今年は部屋で「読書の秋」を決め込むつもりです。