クレー
paul klee
(1879-1940)
スイスの画家。12月18日ベルン近郊ミュンヘンブーフゼーに生まれる。ドイツ人の父は音楽教師、スイス人の母は声楽家で、ひとり息子の彼は早くから音楽、絵画、文学に親しみ、器楽(バイオリン)を習う。1898年初めてミュンヘンに出て私画塾に通い、1900年ふたたび同地に出て美術学校のシュトゥックの教室で学んだ01年スイスの彫刻家ヘルマン・ハラーとイタリアへ旅行、翌年までローマに滞在し、ナポリ、フィレンシェを経てベルンに帰る。バイオリン奏者としてベルン市管弦楽団のメンバーとなる。03~05年アール・ヌーボー風の幻想的な銅版画を制作、ブレーク、ビアズリー、ゴヤに共鳴する。06年ミュンヘンの女流ピアニスト、リリー・シュトゥンプフと結婚し、ミュンヘンに定住する。ミュンヘン分離派に銅版画を出品、以後09年まで同展にガラス絵を含む作品を送るが落選を繰り返す。10年スイスで初の個展(ベルン、チュ-リヒ、ウインタートゥール、バ-ゼルを巡回)。11年ミュンヘンで個展。カンデインスキー、マッケ、マルクと親交を結び「青騎士」のグループに参加する。ボルテールの『カンディード』の挿絵を制作(1920出版)。12年パリ旅行、ドローネー、ル・フォーコ二エを訪問する。13年ドローネーの論文『光について』をベルリンの『シュトルム』誌に訳載する。シュトルム画廊で個展。14年マッケ、モワイエとともにチュニジアへ旅行し、水彩で多くの風物を描く。「色彩がぼくをとらえた。ぼくと色彩とは一体だ」と日記に書いているのはこのときで、彼の色彩開眼を記念する旅である。
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