バンコクでロングステイ始めました!

バンコクロングステイのあれこれを記録代わりに記事にしています。

チュラ大工学部のソフトクリームでひと息

2024-10-11 14:59:40 | ロングステイ

チュラ大の学生食堂は学部ごとに個性があり、我が文学部の学食には脂っこい料理が多い。最初は物珍しさであれこれ食べていたが、飽きるのも早く、最近では、専ら他所の学食まで遠征して昼食を摂っている。文学部に一番近いのは、工学部(Faculty of Engineering)の学食であり、ここの特徴は、2階にオーダーメイドの料理を出す店があることだ。注文してから調理を始めるので、できたての熱々を食べることができる。味も悪くなく、私はここのタレーパッポンカリー飯(40バーツ、約180円)がすっかり気に入ってしまった。タレーとは海、パッは炒める、ポンカリーはカレー粉の意味であり、要はイカとエビと野菜をカレー粉で炒めたものをおかずにしてご飯を食べる訳である。

当然のことながら、ピリ辛料理を食べると汗が出る。おまけにバンコクは常夏で、雨期の終りの10月と言えど30℃はある。予算に余裕があれば、冷たいものか甘いものを添えたいところだ。そして工学部にはこの両方を満たすものがあるのだ。それは「パラボラ」という屋外の小さな店で販売されており、学生達も店側もアイスクリームと呼んでいるが、私の分類ではソフトクリームである。しかし、冷たくて甘いことに変わりはないので、深く掘り下げるつもりはない。普通のカップが30バーツ(約130円)、大カップが35バーツ(150円強)と、大カップが断然お得だ。味は2種類あり、ヨーグルトとチョコレート、ヨーグルトとバニラなど、組み合わせが時々変わる。勿論2種類のミックスも可能なので、私は酸味のあるヨーグルトと甘いバニラの組み合わせが好きだ。これに加えて、クッキー、チョコレート、ナッツ、果物等の各種トッピングが5バーツからある。

小さなスプーンでいそいそと掬って口に放り込むと、心地よい甘さと酸味が広がり、汗がすっとひいていく。そしてまた一口。まさに至福の時間だ。さっきまで生温かった風さえ爽やかに感じられる。甘いものは別腹である女子学生達に挟まれて、年金ジジイが待ち行列に加わる図は、決して見られたものではないが、こちらも同じ学生だと開き直るしかない。気恥ずかしさに耐えるだけの価値は十分にあるというものだ。


チュラ大Intensive Thai Level 3 その後

2024-10-05 13:00:00 | ロングステイ

チュラ大のIntensive Thaiのレベル3が遂に終盤戦に入り、佳境を迎えた。教科書は8章のうち7章まで終わり、来週の金曜日はいよいよ卒業試験である。レベル2で、タイ文字を声を出してたどたどしく読み始めた7月の上旬と比べると、今では10行弱の文章の意味が取れるので、よくまあ短期間でここまで来たものだと思う。先生方はレベル2が一番難しいと言うが、私からすれば、レベル3の方が圧倒的に難しい。

1. 授業において、英語の使用割合が格段に減った。1割ないのではないか。先生からの質問はおろか、単語の解説でさえタイ語が中心で、まるでタイ-タイ辞典のようだ。理解できない時は、「先生、それ、英語で何て言うの?」と日本人がタイ語で質問することになる。

2. 先生の話し方のギアが上がった。容赦なしのネイティブスピードだ。「あれ、この単語の意味は?」と思い出しているうちに、話がどんどん進んでしまう。

3. 5分間のプレゼンが4回ある。レベル2までは、クラスメイトの前でスピーチをすることはなく、レベル3から登場する課題だ。1回分を用意するのに土日が潰れてしまう。家族の紹介、料理の作り方、思い出に残る旅行、ときて、来週は興味のあるエンターテイメントがお題だ。プレゼンの翌日にレビューテストがあるのがこれまた辛い。

4. 新出単語の数が多い。2章に1回あるレビューテストでは、設問や回答の選択肢のあちらこちらに、新出単語が散りばめられているので、単語の意味がわからなければ、手も足も出ない。私は、新しい単語や忘れた単語のリストを各章毎に作っているが、毎回100個を超えてしまう。1日あたり30個以上は覚えなければならない計算である。レベル1から通算すると、もう2,000個に届いているはずだ。

