![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/4c/10f22f79b397da54f5ed1d9112fbbaa4.jpg)
今月はSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”)が2冊到着。309号、310号をレビュー。
筋書きをChip Zdarsky、309号の画をChris Bachaloが、310の画をZdarsky自身がそれぞれ担当。添付画像は今回迷った。デザインではBachaloの描いた309号の圧涛Iな勝利。310号の表紙画は大好きなMike McKoneによるものだ。デザインで前者を選んだ。
次に粗筋を手短に。309号はSandman篇の続き。SPIDER-MAN他のタイムトラベルの結果未来のSandmanの結晶の一つが瀕死のSandmanと合体。主導権争いに巻き込まれるSPIDER-MAN。310号は一話完結。SPIDER-MANに関するドキュメンタリーを通してZdarskyの考えるSPIDER-MANとは何者なのかを語っている。
気に入ったシーン、台詞を紹介。Bachaloが彼の画をさらに次のステップへと成長させている。ニューヨークの街中での砂の流れの画が非常に綺麗で大好き。
FANTASTIC FOURのロボットH.E.R.B.I.E.が自分を救ってくれたSPIDER-MANを褒めちぎっていることに不機嫌なHUMAN TORCHの台詞。”Guy saves H.E.R.B.I.E.’s life once and suddenly he’s deeply heroic?” 返事も面白くて。”Best of us.”自分たちの中で最強って断言。
訳がわからないのは、人間としてのSandmanは死んでしまったが、Sandmanは死んでないってやつ。
続いてSpec 310号。ドキュメンタリーは複数の人のインタビューで成り立っている。ま、よくある手法っちゃ手法だな。面白いのはSPIDER-MANが命を救ったホットドッグ屋さんが毎日彼にホットドッグをおごる嵌めに陥ったところ。それを見た女性はSPIDER-MANは自分の力を金儲けに使わず、文無しだと思っている。至極論理的で好き。
Kyleという少年の母親もインタビューの対象。この話はちょっと悲しいな。凄いのはSPIDER-MANは彼を助けた後、彼の勉強も手伝っている。ちょっと前のSPIDER-MANは学校の先生をしていたが、実は一番似合っているのかもしれない。しかし、事件の度に授業を抜け出して、駄目先生になっちゃうね。
SPIDER-MANがこのドキュメンタリー制作を知った理由が最終ページでわかる。そしてその最終ページこそが、Zdarskyの考えるSPIDER-MAN像。このページは読むに値する。