今月のAmazing SPIDER-MAN (ASM) は2冊到着。ASM 919 (25)号を読み終えたのでまずは1冊のみレビュー。筋書をZeb Wells 、前半の画をKaare Andrews、後半の画をJohn Romita Jr.(“JRJR”)インクをScott Hannaがそれぞれ担当。オマケの話の筋書をRainbow Rowell、画をAlvaro Lapezが担当。添付画像はJRJRの描くSPIDER-MANとMary Jane Watson (“MJ”)。Amazing Fantasy 15号、ASM 252号の表紙へのHomage。デザインが好きなので問題ないが、昔のJRJRの画の方が断然良い。
今回過去のMJの回想篇を描いたAndrews。1990年代のJim Leeっぽい画は悪くない。まだオイラが彼の画に馴染めない感じだ。オマケの話の画のLapezの画は画が安定してない感じ。これは時間が解決すると思う。10年後の彼の作品は凄くなる予感。
次に粗筋をサクッと舐める。別次元に取り残されたMJとその次元のPaulは孤児になった子供達を助ける。今回のトラブルの元の狂った数学者Rabinの次の狙いはMJだった。間一髪MJが殺されるのを救ったSPIDER-MAN (Peter Parker)とPaul。しかし、PeterとMJの間には取り戻すことのできない亀裂が生まれた。
今回も気に入った台詞やシーンを紹介。MJを救うため結果的にFANTASTIC FOUR (“FF”)やCAPTAIN AMERICA (“CAP”)に不信感を与えてしまったPeter。絶望のどん底にいるPeterの前に最初に現れたのはFF。そのメンバーBenの台詞。”It (Peterの盗んだミニ核融合装置) looked something like a mini fusion reactor, ring a bell?” こういう遠回しに言っているかのように始まり直接的にそのことを話しているセンスが好きだな。
同じシーンで殴り合いを止めようとするFFのSueに対するPeterの台詞。”That’s the thing, Sue, the day I had. I want someone hit me back.” この自暴自棄な台詞も良し。
結果的にその争いを止めたのはCap。(良いところを持ってっちゃうキャラ第一位)彼に言われればFFも引き下がるしかない感が凄すぎる。その前に病院にいる彼女に声をかけたのがCapだったことがここでわかる。
と長い話の中で読むべき部分は非常に少なかった号であった。PeterとMJの間の決定的な亀裂が4年弱の歳月と新たな彼女の責任である子供達(法律的に養子となったかまでは知らない)
オマケの話ではPeterの性格を揶揄う今カノのFeliciaの台詞とPeterの応えが面白かった。”You cried watching DEADPOOL’s wedding video.” “That was my allergy medicine and all the Celine Dion.”最後にFeliciaの友達の結婚式に参加できなかったPeterがどんな曲がかかってたかを聞いた応えも。Celineの”My Heart Will Go On(映画タイタニックのテーマ曲、だいたい皆聞いたことがあるはず。)”だったのがサゲ(=落ち)。落語もアメコミも伏線とサゲが重要なんだよな。
ちょっと先月から混乱していた点。悪の数学者Rabinを刺したナイフBlade of Decay。ややこしいのは同時並行で発売されているSPIDER-MANでも彼がナイフ(名前は知らない)に刺されて死ぬシーンがあり、混同してしまった。読み返してみたら外見はまったく異なっていた。ややこしい。