5. 文章読解では、およその意味は取れるのだが、こなれた日本語にするのが難しい。一つの単語が幾つもの意味を持っていたり、語外のニュアンスがあったり、表現がまわりくどかったりと、アタマを悩ますことが多い。先生は英語が達者だが、日本語はできないので、質問する訳にもいかない。一方で、文法はレベル1と2の焼き直しが半分以上なので、難しくはない。文法が主体の日は、少し気が楽になるくらいだ。

6. 文章を声を出して読む。10点満点のレビューテストにおいて、先生の前で与えられた文章を読む音読試験の配点が50%を占める。教科書のどのページが出題されるかは予め指定されており、模範回答の音源も配布されているので、簡単そうに思えるが、さにあらず。練習して行っても、本番では単語の区切りを間違えてつっかえたり、正しい声調(トーン)でなかったりと、意外と難しい。

来週はいよいよ最終週で、火曜日にプレゼン、水曜日にレビューテスト、そして金曜日に卒業試験と、目白押しだ。これまで、100点中42.5点分が終わり、クラスメイトには敵わないが、36.41点と85%を僅かに超えているので、このまま90%に近付けるよう追い込みをかけたい。

 

 


アクシデント・・・停電

2024-10-02 08:34:51 | ロングステイ

ドジャースの大谷選手のレギュラーシーズンが終わった。打率3割1分、ホームラン54本、130打点で二冠王となり、加えて盗塁がイチロー選手の記録を超える59個。野球ファンを興奮させる素晴らしい活躍であり、最後の2週間、私は毎日そわそわしながら試合経過を追いかけていた。ポストシーズン、そして投手に復帰する来年の更なる活躍を心から期待したい。

さて、一昨日の夜、LEOビールでの晩酌終えて、タイ語の予習をしようと教科書を開いたところ、部屋の灯りが明滅し始めた。いつも通り、暫く待てば回復するだろうと高を括っていたが、さにあらず。テレビ画面が消え、エアコンが落ち、部屋は真っ暗になってしまった。これは不味い。真っ先に部屋のブレーカーを確認したが、落ちてはいない。カーテンを開けて外を眺めると、多少の雷雨ではあるが、落雷するほどでもない。それに、他の建物には灯りがついている。同じコンドミニアムの別棟でさえ問題なさそうだ。私の棟だけ、入口や廊下などの照明も含めて、真っ暗なのである。

コンドミニアムの住人と管理室を繋ぐLINEを確認すると、どうも受電設備の故障のようで、復旧には時間がかかるらしい。こうなると何もできない。諦めてベッドに横になったが、ここからが地獄であった。まず、部屋の温度が上がり、汗が吹出でくる。エアコンはおろか、扇風機だって動かないのだから、空気がベタベタして気持ち悪い。扇子でパタパタ仰ぐのが関の山だ。窓を開けても、風がなく、外気は緩くて湿度が高い。幸いシャワーとトイレは使えたので、水を浴びて身体を冷やし、明日の授業に備えて眠ろうとしたが、まんじりともせず夜は更けて行った。日付が変わった頃、設備交換のため昼過ぎまでかかるとの情報がもたらされ、絶望感は頂点に達した。

このまま朝を迎えても辛いだけなので、5時の始発バスで登校し、24時間営業のマクドナルドで涼しく時間を潰すことを考えた。スマホの灯りで着替えを済ませ、冷蔵庫の冷凍室にナマモノを押し込んで部屋を出た。真っ暗な廊下を進み、非常口階段で外に出ると、駐車場のクルマに避難した人もいて、エンジンをかけっぱなしにしてエアコンを効かせ、車内で寝ているようだ。バス停まで15分歩くと、程なくエアコンバスがやってきた。車内の何と快適なことか!

すっかり気を取り直して、5時半にサイアム到着。途中、何軒かの24時間営業のマクドナルドの横を通り過ぎたので、何の疑問も持っていなかったが、昼間あれだけ賑わうサイアムはほぼ無人。マクドナルドもケンタッキーも24時間営業ではなく、再び難民になった私は、7-11の小汚いイートインコーナーで時間を潰したのでした。

 


対決!学食なんちゃってカレーライス

2024-09-24 17:49:55 | ロングステイ

カレーライスが嫌いな日本人に、私はまだ出会ったことがない。それほどにカレーライスは国民食であり、各家庭がそれぞれのレシピを持っていると言ってもおかしくないおふくろの味でもある。例に漏れず、私も我が家のカレーライスが大好きだ。余談だが、海上自衛隊では、曜日感覚を忘れないよう、毎週金曜日にカレーライスを供しており、各艦艇でその味を競っているそうだ。ロングステイ中、もし私が食事でホームシックになるとしたら、それはカレーライスか挽き割り納豆ご飯であろう。

