Amazing SPIDER-MAN (“ASM”) というタイトルはついていないが、前回レビューしたASM 908(14)号よりよっぽどASMなDark Web 1号をレビュー。
添付画像はPeach Momoko Variant。Madelyne Pryorの図。今回のVariant Coverはそれ程ワクワク感なし。彼女の表紙は良い時とそうでもない時の差が激しいな。
筋書をZeb Wells 、画をAdam Kubert、彩色をFrank Martinがそれぞれ担当。Kubertの描いた死んだHarryの誕生日を祝うため集まったPeter達の図は凄く良い。Kubertの画は好きなんだけどMartinが時々邪魔しているのが気になる。立体感をつけようと影を入れすぎ。
今回も粗筋から。共にヒーローのクローンであるMadelyneとBen Reilly。彼女たちはオリジナルのJean Grey等X-MENとPeter Parkerに復讐するべくニューヨークにいる彼らを攻撃。悪もの二人組は助っ人にVenomとHallows’ Eve を採用。ASM 908号もこれからの話の序章なのだがこのDark Webもそんな感じ。違うのはASMだけでなくX-MEN、Venom、そしてMs. Marvelへ話が広がっていくための下準備的な位置付けというところか。
気に入った台詞やシーンを紹介。今後の期待を込めてX-MENにICEMANとFIRESTARがいることが重要。大した台詞はないが二人の会話もあるしね。あとはどこで、この二人とPeterが一緒のコマに描かれるかだな。そう1970年代のアニメSPIDER-MAN and His Amazing Friendsの再現だ。(このアニメDisneyプラスで見ることができるので興味があればどうぞ。)
Madelyneがニューヨークの一般市民を無差別攻撃するための手段がオルガンを弾きながら歌う。何故だかわからないがこのシーン好き。やはりオルガンは悪魔の呪いに合うからかな。オルガンに合わせTextus Tenebarumと何度もMadelyne は歌っていて、ニューヨークの店先にある人形も合わせて歌っている。ネットが凄いのはこのラテン語の意味を教えてくれること。何のことはないDark Webらしい。悪魔はラテン語を使うと大体決まっている。
父親であるNormanにHarryのクローンのことをPeterが諭している台詞。”I believe it was a different person than Harry. But it was a real person.”この台詞はこの号の中で一番好き。Peterの思いやりが感じられる。
ビルに登って、まずは(助ける人、倒すべき相手の)優先順位をつけようとするPeterの台詞。”This is why I never go to Rockefeller Center around Christmas.” こういうユーモアのセンスがSPIDER-MANの魅力の一つかな。(決して爆笑ものじゃないけど)
最終ページのVenomが”We’re going to eat SPIDER-MAN’s brain!”と叫ぶシーンはよく描かれている。
2点意味不明な点あり。まずはChasmことBenがNormanをボコボコにしているシーン。BenがNormanの乗り物に爆薬をいつの間に仕掛けたのかわからない。そもそもNormanをボコボコにする目的が不明。