さて、タイ語では日本のカレーを「ゲーンカリー」と表記する。これに対し、タイのカレーであるココナッツミルクをふんだんに使ったグリーンカレーは「ゲーンキアオワーン」、赤いパネンカレーは「ゲーンパネーン」、黄色いマッサマンカレーは「ゲーンマッサマン」と言う。話を元に戻すと、私が通うチュラ大の学内マップには、フォークとスプーンのマークで示された学食(Canteen)が15箇所ある。このうち9箇所には足を運んだことがあり、カレーライスを出す店は、私の知る限り2軒ある。日本の味には到底及ばない「なんちゃってカレー」であることは想像に難くないが、たったの40バーツ(約175円)、しかもカツカレーなのだから、文句を言ったらバチが当たるというものだ。なにせバンコクの街中では、ひと皿200バーツ前後はするのだから。

そこで、果敢に日本食に挑戦する学食に敬意を表して(怖いもの見たさとも言う)、この2軒で食べてみることにした。学食カレーライス対決である。まずは政治科学学部(Faculty of Political Science)。ブースには写真付きのメニューが貼り出されており、ポークカツとキチンカツ3種(通常、スパイシー、ホット&スパイシー)から選ぶことができる。辛さの選択肢はない。スパイシーチキンカツカレーを注文したら、写真付きメニューと全く同じものが出てきたので、看板に偽りなし。黄色いルーには固形分が殆どなく、定番のジャガイモや人参は気配がない。タイ米が少しダマになっているのが気にかかる。カレー特有の香りにも乏しく、一口食べてみると、見た目に反して、これっぽっちも辛くない。図らずも母校の生協食堂のカレーライス(当時140円)を思い出してしまった。もし、なんちゃってカレー選手権があったら、似て非なる部門の優勝候補だろう。

次に教育学部(Faculty of Education)へと足を運んだ。こちらはどのブースにカレーライスがあるのか非常に分かりにくい。沢山のタイ料理の中に表示が埋もれていて、しかもポップなタイ文字で書かれているので、見つけるのは至難の業だ。この店を見つけることができたということは、私のタイ語力が向上してきた証なのだろう。カレーの種類は1種類だけで、トッピングはチキンカツ、ポークカツ、魚フライからの選択。今回はポークカツを指定した。タイ米のご飯を皿に盛り、カツを乗せ、鍋からルーをよそって完成したカレーライスを見て、私は嬉しくなった。見ての通り、ジャガイモとニンジンがゴロゴロしている。やはりこうでなくてはいけない。香辛料の香りも仄かにするし、十分ではないが、辛味も感じる。駅の立ち喰い蕎麦屋のカレーライスになら、正面切って喧嘩を売れるレベルにはある。カツカレー対決は教育学部の圧勝であり、私は余すところなく完食したのであった。

 


冠水の季節

2024-09-20 18:07:40 | ロングステイ

このところテレビでは、北部のチェンライ県や東北部ノンカーイ県での洪水が連日報道されている。特に今年は、大河メコンが溢れたので、被害は甚大だという。

雨期もあとひと月半となり、被災地ほどではないものの、ここバンコクでも夕方や夜中に降る雨の量が増えてきたと感じる。近年、日本でも線状降水帯なる言葉が広まったが、こちらで降る雨は「スコール」であり、大粒の雨が短時間で叩きつけるように降るのが特徴だ。日本のように一日中止まないということはないが、降雨時間当たりの降水量は多い。特に雨期の後半となる9月〜10月の平均降水量は約650mmもある。つまり、年間に降る雨の約4割が、この2か月に集中する訳だ。

一度に大量の雨が降るとどうなるか?物理法則に則り、水は低きに流れるもの。写真のように、低いところに雨水が溜まって道路は川と化すのだ。こうなってはもう立ち往生である。汚れも一緒に集めているので、無理してジャブジャブ歩くと感染症が怖い。勇敢なバイクタクシーに縋るか、タクシーを拾うか、コンドミニアムのお迎えシャトルが来るまで待つしかない。反対に、コンドミニアムにいる時に冠水したら、部屋に閉じ込められて、100m先のセブンイレブンに買い物に行くこともままならない。幸いにして、翌日には水が引くのだが、この時期、食糧の備蓄は忘れないでおきたい。

雨期のバンコクで生活するのは今年が初めてなので、冠水がどの程度の頻度で起こるのかは、まだわからない。大過なく暮らせることを願うばかりである。